ネタバレ全開です。閲覧ご注意ください。
後編ストーリー予想(妄想)も記載しています。他人の妄想ストーリーはインプットしたくない人は閲覧ご注意願います
はじめに
「響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、決意の最終楽章 前編」の考察・感想です。
前回のブログ、前々回のブログと考察、妄想を書いてきましたが、今回のブログで、伏線回収と後編ストーリー予想(妄想)をまとめました。
決意の最終楽章は、ミステリー推理小説の側面も持っていると考えています。前編までで提供されている伏線がどのように回収されるか?というのは謎解きと同じです。その謎解きを本ブログでは妄想しながら予想する事になりますので、自分で謎解きを味わいたい人は、くれぐれも閲覧ご注意ください。
「黄前久美子と黒江真由の過去の接点」を追記しました。(2019.05.17追記)
伏線回収等の考察と妄想
前編表紙から読み取れる情報
宝島社の前編の書影のツイートを引用させていただきます。
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— 響け!ユーフォニアム (@eupho_tkj) April 5, 2019
おまたせしました!
最新刊のカバーを初公開✨✨
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シリーズ最新作『響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、決意の最終楽章 前編』は、#4月17日発売 です!
久美子、3年目の春。#最後の一年 が始まる――#転校生#銀色のユーフォニアム pic.twitter.com/ZsQqePHjpD
久美子と麗奈の左腕リボンは全国大会で付けるモノなので、おそらく、今年は関西大会を突破して全国大会に出場できるものと想像。(アニメ描写参考)
それと、真由、奏、秀一はそのリボンが見える角度で描かれておらず、全国大会に出場できない可能性があるかも。(ちなみに全国大会は10月なのでA編成に入れなくても冬服)
ちなみに、もしも、A編成から外れる可能性があるなら、奏が一番高いと思う。
なお、実際には全国大会に限らず左腕リボンをする事がある、との情報もあり、その際は上記の妄想は無効。
今作のメインテーマは「居場所と拠り所」です
武田綾乃先生のツイートを引用させていただきます。
本日、「響け!ユーフォ二アム 北宇治高校吹奏楽部、決意の最終楽章」前編が発売です!
— 武田綾乃 (@ayanotakeda) April 17, 2019
買ったよーという報告や応援コメント、ありがとうございます☺️✨
今作のメインテーマは「居場所と拠り所」です。自分が自分でいられる場所があることで救われている人は、結構多いんじゃないかなと思います。
居場所は立場や役割で、拠り所はバックアップしてくれる人、モノなのかと思う。今回の主役と思われる真由と久美子について、それぞれ書く。
- ★真由の居場所と拠り所は?
- 居場所:北宇治吹部の部員
- 拠り所:低音バート、吹部のみんな
- 居場所:北宇治吹部の部員
おそらく真由は、清良女子では、他者と競争し向上し合う奏者としての望まれる役割を言われる通り果たしてきたし、そこが居場所だったのだと思う。ただ、清良女子でも「付いて来れない子が退部するのはWin-Win」という無神経発言はされていたようなので、向こうの学校でも周囲に敵は作っていた可能性はある。
私は真由の本質は高い演奏技術とは裏腹に、コンクールや勝ち負けに興味がない人間だと想像している。本質的にはおっとりした優しい性格である。
最初は、従来からの北宇治吹部部員に遠慮していたが、北宇治吹部もまた、真の実力主義であり、各自の向上のために練習し正々堂々とライバルと競い合い、オーディションに挑むことが望まれていた事を知り、郷に入っては郷に従えで、コンクールの課題曲、自由曲の練習を重ねる。久美子や奏のオーディション不合格を心配して手を抜くのは北宇治流儀に反すると教えられたので、愚直にそれを行う。
真由は奏に嫌われている事は理解しているだろう。奏は「真由先輩」とは呼ばない。その心の壁が本来の居場所である北宇治吹部の居心地を悪くしている。それを認めてもらうために練習に励む。その事が逆に奏の反感を買う、というジレンマ。奏に言えることは、全て久美子にも当てはまるだろうが、久美子自身は、真由のいい子の部分を認めていて仲良くなりたい気持ちも、府大会直前の会話で伺わせている。
真由のクラゲの棘は(主に奏に対する)無神経発言である。そして、その根本は強者ゆえの上から目線だと考えている。
その棘を無くす事が真由の課題、そして拠り所である低音パートのみんなは、真由にその迷惑な棘の存在を教えて、真由という人間を心から受け入れる事が課題。
その意味で真由に対になるのは奏と久美子である。奏と久美子は真由を認め、支える事が出来るのか?真由にハッピーエンドになってもらうためには、ここが外せない。
- ★久美子の居場所と拠り所は?
