感想・考察
キャラクター
人嫌いのサブジー
とりあえず、特徴や出来事を箇条書き。
- ラハマのシオウ山の外れにある小屋に一人きりで住んでいたユーハング人の老人
- 人嫌いの人殺し、癇癪持ちのお尋ね者
- たまにスナミのおっちゃんの所にガソリンを買いに来てた
- 小屋には工具や星型エンジンのクランクや設計資料
- 本棚はユーハング語の書籍、飛行機関係が目立つが、源氏物語や韓非子も
- 『ホオルの研究』『地底飛行』が興味深い。多分、ユーハングとイジツを繋ぐ穴の事?
- 薬を飲んでいた
- 体にガタが来ていた?
- キリエの邪険にしていたが、そのうちほだされ、零戦32型に乗せてイジツの空と大地を見せた
- 黒づくめの男が小屋に現れて協力を求めてきたが、拒否した
- その後、小屋を燃やして零戦32型に乗って立ち去った
- キリエを巻き込まないように?
幼少のキリエとサブジーの関係は、ハイジとアルムおんじを連想させる。
キリエが物怖じしない女の子で懐いてきたからとは言え、飛ばせるだけのガソリンを購入し、眠っていた零戦32型に乗せてイジツの世界を垣間見せてあげた。サブジーにもイジツの世界の子供に情が移ったのか?
小屋に来た男はイサオの執事と思われる。白手袋の特徴や服のイメージが似ていて、キャストは共に中博史さん。サブジーの「今更、開発も研究も何もやる気はない」の台詞に対して男は「戻りたいとは考えないのか?」の言葉。この時の事を覚えているなら、イサオの執事はキリエの顔と名前を知っている事になる。
きっとサブジーの開発と研究は「穴」についての事で、もしかしたら穴自体が塞がったのも、サブジーの思惑が絡んでいたのかも知れない。それは、ユーハングとイジツの世界の関係をリセットするためだったのか?などと妄想。
サブジーの現時点での生死は不明。また、生きて登場する事はあるのだろうか?
ちなみに、サブジーのモデルは坂井三郎氏だと思われる。名前、愛機が零戦32型など共通点がある。
幼少期のキリエ
突然だが、キリエは黒髪で茶色の瞳であり日本人の特徴を持っているので、ユーハングの末裔じゃないかとかって言に想像している。
今回、キリエの身の上や行動原理が垣間見れた。
キリエは好奇心旺盛で怖いもの知らずで、素直で純粋。だからサブジーにも懐いた。
家族は描かれなかったが、もしかしたら孤児なのかも、と思わせる雰囲気だった。
サブジーの事が好きだった、というのが良く分かる。
井戸の中の蛙であったラハマの町の中のキリエは、その外側に遥に広がるイジツの世界が在る事を、サブジーに教えてもらった。キリエの心が外へ向かうきっかけを作った。目から鱗が落ちたのだと思う。
シオウ山はラハマの直ぐそばにあり、1話でお墓参りしていたのが、もともとサブジーが小屋を建てて住んでいた所だった。サブジーの墓?というのは正確な表現か否かは分からないが、サブジーへの尊敬、畏怖の気持ちを忘れずに持ち続けていて、サブジーに話しかけるように石に話しかけていた。
幼少期のキリエの声の演技で、CVが鈴代紗弓さんの理由が分かった気がする。キリエの本質的な無邪気可愛い雰囲気に凄く似合ってる芝居が最高だった。
零戦32型の蛇マークのパイロット
今回もまた、キリエに空戦を挑まれ、手のひらで転がすお釈迦様の如くキリエを手玉に取って、キリエ機を落とした。
結果的に運よく、キリエは自力で隼1型を修理し、オフコウ山から飛び立ち羽衣丸に帰投する事が出来たが、これらは全て蛇マークの計算尽くしの運びだと思われる。
そもそも、オフコウ山に隼1型と同じエンジンを使う零戦の残骸が沢山ある事を知っていて、渓谷を抜けながらキリエ機を誘い込み、エンジン上部だけを撃ち抜き、オフコウ山の山頂にキリエ機を着陸させた、という至れり尽くせりの仕事。
キリエは意識を失っていたので、自力で隼1型の足を出し、空母の飛行甲板(200m程度)くらいしかないオフコウ山の山頂に着陸させるのはほぼ不可能で、蛇マークが何らかのサポートをして、キリエをここに着陸させたのだと思うが、どのようなトリックでそれを成功させたのかは分からない。今後、このトリックの種明かしはあるのだろうか?
