はじめに
ワンダーエッグ・プライオリティの覚書。
考察ブログを毎話書くほどの元気と時間がないので。
覚書
ゲームシステム
アイが興じているのは何らかのゲームの様にも思える。そのゲームシステムを整理する。
- ゲーム名
- ワンダーエッグ・プライオリティ(仮)?
- アバター
- プレイヤー
- アイ(#1,#2,#3,#4,#6)
- ねいる(#5)
- リカ(#3,#4,#7)
- 桃恵(#4)
- エッグ(死者?)
- 西城くるみ(#1)
- 鈴原南(#2)
- みことまこ(#3,#4)
- 美和(#4)
- 瑞希(#4)
- 綾香(#5)
- 葵(#5)
- 吉田ヤエ(#6)
- 志乃(#7)
- 阿波野寿(#9)
- 栗田薫(#10)
- 彫像(自殺した友達?)
- 長瀬小糸(#1,#2)
- 場所は学校の校舎の屋上
- ちえみ(#3,#4)
- 場所は海岸の絶壁の花畑
- ハルカ(#4)
- 場所はは駅のホーム
- ねいるの妹?(#5)
- 場所は大きな橋の上
- 長瀬小糸(#1,#2)
- 敵
- ワンダーキラー(エッグのトラウマ)
- ザコ
- ミテミヌフリ(#1-)(不特定多数のイジメ加担者?傍観者)
- アンチ(#6-)(ヒーローに対する嫉妬、妬み。ミテミヌフリの進化系)
- ハイフン(CV大谷育江)(#10)
- セーラー服に細長くて黒い頭、と思いきや開くと蝶々の羽(#10)
- 桃恵に圧倒的な恐怖を与える(#10)
- フリル(#10)(ハイフンのボス?)
- カウントダウン(CV山口愛)(#10)(ゲームクリアした彫像の幕を下ろす(#10)
- プレイヤー
- ルール
- プレイヤーは、
- エッグをガチャポンで購入する
- エッグを持って寝る(夢の中でゲーム開始)
- エッグを割ってエッグ少女を出現させる
- 敵を倒して、エッグ少女を敵から守る
- 敵を倒した場合、
- 彫像(自殺した友達)が温かくなる?
- →最終的に、彫像(自殺した友達)が生き返る?
- 彫像(自殺した友達)が温かくなる?
- 時間切れの場合、
- エッグ少女はエッグに戻り、またゲームをやり直す
- エッグ少女は回復する
- 敵に殺された場合、
- プレーヤーが死ぬ?
- →その先はエッグ?
- プレーヤーが死ぬ?
- 敵を倒し続け、プレイヤーの問題を克服すると、ゲームクリア(#10)
- 彫像が一瞬生き返るが、その後、エッグ少女と同様に煙に消える(#10)
- ハイフンが現れる(#10)
- 桃恵ケース:圧倒的な死の恐怖を植え付ける(#10)
- 敵を倒した場合、
- ダメージ
- ゲーム内ではダメージを受けないが、ゲーム後リアルでダメージ受ける
- ゲーム内でも目と心臓はダメージを受ける(死ぬ?)
- リアルの体に相当な負荷を与える(=高地トレーニングのように身体が鍛えられる)
- 武器
- エッグ少女が持っていた道具が武器になる?
- 取得した武器は次回以降のゲームでも使える
- アイ
- 4色ボールペン(くるみ)(#1,#2,#3,#4)
- 新体操のリボン(南)(#2)
- ペンライト(みことまこ)(#4)
- 数珠(ヤエ)(#6)
- リカ
- カッターナイフ?(#3,#4)
- 桃恵
- 傘(#4)
- ねいる
- コンパス(#5)
- アイ
- ワンダーアニマル
- 普段はポマンダーのペンダント
- プレイヤーがこすって温めて羽化させ、刷り込みで親だと思わせる
- 「ベニ」で卵からかえる。「レジ」で卵に戻る
- プレイヤーを守る。(#7)
- アンチが大好物
- アイ
- レオン(カメレオン)(#6-)
- ねいる
- ピンキー(蛇)(#6-)
- リカ
- マンネン(亀)(#6-)
- 空を高速回転しながら飛行(#7)
- マンネン(亀)(#6-)
- 桃恵
- パニック(ワニ)(#6-)
- アイ
- エッグ少女は、
- チャイムが鳴るまで敵の攻撃から逃げ切る(#1)
- トラウマを克服する(#2)
- 成功
- →煙となって蒸発
- →彫像になる
- →煙となって蒸発
- 失敗
- →再度エッグになる
- 成功
- ダメージ
- 有効。流血する
- 場所は、
- 複数人のプレーヤーが近接して寝た場合、思いの強い場所に引っ張られる。
- 彫像は、
- 涙を流す(?)
- プレイヤーがエッグ少女を守ると温まる。→生き返る?