- 居場所:北宇治吹部の部長
- 拠り所:副部長秀一(保留中の恋人)、DM麗奈(親友)
- 居場所:北宇治吹部のナンバー1ユーフォ奏者(ソリ担当)
- 拠り所:低音パート、吹部のみんな
- 居場所:北宇治吹部の部長
府大会までの久美子は居場所も拠り所も確保されている様に描かれる。
ただ、幹事全員がストレスフルな状態で、何か一つ歯車が欠ければ途端に音を立てて崩れそうなつま先立ちの状態である事が、エピローグで書かれていた。
久美子は一旦、2つの居場所を奪われるのだと思う。そして取り返しに来るが、それが取り返せるかは分からない。
この辺で妄想はあるのだけど、それは、後ろの方の後編予想(妄想)ストーリーに記載した。
月永求と月永源一郎の確執
他の方の求と源一郎の考察をみて、これはありえそうと思ったものがこちら。
月永求が、○○○○○○○○○○○○○○○○○○である月永源一郎のことを○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○が起因しているのでは https://t.co/ExE0dFfVNk
— なやめるノクターン (@hibike1020) May 7, 2019
要約すると、源一郎が明工吹部の顧問を人生の最優先として生きてきたが、求の姉(源一郎の孫娘)の死に目、もしくは葬儀に立ち会わなかった。求はそれが不満で源一郎に反発。姉が源一郎を慕っていたのなら余計に憎い。この事に後悔があった源一郎は身内である求との時間を確保するために龍聖学園に赴任し来ていたが、求はそれを拒否して北宇治に転入したのではないか?という考察。
この源一郎のエピソードは後編のテーマに関連していると思う。
後半は、久美子がコンクールとは何か?苦しくて辛くて何かを失ってまで全国大会金賞を目指すのは何のためか?という命題がテーマにあると思うから。
源一郎はコンクールを極めた人物として描かれるが、彼が失った者が家族との交流だったとすると、手に入れるための損失が大きすぎるとも言える。それを知り、久美子はどう思うのか?
ちなみに、緑輝は求が月永源一郎の孫である事を知っていたが、同時に月永源一郎が損失したものも知っている可能性は高い。なにせ、吹奏楽マニアなので。
もう一つ、緑輝は求の姉と知り合いだった可能性があると考えている。それは、緑輝の通っていた聖女中等学園が龍聖学園と姉妹校であった事、年齢が近い事。求の姉が吹奏楽をしていたなら、合奏した事もあるかもしれない。もし、姉を知れっていれば、求や月永源一郎の心の痛みはより強く理解できてしまうだろう。
「一年の詩~吹奏楽のための」と作曲家戸川ヒデアキ
自由曲「一年の詩~吹奏楽のための」についての情報を下記に整理する。
- 作曲は戸川ヒデアキ
- 作曲は3年前
- 30代の若さで、個人の仕事用ホームページ以外に情報が無い
- 京都府出身、滝先生と同じ音大卒業生でピアノ専攻
- 麗奈の父親と一緒に過ごした1年を描いた曲
- 4部構成
- 第一楽章:春新たなる息吹
- 第二楽章:夏栄光の謳歌
- 第三楽章:秋宿命の時
- 第四楽章:冬終焉……そして再び始まる
麗奈は第三楽章が一番好きで、ユーフォとペットのソリのとこしっとりとしていて少し寂しい感じの予感がするけどでもまだほのかに明るいところが良い、と言う。
また、第三楽章の最期は、マリンバとユーフォニアムだけの演奏になり、トランペットが縦横無尽に暴れはじめ、トロンボーンのグリッサンドが加わる、とある。
この部分だけを読んでも、明らかに、久美子、麗奈、つばめ、秀一の北宇治吹部での彼らの感情の重なりを感じさせる曲になっており、この曲に人間ドラマを重ねてくる可能性が高い。(要するに麗奈という人間の大揺れの感情のドラマが期待できる)
しかし、この曲は、一旦物語の終焉を迎えて、そして再び始まる所までを描く。つまり、再生への希望である。
そして、おそらくこの物語は北宇治吹部の物語に重なる。その破局が関西大会前後なのか?それは今は分からない。
ところで、詳細不明の作曲家戸川ヒデアキについて、
麗奈の父親と過ごした1年の間に作られた事から考えると、滝先生であれば面識があるし可能性はあると思われる。
しかし、もう少し推し進めて考えて見ると、実際の作曲は千尋で、亡き千尋の意志を次いで吹奏楽用にまとめたのが、滝先生じゃないか?と考えてみた。
千尋は死にゆく自分の人生に対して、残された滝先生に対して、死んで無くなる訳じゃない、そこから「そして再び始まる」という再生の想いを込めて作曲したのではないか?