ともかく、蛇マークは、何から何まで計算ずくで、キリエを生かした。ここまで来ると、キリエを大きく包む愛さえ感じさせる。
ちなみに、マッハGoGoGoに出てくる覆面レーサーは、主人公の三船剛の実兄だった。蛇マークもキリエの近しい人物ではないかと想像する。兄?父親?この辺りはまだ手掛かりが無い。
搭乗機体がサブジーと同じ零戦32型。機体は同一の個体である可能性がある。しかし、パイロット自体がサブジーという事は無いと思う。サブジーが既に高齢だったし、それから更に年月が経過している。戦闘機で巴戦をやるには、かなりの精神力と体力が必要だろうから、もっと若い人物だと想像。
世界観
ユーハングとイジツ
イジツの人から見れば、穴が開いて飛行機に乗ってやってきて、色んな文化を持ち込んで、工場も作って、何かのタイミングで、物は全て置き去りで、ユーハング人だけ引き上げていった、という事か。
超大雑把に考えて、今現在の日本と劇中のイジツが並行世界と考えて、サブジーを坂井三郎氏の誕生日に合わせたとして、キリエの年齢が20歳として、サブジーと別れたのが10年前だとして、考えてみる。
- 2019年、今現在、キリエ20歳
- 2009年(10年前)、キリエ10歳、サブジー居なくなる(サブジー93歳)
- 1999年(20年前)、キリエ誕生
- 1945年(74年前)、太平洋戦争敗戦、サブジー29歳
- 1941年(78年前)、隼1式配備
- 1940年(79年前)、零戦配備
- 1916年(103年前)、サブジー誕生
穴が塞がったのが敗戦の1945年の時に、サブジーが29歳というのは有り得そうだが、キリエと会っていた時に93歳だと流石に高齢過ぎる気がする。もしかしたら、キリエ達の居るイジツの世界は2019年よりもっと前なのかも知れない。サブジーの見た感じは60歳くらいに見えたから、20年、30年くらいは開きがありそうなので、この辺りはもう少し情報が出てくるまで保留。
日本は戦前からブラジルや満州に移民を出している。また、太平洋戦争中はアメリカからの輸入も断たれて石油資源を求めて南方に植民地を広げていた。穴でイジツと繋がり、土地があり、ガソリンがあるなら、そこを植民地として広げようとしてもおかしくはない。飛行機の生産工場も建てていた、という事なので労働力としてイジツ人を雇用していたのかも知れない。
ユーハングがもたらしたものは、飛行機だけでなく文化も持ち込んだ。ウキヲエや、カレーうどんや、オニギリや、箸立て。そういう意味でも太平洋戦争を連想させる。
オフコウ山
- ラハマまで直線で260km。(隼1型の航続距離は約1200km)
- 山頂は空母の飛行甲板ほどの大きさのフラットの土地
- ユーハング人の新米パイロットの練習場
- 短距離離着陸のための実験・開発
- 今は零戦の残骸多数
こんなへき地で艦上戦闘機の開発をしていたという設定が面白い。上記の情報をサブジーからキリエが聞いたという事は、サブジーも戦闘機の開発をしていた、という事かも知れないし、戦闘機乗りだったのかも知れない。
空戦
空戦シーンについて
今回の空戦は零戦32型の蛇マークとキリエの一騎打ち。
何度挑んでもキリエが落とされる。今回も一方的に蛇印に戦いを挑み、お釈迦様の手のひらで転がされるが如く、軽くあしらわれて落とされる。
ただ、その戦い方が尋常ではない戦い方で、絶対にキリエを殺さない様に落とす。今回も神業的なテクニックで隼1型のエンジンの上部だけを撃ち抜く形で落とした。
- 空戦の流れは、時間があれば別途書きます
戦闘機について
今回は、零戦32型であり、蛇マークと同じ機種なので、特になし。公式HP参照。
空中戦闘機動(マニューバ)について
例によって、マニューバについての基礎的な情報は、下記を参照。
Twitterのつぶやき
#コトブキ 6話
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2019年2月17日
キリエの過去回。
一方的に零戦21型蛇印に戦いを仕掛け、また落とされるキリエ。
御不幸山で思い出すサブジーとの出会いと別れ。
自力で修理するまでの長い振り返りの時間と、戻るべき居場所と仲間。
幼い頃から好奇心旺盛で怖いもの知らずのキリエのCV鈴代紗弓さん凄く良かった。
#コトブキ 6話
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2019年2月17日
例えが古くて恐縮だが、零戦21型蛇印はマッハGoGoGoの覆面レーサー的な位置づけに感じてる。覆面レーサーは三船剛の実兄。蛇印もキリエと血縁関係かと思ってたが、6話の雰囲気だとキリエの家庭は良く分からなかった。挑んでくるキリエを軽くあしらう心の大きさが気持ちいい。
#コトブキ 6話
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2019年2月17日
大雑把に今のイジツと現代が同時期の並行世界と仮定して、
キリエの年齢が20歳で10年前にサブジーと会っていたと仮定して、
2019年が現在
2009年(10年前)にキリエとサブジーに通う
1945年(74年前)に太平洋戦争終戦
サブジーのモデルと思われる坂井三郎氏が2009年に生きていたら93歳。
#コトブキ 6話
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2019年2月17日
ユーハングからはぐれ60年以上は他者との交流を排除し一人で生きてきたサブジーの生きる力。転がり込んできたキリエとの関りはサブジーにとっても癒しだったのか。普通の親ならキリエをサブジーの所には行かせないのでキリエも孤児?
ハイジとアルムおんじの関係に似ている。
#コトブキ 6話
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2019年2月17日
しかしながら、サブジーは見た感じ60歳台くらいに思えた。だとすると、現代の2019年より30年くらい前の1989年くらいの並行世界でも良い様な気がするし。
ユーハングの撤退時期にまだ子供だった可能性も含めて、年月についてはまだまだ可能性の幅が多々ある状況。
#コトブキ 6話
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2019年2月17日
日本は戦前からのブラジル移民や満州移民など移民開拓の歴史がある。また、太平洋戦争では資源を求めて南方の植民地を拡大した。
その事を考えるとイジツというのは荒れて痩せ果てた土地だが石油資源を求めて開拓していった流れでは無いかと想像。
#コトブキ 6話
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2019年2月17日
何らかの理由でゲートが閉じるとなれば、多くのユーハング人が撤収するのは道理だが、満州の様に敵が攻めてくる訳ではないので、文化融合でそこに残るユーハング人が居てもおかしくないとも思うが、劇中のイメージでは、基本的には全員撤収だった?
#コトブキ 6話
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2019年2月17日
前から思っていたのだけど、キリエは黒髪に茶色の瞳で日本人の特徴を持っているので、ユーハング人の子孫では無いか?と想像している。6話ではキリエの家族は登場せず、実際の所はもう少し先まで観ないと分からない。