- プレイヤーは自殺現場のビジョンを知らなければ(寿の)彫像を探しに行けない。(#9)
- 植物人間(=まだ身体的には生きているが、意識は無い)の寿がエッグ少女として登場した。(#9)
- ゲームクリア後、一瞬生き返るが、エッグ少女と同様に煙に消える(#10)
- 敵は、
- エッグ少女を攻撃する
- プレイヤーは、
- ゲームシステム運営側のヒントの台詞
- アカ裏アカ「死の誘惑があったとしたら?」「誘惑に惑わされ後悔しているかもしれない。そういう子供達を生き返らせたいと願う子のためにこの場所(地下庭園)はあるんだ」(#4)
- 美咲「死の誘惑の秘密。ねいる様が真相に近づいています」「あどけない悲しみ」(#9)
- アカ「少女達の自殺。本当の理由を言ったら、彼女たちは誰も戦わない」裏アカ「ああ。元々の原因は俺たち二人にあると知ったらな」美咲「そうでしょうか?私は逆に立ち向かってくれると思うんです。少女だから、同じ少女の悲しみを理解して」(#9)
- アカ裏アカは、ジャパン・プラティの創始者。肉体を捨てて脳だけをキープ(#10)
- アカ裏アカ「僕たちの目論みは外れてしまうかもしれないねえ」「そうだな」「タナトスに立ち向かうには、対極にあるエロスの戦士たちが必要だ。桃恵はもう一度、行ってくれるかな?」「さあな。知っちまったからな。圧倒的な死の恐怖を」(#10)
登場人物
- プレイヤー
- 大戸アイ(CV相川奏多)
- オッドアイが原因でいじめに合う(#1)
- 転校生の長瀬小糸が親友になる(#1)
- 小糸を裏切る(#1)
- 小糸飛び降り自殺する(#1)
- 不登校になる(#1)
- エッグ(くるみ)を入手しゲームに参加(#1)
- 「赤信号はみんなで渡っても怖い」(#1)
- エッグを守ると彫像の小糸が生き返ると聞きハイテンション(#1)
- エッグ(南)を購入(#2)
- 帰り道でねいるに声をかけるが相手にされない(#2)
- エッグを買う理由を「自分が嫌いで、変わるためでは?」とねいるに言われる(#2)
- エッグ(南)のゲームに参加
- 「悪いけど、ただのパワハラですから」(#2)
- ねいるを見て命懸けのゲームである事を理解し始めた(#2)
- エッグ(???)を購入(#2)
- ねいると友達になる(#2)
- ねいるとSMSを頻繁にやりとり(#3)
- ねいるを見舞いに行きエッグを届ける(#3)
- リカの彫像ちえみに対する酷い言い方に怒りを覚える(#3)
- 教室で沢木先生に泣きすがる小糸を目撃し、その場を逃げる(#3)
- 「誰でもすぐに許しちゃう」とネイルに指摘される(#4)
- リカの事は言葉と行動が違うが悪い子じゃないと認識(#4)
- 初対面の桃恵を唯一女子と気付いた(#4)
- 可愛いフェチ(#4)
- 母親が以前ファッション雑誌の編集長をしていた影響(#4)
- ねいるの服装が可愛い(#1)
- 南のスタイルが良い(#2)
- 桃恵の首筋と喉ぼとけが好き(#4)
- ねいる、リカ、桃恵を自宅に呼ぶ(#5)
- 沢木先生の絵のモデルになる(#5)
- 小糸に沢木先生の絵のモデルを辞退する様に言われる(#5)
- ママは仕事も家事も完璧にこなす、それが両親の離婚の原因と考えている(#5)
- 母親と沢木先生の交際してもよいか?聞かれる(#6)
- その事で、気持ちのやり場に困り、不貞腐れる(#6)
- ねいるに「アイは沢木先生が好き」と言われ否定し動揺する(#6)
- ヤエとの関りの中で、見えない疑念に振り回されずに、「見て」敵を倒す(#6)
- ヤエの数珠を握りしめ、学校まで走って、沢木先生に登校する事を宣言する(#6)
- 青沼ねいる(CV楠木ともり)
- エッグを12個(以上)購入(#1)
- エッグはキャリーケースに入れて運ぶ(#2)
- アイと目を合わさずアイとの関りを避けてた(#2)
- アイに対して「自分が嫌いで変わるためでは?」(#2)
- 「私は自分が大好き」(#2)
- 妹を死なせた(#2)
- 公園からバスに乗って帰宅?(#2)
- ブルー株式会社 副社長 青山ねいるの名刺(#2)
- 病院に運び込まれ手術。その後ICUへ(#2)
- ICUに来た女性は田辺美咲(EDテロップ)(#2)
- リハビリ中にアイと友達になる(#3)
- ペットボトルのジュースの匂いをいい匂いと言う(#2)
- アイにエッグを買ってきてもらう(#3)
- お調子者のリカを警戒する(#3)
- 急速に体調回復し退院(#4)
- 会社の社長(#4) →名刺の副社長と異なる?
