はじめに
最初にお断りしておきますが、私は、たまたま親指シフトに興味を持ったズブの素人であり、現時点ではまだ、親指シフターでも、親指シフト信者でもありません。
私が、親指シフトを使ってみようと興味を持つキッカケになったブログ記事は下記です。
最近、ブログを書いている事もあり、テキスト入力には関心がありました。親指シフトの存在は知っていて専用ハードが必要だと思い込んでいたのですが、普通のWindowsノートPCでもソフトウェアだけで追加投資なしで対応可能という事を知り、それならば、やってみるか、と思いました。
ただ、ネットの情報をたぐってゆくと、ソフトは複数の有志の方が作られた複数のソフト・定義ファイルをセットアップするだったり、肝心の親指シフトキー配列時の素朴な疑問だったり、そうした事が初心者に不親切な気がしました。
今回、親指シフト導入にあたり、私の備忘録としてブログ記事を作成しますが、今回、体験した事、考えた事を体系だって整理し共有し、これから導入を考えている人の手助けになれば幸いです。
ハードウェアについて
私の私用PCは下記のノートPCのみです。外付けキーボードは使いません。これを前提に記載してゆきます。
なお、今回のブログ記事はPCメーカーに制限されない話だと思います。ただし、「変換」キーが出来るだけ左に寄っているキーボードでないと、右手の指がねじれて辛い、との事です。
ソフトウェア(エミュレータ)について
概要
使用するソフトウェア(エミュレータ)の概要を下記に示します。
主役は「やまぶきR」ですが、今回はアンインストールし易いインストーラーパッケージを使用しています。途中で、もしも、親指シフトの敷居が高くて諦めるという時にも悩まずに済みます。
「やまぶきR」「やまぶきR 親指シフトインストーラー(ローマ字用)」「orzレイアウト」はそれぞれ別々の制作者です。色々大人の事情があるのかと思いますが、私個人としては、All-In-Oneのパッケージが最初からあれば便利なのに…、と思ってしまいます。
入手(ダウンロード)
ソフトウェアの入手元と入手ファイルを下記に示します。
- やまぶきR 親指シフトインストーラー(ローマ字用)
- 入手元:やまぶきR 親指シフトインストーラー(ローマ字用)の詳細情報 : Vector ソフトを探す!
- 入手ファイル:YamabukiR_ThumbShift1.62.exe
- orzレイアウト
- 入手元:orzレイアウト | JIS日本語キーボードでも親指シフトを楽チンに
- 入手ファイル:orz_yamabuki_22.zip
インストール
インストールの方法を下記に示します。
- やまぶきR 親指シフトインストーラー(ローマ字用)
- YamabukiR_ThumbShift1.62.exe を実行
- インストール画面は全てデフォルトでOK
- デフォルトのインストール先は下記
- C:\Prog\YamabukiR
- YamabukiR_ThumbShift1.62.exe を実行
- orzレイアウト
- orz_yamabuki_22.zip を適当なフォルダで解凍
- アーカイブされていたファイルを全て下記にコピー
- C:\Prog\YamabukiR\layout
アンインストール
アンインストールの方法を下記に示します。
- コントロールパネルから「プログラムのアンインストール」を選択
- 「やまぶきR 親指シフトインストーラー」を選択
- 指示に従い最後まで実行
- エクスプローラーで、C:\Prog\YamabukiR フォルダ削除
- (補足:C:\Prog\YamabukiR\layout にorzレイアウトのファイルが残っているため)
設定
設定のポイントは2点。1つは、配列定義ファイルに、orzレイアウトを指定する事。もう1つは、一時停止用のショートカットキーを設定する事。
タスクトレイ
- タスクバー上の「やまぶきR」アイコンを右クリック
- 右ボタンメニューの「設定」を選択し設定ダイアログを表示
やまぶきR 設定ダイアログ
使い方
インストール、設定後は、デフォルトで日本語入力がorzレイアウトの親指シフトに設定されています。日本語入力モードにすれば、既に親指シフトモードとなります。
逆に、通常のローマ字入力に戻すために親指シフトを解除するには、やまぶきRを一時停止させる必要があります。方法は下記の2種類です。初心者は得に重要な機能です。
- タスクトレイの「やまぶきR」を右クリックし、「一時停止」を選択
- 右Shiftキーを押す(設定で一時停止用キーに割り当てたキー)
キー配列について
一番不親切なのは、キーボード配列についての説明と、親指シフトにしたときに、従来ユーザが何に戸惑うか?についての説明が圧倒的に不足している点だと思います。
本章では、具体的なキーボード配列と、個々の文字入力の方法について、できるだけ具体的に記載したいと思います。
キーボード配列(DELL Latitude 7380)
まずは、ノートPCのキーボード配列を下記に示します。
DELLのノートPCのキーボード配列は個人的に気に入っています。スペースキーが短いですが、ホームポジションの「F」「J」に指を置いた時に、スペースキーが中央に配置されています。なので、右親指と左親指で、スペースキーの打鍵間が同じであり、その点を気持ち良いと感じています。
親指シフト配列(NICOLA.yab)
親指シフトでキー変換される文字を下記に示します。
図を見ると、スペースキーや、変換キーはどうやって使うの?と思われるかもしれませんが、英数字キーと同時押しではなく、単発で押せばそれぞれのキーで動きます。(同時押ししている時のみ、親指シフトキーとなります)
英数字キー以外のキーは今まで通りに使えます。
- 親指シフトキー
- 各種シフト字のキー
- シフト無しで入力した時の文字は、キーの左下に記載しています。
- 順シフトで入力した時の文字は、キーの左上に記載しています。
- 逆シフトで入力した時の文字は、キーの右下に記載しています。
※:「順シフト」「逆シフト」は便宜上、私が定義した非公式な用語です。
※:半濁点の文字は、濁点を持たない他の文字の逆シフトに割り当てられています。
親指シフト配列(orz0022.yab)
orzレイアウトの親指シフトでキー変換される文字を下記に示します。
通常の親指シフト配列に対して、右指のホームポジションを1列ずらします。それにより、右手の指の捻じれを軽減するのが目的です。ずらし以外にも一部のキーに変更があります。
ちょっと、びっくりするのが、日本語入力だけでなく、半角英数字の文字も1列ずらしされます。1列ずらしによってはみ出てしまう「\」「[」「]」「\」は、ラッパラウンドして「6」「Y」「H」「N」に配置されます。これは、右人差し指のホームポジションが「K」キーに移っているためです。
練習方法について
参考情報
ソフトウェア
ブログ記事
終わりに
親指シフト自体については、本当にまだ初心者で、このブログもローマ字入力でテキスト入力しています。
ただ、同じように親指シフトに興味を持った方の敷居が下がる方向でこのブログ記事が役立ってくれれば幸いです。
半年後、1年後、親指シフトについてどっぷりつかっていれば、上達報告や練習方法について、追記するかも知れませんし、諦めてしまっていれば、このブログは更新されないまま放置されることと思います。
それから、親指シフトは、ポメラ(DM200)でも可能という事で、ポメラ自体の関心も再び上昇してきています。できれば、ポメラの親指シフトキーボート配列についても、同様のレイアウト図を作成したいところですが、そちらも縁があれば…、という感じです。