感想
まず、総括的な感想を。
プリンセス・プリンシパルは、アンジェとプリンセスの関わり合いがメインディッシュ。10年前のロンドン革命後からクイーンズ・メイフェア校の再会を経て、そこから11話までの間も互いに好き同士なのに、心をぶちまける事無く進行してきた。
11話では、アンジェを逃がして守るための芝居だったとはいえ、プリンセスからアンジェに「さよなら」と三行半を下されるということもあった。
その長い前ふりのラブコメに遂に最終回で、お互いに好きだと告白し合う事が出来た。
私は本作品を見ながら常々、プリンセスは何故アンジェに優しい言葉をかけないのか?不満に思っていた。もしかしたら、そのポイントに関するケア無しで最終回も過ぎてしまうのではないか?という心配は杞憂に終わった。その意味で、見終わった後で一安心できた。
これは、アンジェとプリンセスの次の一歩を踏み出すための、重要な儀式だったと思う。
プリンセスからアンジェに
プリンセスがプリンセスをやり続ける理由は、10年前のアンジェの「壁を無くす」夢を取り上げてしまったので、それを成し遂げる事が償いと思っていたから。
夢の事を諦めてるアンジェを嫌いと言ったのが11話。
でも、それは、アンジェに夢の事は私に任せてアンジェとして安全に生きて欲しい、というアンジェを守る気持だった。そして、アンジェに嘘をついた事を詫びて、アンジェの心の壁が解けて皆の前に笑顔をさらすまでそばから離れないと、のろけたのが12話。
私は、プリンセスがアンジェに対して思いやりが無い事がずっと気になっていたが、12話でアンジェに言葉で直接思いやりの気持ちを伝えたのが、非常に良かった。
アンジェからプリンセスに
そして、有能なスパイであるが故に一人で何でも抱え込んで、結局、プリンセスの信念である「壁を無くす」事よりも、安易に逃げる選択肢を強要してプリンセスに嫌われたと思い込み、一人うじうじ悩むアンジェ。
もともと、アンジェはクールで非情なスパイとして1話でエリックを射殺している。その後、プリンセス絡みや諸々で人間性の可能性を垣間見せるも、直接的には非情なキャラを装っていた。
しかし、11話12話でのアンジェは非常に弱い面を見せており、これにより、一気に親近感がわき、アンジェというキャラが愛おしくなった。
12話でアンジェは、プリンセスの思いに気付けず嫌われたとと思い込んだ事、人に頼れない事をプリンセスに素直に謝った。
これで、二人は直接言葉で互いの気持ちを通じ合わせた。
プリンセス・プリンシパルは、アンジェとプリンセスの二人の関係のお話がメイン。長かったけど全12話かけて、この台詞を聞くために、この作品を見続けた甲斐がありました。大満足。
ドロシーとベアト
コントロールの軍部と政府の主導権争いに翻弄されつつも、友達のアンジェを心配しながらゼルダの任務について調査していたドロシーとベアト。
アンジェに「友達としてなら」と言ってアンジェに言わせるところ、やっぱ良いです。
それと、回転するベアト可愛い。
ちせと堀河公
ラスト、ちせがコントロールに戻ったのは、堀河公はどのような認識なのだろうか?従来通り、共和国と王国の動向を観察するということか、堀河公の主従関係が切れた、ということだろうか?
一宿一飯の恩義という台詞とともにアンジェ達に助太刀するちせ、かっこよい 今回は、ドロシー、ベアト同様に、ちせは脇役なので、活躍はそこそこで多少残念。仕方がないね。
イングウェイ少佐
革命軍のリーダーとして登場するも、プリンセスの言葉に耳を傾けて、ゼルダに撃たれて死亡する。
結局、彼はプリンセスに格差の真実を再認識させ、プリンセスの言葉に耳を傾けてくれる民がいる事を実体験として分からせてくれた、という役どころか。
プリンセスはクーデターを阻止してきたけど、「壁を無くす」事に対する真剣な思いは、この国を彼女に託せば理想が叶うかもしれない、という希望の光を見てから亡くなったのが、彼にとっても唯一の救いだったのかもしれない、と思った。
脚本家の違う11話と12話
ここは下種な勘繰り。
11話12話の脚本は大河内氏ではなく、檜垣氏であり、まんま2期に以降できるようにキャラ配置は全く変わっておらず、従来の話に比べてアンジェとプリンセスの甘口な話となっている。
本当は、大河内氏のもっとビターなラストがあったものが、2期を意識し過ぎて、プランBとして檜垣氏の脚本になったのではなかろうか?
もし、そうだとしたら、大河内氏のビターな話も見たかったな、と思う。
仮にラストが悲惨でも、途中の話として劇場版を作れば良いではないですか、カウボーイビバップの様に。
これは、全くの妄想ですが。もしそうならば、というお話というか、願望。
2期への思い
ちなみに、個人的には2期は無くても良いと思う。
本作は、アンジェとプリンセスの恋愛関係の話。もし、後日談の続編を作るとしても、一度アンジェとプリンセスの気持ちを知ってしまうと、それまで隠してきて、我々を騙して来た部分が上手く機能しない。その部分を今回以上に盛り上げるのは、ネタ的に難しいのではないだろうか?
