感想・考察
キャラクター
アレンと穴
アレンがゼロポイントで穴について九七式戦闘機で調査飛行していたところ、疾風3機に攻撃され撃墜。以来、病院で車いすの生活をしていた、と7話で回想シーンがあった。
その時以来の空。今回はキリエの操縦する赤とんぼの後部座席に搭乗。
だが、今回も穴の予兆を見つけた途端に紫電改4機に攻撃され、応戦し、3機撃墜するも、更に紫電改10機が合流し、更にピンチに。低く渓谷を飛び、ある程度の紫電改を撃墜するも弾切れて、撃墜される。死んだふりのおかげで、紫電改はその場から撤収。
アレンというキャラが頭脳明晰で凄腕なのに飄々としていて、それが良い。
このイジツの世界の人間は誰もみな、カツカツで生きていて余裕が無い。それは西部劇テイストだから、という理由だったかも知れない。その画面からくつガサツなストレスの中で爽やかな風の様なアレンの振舞いが気持ちよい。
そして、キリエとのやり取りが面白い。疾風迅雷の「迅雷」ちゃんをからかっているとも、妹の様に可愛がっているともとれる、飄々とした口調に、キリエは多少イライラしがちだが、サブジーの事や零戦三二型の事をペラペラ喋る。余裕のある者と余裕が無い者のギャップが可笑しい。
キリエのマニューバは正確で指示した通りに飛べるから今回の飛行には最適だったのかも知れないし、もしかしたら、ケイトを危険に付き合わせたくなかったのかも知れない、とも思った。
紫電改との空戦も、アレンの冷静な判断で圧倒的不利な状況下にも拘わらず、紫電改を上空で3機、渓谷に誘い込んで4機?撃墜している。
アレンを象徴する「メンツやプライドで戦うのは愚の骨頂だよ」の台詞。そういう人はこのイジツの世界に大勢いるが、アレンはそうしたしがらみを持たず、柳のように自由。
世界観
コトブキ飛行隊の引き抜きと、選択権のある自由
サカナを守り一躍有名になったコトブキ飛行隊に、アレシマのタムシン社から転籍依頼の相談がきた。
タムシン社は物流の大手。先日ブユウ商事との業務提携を発表、給料はオウニ商会の倍額という条件。
多分、ラハマは穴で重要な場所になるので、その前に目障りなコトブキ飛行隊を遠くに追いやるためにイサオが仕組んだ、あたりが背景じゃないかと思われる。もう、直下に付けるとか言わず、現実的に遠ざける方法で忍び寄ってくるあたりが、それっぽい。
ルゥルゥの言う、選択権があるという事の重要さ。ルゥルゥは情に厚いと思うが、情で人を縛る事もしない。ある意味、自分で選択し、自分で責任を取るという考え方で、人に責任を擦り付ける事は出来ない。本作が心地よいドライ感を伴っているのは、この雰囲気かも知れない。
キリエは子供っぽくて、責任感が無い。だから、マダムの気持ちを聞いたりする。でも、まぁ、今回は穴の事が気になるのでラハマに、コトブキ飛行隊に残りたい!と明確に意思表示した。
その判断が良かったのか?悪かったのか?残りの物語を楽しみに見たい。
イサオの自由博愛連合の躍進と、ユーリアの危機
イケスカ市のイサオに力が権力が集中し、その恩恵に預かろうとする都市、町、人間も吸引し、支配し、逆らう者は爆撃という力で強引にねじ伏せる、という構図が出来てしまった。
ユーリアは、この構図を当初から理解し、ガドールの中でイケスカになびく阿呆どもを、実力行使で排除しようと考えたりするが、逆にユーリアの身が危険にさらされる。
次回に向けては、穴、報復、侵攻?、連合。2行で言えば「あちこち大変、すこぶるイイ感じ」。穴はキリエとアレンが見つけた穴の兆候。報復と侵攻は執事が爆撃すると言ってた町に対しての事?。連合は自由博愛連合だと思うが、何故このタイミングで連合の台詞なのかは不明。
次回は、イサオがイジツの世界の征服する様子と、それに反抗するモノが居る事を描くのだろうけど、未だに、イサオ自体の目的が良く分からない。世界征服がゴールなのか?その先に目的があるのか?穴をどうしたいのか?残り3話で詰め込むにはカツカツだけど、まぁ、何らか決着は付けるのだと思う。
空戦
戦闘機について
だんだん設計年次が高い戦闘機が増えてきた。詳細は、公式HP参照。
- 九五式戦闘機「赤とんぼ」
- ラハマ自警団所属の4番機
後席にルイス式機銃を設置して紫電改に応戦
-
- 穴を調査する赤とんぼを襲撃
- 最初に4機、後で10機合流、最終的に撤収したのは7機(7機撃墜)
空中戦闘機動(マニューバ)について
例によって、マニューバについての基礎的な情報は、下記を参照。
