感想
二重スパイの末路
二重スパイという罠にハマり踏み外してしまった委員長。
結局、二重スパイは普通の幸せな人生を送る事は叶わない。追い詰められて拘束されるか?死ぬしか無いというスパイの非常な面を改めて再認識させる意味で、このタイミングで委員長の話があったのかな、と思う。
委員長を見逃したアンジェ
「委員長は普通」というのは悪い意味じゃ無い、というアンジェの言葉は重い。
憧れや楽しい思い出、大いに結構。その言葉の奥にはプリンセスの非情な人生なんかを重ねての言葉だと思う。
委員長から、甘くなったと言われたアンジェ。
あのシーンで本気で撃ってたら撃てたはず。何故、委員長に隙を与え逃したのか?考えていた。
いくらアンジェでも二重スパイをわざと逃す様な事はしないと思う。
ストーリー展開から考えると、あのタイミングで逃げられた事によって、電車の中でドロシーと委員長が二人きりで会話する機会を得た。 逃げられたタイミングでは、まだドロシーに委員長は告白していなかったので、最後の告白のチャンスを与えた事になる。 もしかしたら、この告白の機会を与える事が、アンジェの委員長に対する優しさでありクリスマスプレゼントであった可能性はないだろうか?
もちろん、その後の追跡劇でドロシーと委員長が二人きりで会話する機会が訪れる可能性は保証は無かったと思う。これは、ストーリー面から考えた単なる妄想かも知れない。
もしくは、もしかしたら、その答えは11話、12話に隠されているのかも知れない。
いずれにせよ、アンジェが委員長を見逃した本当の理由は分からない。でも、逆にそれが謎の余韻を残し、味わい深いモノになっていると感じる。
ドロシーと委員長の涙
委員長はアンジェ達と飲み会をした。 しかも、委員長とドロシーは、酒場で18回目から21回目の乾杯は二人でサシで飲んでいる。 そして、最後列車の中で、ドロシーが憧れの人だったと告白できた。 委員長にとっては、これがクリスマスプレゼントだったのかも知れない。
委員長はクリスマスは憧れの人を思い出すから嫌いと言った。 後にも先にもこの時だけだったのだろう、ドロシーと子供らしく移動遊園地で遊んだクリスマスの楽しい思い出なのに、何故、思い出すのが嫌なのか?
憧れの人の様に振る舞えない、変われない自分に嫌気がさすからなのか?
汚れてしまった自分を思うと、憧れの人とに合わせる顔がなくて、やりきれなくて嫌なのか?
いずれにせよ、二重スパイという人生に疲れた果ての夢のひとときと、永遠の別れが、クリスマスというのがとても切ない。
真面目な堅物、ドロシーにとって委員長は養成所以来の戦友以外の何者でも無かっただろう。
そんな委員長から唯一憧れられたドロシー。この状況でその告白を受け、委員長が普通の子供の表情を見せたあの時だけが、楽しい思い出だった事を察したのかも知れない。
最後の委員長の涙は、永遠の別れの直前に友達と言ってもらえた喜び。
ドロシーの涙は、憧れだったと告白してくれた友人が、目の前で追い込まれて死んでしまう事の非情さへの悲しみ。
そんな風に感じた。
コントロールの新しいボスのジェネラル
いきなりプリンセスの暗殺を命令する新しいボスのジェネラル。
ジェネラルは、陸軍の大将。あだ名なので現役の大将とは限らないが、いずれにせよ勲章をたくさんつけた軍人には変わりない。
第一次世界大戦はオーストリア皇太子夫妻の暗殺が引き金になった。プリンセスの暗殺は、これを連想させる。もしかしたら、ジェネラルは世界大戦仕掛けたい強硬派なのか?などと妄想。
2話(case11)で大尉は世界大戦勃発しかねない自体を収集するためにプリンセスを二重スパイのリスクを承知で引き込ませた。その大尉のスタンスとも明らかに異なる上層部の存在。
嫌な時代の転換期を感じさせるクライマックスを想像させる。
プリンセス暗殺指令の背景
プリンセスが暗殺司令の理由はまだわからない。
可能性の一つとしては、プリンセスが共和国側からみて害ある存在と判断された、というケース。
今回のcase22のエピソードを活かすならプリンセス二重スパイ疑惑で話を進める事もできるかも知れない。 ただ、二重スパイか否か確認する、という段階を飛び越えて、プリンセス暗殺という指令という事は、プリンセスの二重スパイの確たる証拠でも掴んでいるのか?