そして、千尋の夢は自分が高校生時代に無しえなかった北宇治吹部の全国大会金賞受賞。その編曲は技巧的にも高難度で情感あふれて物語性も高い、まさにコンクールで全国大会金賞をとるポテンシャルを込めて滝先生がスコアをまとめた。
そう考えると、かなり胸が熱くなります。
少なくとも滝先生は、この曲を2年間寝かせていた。北宇治吹部で演奏できる実力は伴っていなかったからだろう。しかし、今年は吹きこなせる可能性有りとみて、久美子たちにこの曲を選択肢に入れて託してみた。そして久美子たちはこの曲を選んだ。
つまり、この曲は、久美子たちの北宇治吹部の物語と、千尋と滝先生の北宇治吹部の物語の二重の意味がある。
この妄想があるから、余計に今年こそは全国大会金賞を是非取って欲しいと願ってしまう。
来年度幹事
来年度の北宇治吹部の体制予想は下記。
- ★来年度の北宇治吹部幹事は誰か?
- 部長:久石奏
- 副部長:剣崎梨々花
- ドラムメジャー:鈴木美玲
多くの方は、部長=梨々花、副部長=奏で予想していると思いますが、少し裏をかいて考えてみた。
梨々花が部長をしてしまうと、ふわふわし過ぎて部が締まらないと直感的に思うので、その意味で奏に頑張って仕切ってもらい、梨々花が場を和ませる。これまでも、部長は一杯一杯で、副部長がフォローというのが、北宇治吹部幹事の伝統でもあるので、こっちの方がしっくりくるかと思う。
二人とも誰が何を考えているかの掌握は長けているし聡い。しかし、久美子の様に心理カウンセリングで相手の心に飛び込むような事は二人とも得意ではなさそう、というかこれまで描写が無い。奏に至っては、真由の事を敵視し警戒心を抱きムキになって意地を張る。梨々花は可愛いは正義というカリスマ性を持っているが、おそらく奏はカリスマ性では梨々花に負けている。
この辺りを考えていると、やっぱり梨々花が部量でも良いのかな?とも思うが、ここはやっぱり今の利己的過ぎる部分を何とか改善して、部全体の利益を観れる大きな視点を持てる成長を後編で奏に期待したい。その事を体現している久美子の背中を間近でみている奏だからこそ、そう願望してしまう。
DMは、やはり演奏が上手くて指導も出来るという意味では美玲が適任だと思う。背が高いのでパレード先頭を行くのもサマになる。
演奏技術では申し分ない夢と求も少し考えて見たけど、性格的に引き受ける訳ないな、となる。
プロローグの叙述トリック
SNSでも沢山見かけるプロローグの叙述トリックについての予想、妄想について。
久美子主観の話は、SNSでも沢山書かれており、今更でもあるが、おそらく間違いないと思う。
ここでポイントは、「音を楽しめ!」という北宇治吹部の新入生歓迎ポスターの言葉。これは、久美子がコンクール至上主義で行き詰まって得た教訓なのだと想像。
実は「音を楽しめ!」というのは、秀一が府大会演奏直前に副部長の挨拶として言った台詞の中の言葉である。おそらく、その言葉は久美子に引き継がれ、7年後の北宇治吹部に引き継がれ、ポスターになったのかも知れない。
秀一の進路は「多分社会学部」とあるが、一応、大穴として秀一主観の可能性も残しておく。
あとは、写真の4人について。
- ★写真に写っている4人は誰か?