ノルマンディー公だとか、王位継承だとか、いろいろ消化不良な項目があるあるというのも分かるけど、今回以上にアンジェとプリンセスの甘口のメロドラマになっても、お腹一杯という気持ちもあるし。
まぁ、そんな素人の心配をよそに、凄い盛り上がりを見せるストーリーを用意してきたりするのがプロなんだろうけど。
Twitterのつぶやき
プリンセス・プリンシパル 12話 ついに最終回。スパイとして生きているが故の他人に対してバリア作ってきたアンジェと、その壁を溶かすまで一緒にいると誓ったプリンセス。最終回で告白し合うラブコメみたいな、長かった道のり。 とりあえず決着して良かった。一安心。 #pripri
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2017年9月24日
プリンセス・プリンシパル 12話 新王立寺院の天井を落とすための鍵穴と鍵。 爆薬で落とすのか?だとすれば、わざわざこんな凝った鍵が必要だったのか?とは思うが、その辺りの設定は何かあるのだろうか? #pripri pic.twitter.com/uWpaVt4jsg
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2017年9月28日
プリンセス・プリンシパル 12話 泣き虫アンジェ。 ネズミがプリンセスのバッグをかじろうとしてバッグを抱えるシーンの、「ダメ!」の声が可愛すぎて良い。 #pripri pic.twitter.com/TXYbIFPyiT
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2017年9月28日
プリンセス・プリンシパル 12話 まごうことなき、プリンセス回。 高貴な女性が縄で縛られるいたぶられ図が痛々しくもあり、プリンセスの気丈さが凛々しくもあり。 縛ったのはゼルダだと思うが、プリンセス相手に手を出すとは中々怖いもの知らずというか、突き抜けてる感がある。 #pripri pic.twitter.com/DE1swthcgB
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2017年9月28日
プリンセス・プリンシパル 12話 今回のもう一人の主役ゼルダ。 アンジェよりもスペックが上。最後はCボールで逃走。 ガゼルの様な冷酷無情を想像していたが、思ったよりも台詞多く、アムロに対するシャアみたいな立ち位置なのかと思った。いつかは共闘する事もある? #pripri pic.twitter.com/tXzyp3T5LG
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2017年9月28日
プリンセス・プリンシパル 12話 ゼルダにふとももを打ち抜かれるプリンセス。 普段、これほど感情を爆発させたり、叫ぶシーンはないので、ある意味、プリンセスのサービス回。 #pripri pic.twitter.com/quznprR87e
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2017年9月28日
プリンセス・プリンシパル 12話 手元を全く見ずにリボルバーに一発ずつリロードするアンジェ。1秒で2発分の装填。カッコいい。 #pripri pic.twitter.com/eW7LlJhkza
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2017年9月28日
プリンセス・プリンシパル 12話 告白プリンセス。 アンジェの涙の告白を受け、アンジェが皆の前で笑顔を見せられるまでそばを離れない、と告白。このシーンのお陰で全12話のこの物語が完結できるのだと思う。長かった、待ち続けた台詞。 #peipei pic.twitter.com/6YmWdqNxA9
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2017年9月28日
プリンセス・プリンシパル 12話 プロポーズを赤面で受け入れるアンジェ。 プリンセスの言ったさよならが、アンジェを逃がすための優しさに気付けず、皆を頼れなかった事を謝罪し、プリンセスの告白を受け入れた。このやり取りがあってこそ、この物語が綺麗に完結する。 #pripri pic.twitter.com/Lh0kpZmjkI
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2017年9月28日
プリンセス・プリンシパル 12話 1話2話に以来、3度目の登場の電文係ちゃん。 盗聴対策のためか、入電した内容はメモ書きして手渡す。 2話では奇跡的に台詞があったが、案の定今回は台詞なし。 #pripri pic.twitter.com/iKV6X8F0dr
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2017年9月28日
プリンセス・プリンシパル 12話 先勝祈願式に参列するために牛車で新王立寺院を訪れる堀河公御一行様。 ロンドンの壁までは高架式道路のイメージが強かったのだが、牛車ごときの超低速移動で他の交通のさまたげにはならなかったのだろうか?などといらぬ心配をする。 #pripri pic.twitter.com/zw2Sy8JdXF
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2017年9月28日
プリンセス・プリンシパル 12話 プリンセスを抱えて撤収するアンジェがカッコいい。 2枚目のカットは、何気にパンチラしている様に思う。 ただし、2話でプリンセスのモロ下着姿のシーンもあったので、そちらの方が露出は多い。 やはりパンチラはロマン。 #pripri pic.twitter.com/gm9OpcLLmf
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2017年9月28日
プリンセス・プリンシパル 12話 ドロシー参上。 このシーンの友達としての頼みならやると言って、アンジェにありがとうと言わせるドロシー大好き。 今回アンジェはプリンセスにも、ドロシーにも涙(弱さ)見せた所が人間性を復権って感じで良い。 #pripri pic.twitter.com/Y77nJmqBCW
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2017年9月28日
プリンセス・プリンシパル 12話 「アンジェさん、どこ行ってたんですか?」 ベアトのこのカットがよく動いて最高に可愛い。 #pripri pic.twitter.com/pmaFCp2zXU
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2017年9月28日
ここのベアトの原画は米田さんという方との事。ふぁぼ嬉し。
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2017年9月28日