7話で学生寮の食堂でアンジェとプリンセスの二人で会話していたシーンで、プリンセスに協力者ができた事を匂わせる会話をしていた。その協力者が共和国にとって害ある人間でそれを協力するプリンセスが標的にされた可能性もあるかも知れない。
4話でロシアに政略結婚させられる可能性が示唆された。共和国側としては、王国がロシアと同盟を結ぶ事で王国側の脅威が増す事を嫌って、それを阻止する可能性もあるかも知れない。
もう一つの可能性としては、プリンセスの暗殺をきっかけに事件を起こそうとしている、というケース。
具体的には、先にも触れた、世界大戦勃発のトリガーに利用する可能性。
いずれにせよ、現時点では妄想の域を出ない。
絶対絶命のアンジェとプリンセス
3話の「いいわ、騙してあげる。あなたも、世界も、そして私自身すらも」の発言がどう回収されるのか?
アンジェはプリンセスを守るのは基本。
しかし、二重スパイが容赦無く自殺に追い込まれた様にコントロールへの裏切りは死に直結する。 プリンセスを暗殺しなければ、自分がコントロールから追われる身になる。
プリンセスは3話(case2)の時点で王女をリタイアしない意向を表明し、アンジェはそれを受け入れた。 カサブランカの白い家に逃避する事は出来ない。
しかし、一方でプリンセスは血反吐を吐く思いで爪先立ちで王女を演じ続けてきており、それが幸せなのかもわかならい。
この先、どんな展開があるのか全くわからず展開が読めない。先が気になる。
最近、ストーリーはシンプルでキャラ重視の作品が多かったと思う。例えばガルパンやラブライブやユーフォの様な大会で優勝するとか上を目指すという目標に対してそれを達成してゆくカタルシスと、その過程でのキャラに深く感情移入させる作り込み方。
でも、本作はストーリーものとしての面白さを堪能させてくれる作品。もちろんキャラの彫り込みも異常なまでに丁寧かつ深く感情移入させる。話数ランダムの効果も大きい。そういう意味では珍しい作品なのかも知れない。
Twitterのつぶやき
プリンセス・プリンシパル 10話
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2017年9月10日
1話のようなざらりとした乾いた感触。
委員長とドロシーの関係は友達と言った。アンジェは委員長の事を友達ではないと言った。
無表情のアンジェ。ドロシーへの優しさか、任務の成功率の向上か。どちらともとれる演出に心を奪われる。#pripri
プリンセス・プリンシパル 10話
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2017年9月10日
case22のラストシーンの時点で、このままcase23, case24と放送して欲しい!と切に願う。
もしこれが、case23, case35とかだったら、死ぬ。#pripri
プリンセス・プリンシパル 10話 ジェネラルは陸軍の大将。あだ名なので現役の大将とは限らないけど。大佐が軍の意向を反映するために存在してたはずが、コントロールはこれで軍の直系みたいな感じに。 https://t.co/W3dATT7ir5 #pripri
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2017年9月11日
プリンセス・プリンシパル 10話 第一次世界大戦のきっかけは、オーストリアの皇太子夫婦が射殺されたサラエボ事件。ジェネラルの指令はこれを連想させるもの。 3話で大佐は世界大戦は回避すべきものとして発言していたが、ジェネラルは開戦を望む強硬派なのか?などと妄想。 #pripri
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2017年9月11日
プリンセス・プリンシパル 10話 海軍卿のアンキテーヌ公。 1話王族写真では最上段左からの3番目の人物。 3話ベアト台詞からノルマンディー公とは少し距離をとっていた。 ノルマンディー公にとって委員長はアンキテーヌ公と共和国の一石二鳥のスパイだったはず。 #pripri pic.twitter.com/qyyK6IrCXA
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2017年9月14日
プリンセス・プリンシパル 10話 コントロールの作戦室の置き時計が移動している。 1枚目、アバンの委員長とのミッションの前は、画面右側。 2枚目、委員長のミッションを終えて報告に来たときは、画面左側。 この振り子時計1話の時は机の中央に置いていたり無かったり。 #pripri pic.twitter.com/ywOIZW86Bn
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2017年9月14日