- 久美子、麗奈、秀一、真由
基本的に、真由は自分を写真の中に残さない。真由は後編の台風の目なので久美子たち幹事と相当にぶつかり合うと予想されるが、最後は決別では無く、真由も含めて喜びを分かち合う関係であって欲しい、という私の願望である。
別段、プロローグに描かれている訳ではないが、久美子が北宇治吹部顧問なら、だれを外部講師に呼ぶかを妄想した。(鬼が笑う様な話で恐縮ですが)
順菜の進路は不明だが、今でいう橋本先生のような打楽器で明るいディレクションの外部講師が欲しい、と思うので、順菜も列挙した。
みぞれは音大に羽ばたいていったが、その後のみぞれの人生観も知りたい。音楽に生きる事、北宇治高校卒業後の8年の年月を経て、彼女自身がどう感じているか?というのがあれば最高。
久美子自身も管楽器の指導はできるのではないか?とも思うが、やはりプロとなった麗奈との繋がりが描かれると超最高。
(そういえば外部講師のギャランティはどうなるのだろう?)
黄前久美子と黒江真由の過去の接点(2019.05.17追記)
久美子と真由の過去の接点について考えている。
- ★久美子と真由の過去の接点は?
- 2年前の10月の全国大会
- 2年前の9月の京都駅ビルコンサート
- 小学生低学年の東京の小学生の同じクラス?
全国大会という大きな大会よりも、駅ビルコンサートの方が両校の距離は近かったのではないかと思われる。
清良女子はバリバリの強豪校で吹部の指導も立華高校的な厳しいものだと想像される。対してこの時の北宇治は滝先生1年目で厳しいとは言え、清良女子などの厳しい指導に比べれば、幾分和気あいあいと真由の目には映ったのかもしれない。
1個目、2個目は事実としてその日同じ場所に居たのだと思うが、3個目は可能性だけの話で全く確証は無い。
久美子と真由の過去の経緯はこちら。
- 真由は、直近の高校2年間は福岡の清良女子、その前は北海道、秋田、群馬、東京、静岡、和歌山、山口などに居た
- 久美子は、小学3年生のときに東京から京都に引っ越してきた
この事を考えると、真由と久美子が小学生低学年の時に同じ東京に居た可能性はあり得る。
しかも、久美子は、諦めの表情で頬をかく真由の表情に既視感を覚えて息を呑むシーンがある。おそらく小学生の頃に本当に見た事があって、それを思い出してしまったのではないか?
だとすると、真由の小学生の頃のあだ名が「ママ」である事も思い出しているかも知れない。
当初、久美子は真由の事を見て、得体の絵れない恐怖感のようなものを抱いているようだった。それは、久美子の心の中に何かトラウマのようなものを残していて、高校生の真由をみて、条件反射的に何か感じてしまったからではないだろうか?