Twitterのつぶやき
#コトブキ 9話
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2019年3月10日
アレン依頼の遊覧飛行。キリエの目的探しの旅はアレンの探すユーハングの穴という好奇心が直近の目標に。コトブキで飛ぶ自由。イサオの圧政。自由を求め抗い戦う意味を心に問う。
風来坊はキリエの事か?アレンの探求心と柳の強さ。赤とんぼの二人のコンビが心地よい。
#コトブキ 9話
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2019年3月10日
転職先はアレシマのタムシン社、先日ブユウ商事と業務提携を発表、給料はオウニ商会の倍。零戦三二式を持っているかもしれない、とのアレンの台詞。
敵かもしれないし、敵じゃないかもしれない。
アニメ見ていて、ときより観終わって清々しい気持ちを迎える事が出来るという回がある。少し前だとハルチカの6話のクラリネット奏者の芹澤直子登場回。なんかこう肩の力が抜けて素直にキャラの心情に同期出来る回。
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2019年3月10日
今回のコトブキ9話は、その雰囲気があった。
#コトブキ 9話
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2019年3月10日
コトブキの他のみんなは人との繋がり明確になってきてるがキリエだけが不明確。
レオナ→孤児院
ザラ→レオナ?
エンマ→家族(今回生きている事が明確に)
ケイト→兄アレン
チカ→チト兄?(本当の兄妹かは不明)
キリエ→サブジー?
キリエの家族へのフォーカスの有無は今後の鍵。
#コトブキ 9話
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2019年3月10日
大穴が閉じて70年。もしも今、穴が開いてユーハングが攻めてきたら、第五世代戦闘機の時代なので圧倒的な軍事力差にイジツは太刀打ち出来ないのだけど、友好的に出て来て、70年の技術革新でイジツに明るい未来をもたらす可能性も無い事もない。
イサオが軍事力を集める理由がカギ。
#コトブキ 9話
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2019年3月17日
アレン「1500(クーリル)までズーム」
キリエ「赤とんぼじゃ無理だよ!」
ズームは機体限度以上の高度を取るためのマニューバ。赤とんぼの上昇限界は6,000m。https://t.co/4Jfkh0Mee0 pic.twitter.com/N2E8V3ZNHC
#コトブキ 9話
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2019年3月17日
「艱難辛苦汝を珠にす、ですわ」 pic.twitter.com/gOpzgjKHvZ
#コトブキ 9話
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2019年3月17日
もしかして、これが大都市、ポロッカ?
ちなみに、ポロッカはキリエが零戦三二型に最初に撃墜された町。 pic.twitter.com/pYuwHbVsAw
#コトブキ 9話
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2019年3月17日
2行で言えば「あちこち大変、すこぶるイイ感じ」の前に言っていたのは「穴、報復、侵攻?、連合」だろうか。
穴、報復は分かるけど、爆撃による侵攻?、連合は自由博愛連合?だと思うけど、何故このタイミング? pic.twitter.com/GGckO1PrlX
#コトブキ 9話
— 伊藤つくし (@itoutsukushi) 2019年3月17日
身の危険を案じてガドールから逃げて身を隠そうとするユーリアの一〇〇式輸送機の脇に、木陰をゆっくり移動する零戦三二型が蛇マーク。身動きが取れない護衛隊の代わりに雇われたのか?もともとユーリアに近い存在なのか?
少なくともイサオに丸め込まれている空賊では無い事は確か。 pic.twitter.com/jEAYPwpMAW