プリンセス・プリンシパル 10話 委員長のタイプライター。 改行時の用紙の戻しが自動だったので、その力を空気圧でやっていたのだろうか?いちいち凝っている。 #pripri pic.twitter.com/uJiBbBVGam
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2017年9月14日
プリンセス・プリンシパル 10話 ドロシーの台詞から、委員長は未成年では無いので年齢は20歳以上。 一応、アンジェとベアトもタンブラー出てるので飲んでいるが、その後の任務のためあまり飲まずポテチを食べてた。逆にドロシーが委員長に飲ませてた。両者とも酒は強い。 #pripri pic.twitter.com/9pz9j4WPZz
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2017年9月14日
プリンセス・プリンシパル 10話 温室内でアンジェたちの身を案じるプリンセスとちせ。 金属製鹿威しの違和感は、劇中に今までと違う違和感のある変化がある事を示していると想像。 なお、プリンセス護衛が1名から2名に増加。監視強化か?ちせも監視対象? #pripri pic.twitter.com/3VScYWfaDP
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2017年9月14日
プリンセス・プリンシパル 10話 高周波音の犬笛で番犬を黙らせるベアト。 今までオッサン声しか出していなかったが、ベアトの喉に更なる活用方法が判明。機械喉設定を使い倒している。 それはそうと、最初から犬がいる時知っていいれば、本物の犬笛でも良かった? #pripri pic.twitter.com/Gdj9xWcsRI
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2017年9月14日
プリンセス・プリンシパル 10話 3Dシーンの気持ちよさの話。 このシーン、カメラがレール上を奥から手前に移動するのだけど、その際に降る雪が相対的に斜めに移動している様に見えて凝っている。見ていて一瞬おぉ!ってなる。 #pripri pic.twitter.com/Dk2PP9YbhA
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2017年9月14日
プリンセス・プリンシパル 10話 蒸気出てるのでタイプライターは空気圧ではなく蒸気圧との指摘あり。蒸気の街だもんね。 圧力計の単位はPSI (pound-force per square inch) 参考: https://t.co/t72D66QV7c #pripri https://t.co/NJva5iAOOU
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2017年9月15日
プリンセス・プリンシパル 10話 タイプライターが水蒸気使っているように、建物の内外に蒸気管が張り巡らされていて、委員長が撃ったのが多分、その蒸気管なのだと想像。 煉瓦の建物を温められるので床暖房、壁暖房みたいな感じでで、暖房効果も得られるのかも、などと妄想。 #pripri pic.twitter.com/Ldsy7xC1Ne
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2017年9月15日
プリンセス・プリンシパル 10話 雪の中に車を突っ込ませてしまうベアト。 逆にドロシーのドラテクがフィンランドのラリードライバー並に上手さを引き立てる。 任務後、クイーンズ・メイフェア校の寄宿舎でベアトを降ろした。車は多分、Cボールで引き上げたものと想像。 #pripri pic.twitter.com/0LPzuvTPkT
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2017年9月15日
プリンセス・プリンシパル 10話 委員長が飛び乗った列車は、5話で登場した王室専用列車と同じ3Dモデルで色違い。(ヘッドの飾りは無いけども) 一度作ったモデルを有効活用する事が映像のクオリティ上げるコツみたいな事をどこかで読んだが、その通り。 #pripri pic.twitter.com/TporfbZR28
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2017年9月15日
プリンセス・プリンシパル 10話 OPのタイトルバックで画面を横切る5羽の白鳩。 EDの背景を飛んでゆく5羽の(白い)鳩。 #pripri pic.twitter.com/JtcBDkY0Db
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2017年9月15日