逆に真由は久美子の事を覚えているか?というのは良く分からない。転校を繰り返し別れた同級生の数も圧倒的に多いので、目立たない子は忘れていても不思議ではない。
しかし、真由が博多弁で喋らされた時、久美子に向かって「あんたんこと、好いとーよ?」と言ったのは何か含みがある気がしてならない。(単純に駅ビルコンサートの記憶で演奏が上手い久美子の事を気にしているだけかもしれませんが)
この辺りは、推理小説の伏線を感じる勘を頼りに書いているので、外れていたら笑ってください。
後編予想
ここからは、後編ストーリー予想(妄想)になります。他人の妄想ストーリーはインプットしたくない人は閲覧ご注意願います
イベントおさらい
前編のエピローグまでで、お盆休みまでのイベントが描かれた。
後編で予想されるイベントは下記。
- 8月
- 夏季合宿
- 8/21黄前久美子誕生日
- 関西大会向けオーディション
- 関西大会
- 9月
- 10月
- 全国大会向けオーディション
- 全国大会
9月のイベントについて、ここでは空欄だが、久美子が1年生の時は京都駅ビルコンサートが、久美子が2年生の時は文化祭演奏会があった。今回、全国大会に駒を進める可能性が高いため、文化祭演奏会は無い可能性が高いが、その辺りは全く想像がつかない。
関西大会、および関西大会オーディションの日時は現時点で不明なため、久美子誕生日と前後する可能性がある。
後編ストーリー予想(妄想)
ここからは妄想。
久美子は一旦、部長とソリ奏者の2つの居場所を奪われるのだと思う。そして取り返しに来るが、それが取り返せるかは分からない。
府大会時点でも、目に見えて演奏を磨き上げてくる真由のプレッシャーによるストレスは間違いなくある。
何かの間違いで秀一が真由に優しくしている所を偶然久美子が目撃してしまい、秀一に対して疑惑の目でみてしまいギクシャクする。それが久美子の誕生日なら、なおさら。
そのせいで、関西大会のオーディションで集中出来ない事、真由の躍進から、関西大会のソリを真由に奪われる。(ソリ奏者としての居場所を奪われる)
関西大会はなんとか切り抜けるも、その後の全国大会までの1ヵ月何もないわけがない。
麗奈の技術指導が厳しく、音を上げた一部の部員が反乱を起こし数名退部する事態が発生する。その際に久美子が麗奈を責めるはずは無いのだが、全部員と麗奈の仲介の意味で、久美子も疲弊するし、麗奈も凹む。
真由は前編でも言っていた「下手な子が退部するのはWin-Win」発言をココでもしてしまい、脱落者を出したくない久美子に対する否定派が出てくる。
そうして、幹事の信頼関係、そして吹部内の空気が一気に悪くなり、演奏もボロボロに。
この状態で、久美子はストレス限界越えてメンタルダウンし入院。
ここで私が本作のテーマだと考えている吹部の永遠のテーゼである下記のどちらが良いか?という問題に迫る。
- (a) コンクール至上主義(練習ハード、賞を取ることが目的)
- (b) 非コンクール主義(練習ゆるく、楽しければ良い)
北宇治吹部は滝先生になってから、(a)を目標に掲げて頑張って来た。それが辛く厳しくてもがんばってきた。その頑張りは何のため?みたいな迷いが出ると思う。
恐らく、月永源一郎は家族との交流を捨てて(a)を極め続けて来た。その犠牲は良かったのか?
ここまで苦しんで傷付いて失いながら欲している全国大会金賞とは何なのか?
ちなみに、個人的には、この小説での回答はこうなるのではないか?という予想はある。
今の久美子たちは(a)=苦しくて楽しくない、だけど、(a)(b)ハイブリッドで、苦しくて、賞を取ることはあくまで目標で、楽しくい、というのが究極の強さなのではないかと想像している。実は北宇治吹部に唯一この立ち位置の人間が居て、それは緑輝である。
ここであすかが登場しても良いのだけど、あすかが言えるのは、自分自身は父親に聴いて欲しい、その思いだけで頑張れた、という事しかないように思う。ただ、大切な人への思いがあるから頑張れたのは間違いないだろう。後は、正直誰がソロ吹くかなんてどうでもいい、とか。それが、今の久美子に響くのかどうかも分からない。久美子の大切な人は秀一だったり、麗奈だったり、吹部全員である。
吹きたいという根源の気持ちに戻る何か…。正直、久美子の立ち直りの原理は、想像がつかない。
ただ、部長として復帰し、久美子の想いを部員全員に吐露し、全国大会への戦意を高める事をして、全国大会のオーディションを開催する。
私の意地悪な予想では、おそらくユーフォのソロは、真由が勝ち取るのではないかと思う。そして、久美子は、吹部部長として、低音パートの仲間として、心で泣きながらも、真由を祝福する。
そして全国大会金賞を受賞する。
そうなればいいな、と妄想している。
おわりに
もう、その3まで書いてしまった。
波乱の第二楽章のブログを読み直していたら、久美子3年生編が完結するまで死ねない、と書いていました。後編発売日の6/22まであと1か月強、いよいよその死期が近づいてきました。
後編非常に楽しみです。後は、おとなしく待ちます。