- 退院後、リムジンに乗って出社し、第一秘書の田辺美咲と面会(#4)
- リカとは口喧嘩友達?(#4)
- エッグ少女たちに共感した事は無い(#5)
- 妹はねいるの背中を切りつけて橋から飛び降り自殺(#5)
- 背中の傷が疼いて寝られないときがある。(#5)
- 戦う事で背中の傷の疼きをおさまる。妹のためではなく自分のために戦う(#5)
- 他の3人のかしましい会話からはちょっと距離を置いている(#6)
- 「オッカムの剃刀」発言にみる、本質的な鋭い指摘(#6)
- はじめから両親は居ない。面倒がなくていいっぽい発言(#7)
- 合理的で思った事をすぐ口にする。私は女性社会に向いていないのかも発言(#7)
- 生還したリカに「死なないで」リカから「お前もな」(#7)
- 高IQ集団、ジャパン・ピラティに所属。優秀な遺伝子配合で産まれた試験管ベイビー(#9)
- 阿波野寿は信頼できる、そして楽しさを共有できる親友だった(#9)
- (社長業のためか、)論理的思考に長けておりそれに基づき行動する(#9)
- しかし、時に矛盾する内面の感傷の説明がつかず悩んむ(#9)
- 沢木先生の個展「潜熱」で沢木先生に対峙する(#10)
- 髪を縛り両目を出しおめかししていた(#10)
- 「オッドアイの女性」の絵。手前に椿の木と赤白の花。大戸アイが大人になったときの絵。(#10)
- 沢木先生が多恵を愛している、と聞き涙ぐむ。(失恋)(#10)
- 意を決して、沢木先生に小糸の死の真相について尋ねる(#10)
- 川合リカ(CV斉藤朱夏)
- 解散したジュニアアイドル「渾身全力キッス」のピンクだった(#3)
- 渾身全力キッスは、ピンク、緑、黄色、ブルーの4人組(#3)
- 両親は離婚。母親と暮すが母親嫌い。帰宅したがらない(#3)
- 父親は、美人は財布不要とリカに言った(#3)
- リカの右の二の腕に剃刀で切った傷跡(リスカ?)多数(#3)
- お財布を持たず周囲に奢らせる(#3)
- アイを尾行し、ねいるの見舞いも同伴、アイの家でケーキ、風呂、寝た。(#3)
- ねいるを冗談でアイドルユニットに誘った(冗談)。アイはバックダンサー(#3)
- 大人との会話でいい加減な感じで調子を合わせる(#3)
- ねいるのキウイを横取り(#3)
- 「もう切らない(リスカしない)」と誰かと約束をしている(#3)
- リカの彫像はリカの大ファンだったちえみ(#3)
- ちえみの事は、ブスでデブで手汗がキモイ、財布だった、と酷く言う(#3)
- 万引きしたちえみを拒絶した(#3)
- 死んだちえみ(ミイラみたい)の葬儀に出席した(#3)
- (デブだった頃の)あのちえみに会うために戦う(#3)
- ねいるとは口喧嘩友達?(#4)
- 親より女を優先する自分の母親を嫌う。アイの母親を羨ましがる(#5)
- エッグを買うのを止めないか?と言い出す。結局、エッグを買う(#5)
- アイママと沢木先生の再婚で、アイが不幸になる事を心配する(#6)
- 母親の千秋はバー経営。店舗の2階が住居。帰宅時にバーカウンター後ろを通る構造(#7)
- 母親の事をだらしなくて駄目な女だと毛嫌いする。(#7)
- 幼少の頃の父親の「美人は財布持たなくてもいい」発言は覚えているが、顔は覚えていない(#7)
- 中学生になったら父親との面会の約束を母親としたが会わせてもらえず(#7)
- その時に父親のファイブカードを渡される(#7)
- 14才の誕生日の日、3人に母親の事、父親のファイブカードの事を愚痴る(#7)
- 会えないからこそ、強く父親に憧れる(#7)
- 帰宅後、寝る前にアムカしようとするがマンネンを見て思いとどまる(#7)
- ムカデの毒にやられて、嫌な事全部放棄し、思考停止し、ムカデに洗脳されそうになる(#7)
- マンネン→リカをリカ→千秋に置き換え、唯一の母娘関係な事、嘘ばかり現実逃避の母親への反発心思い出す(#7)
- 自分の弱さを認め、受け入れる。アムカ跡が逃避しようとしている自分を客観視させてくれる(#7)
- 戦い後、バーで冷蔵庫の誕生日ケーキを食べ母親と対峙し、一部母親を受け入れる(#7)
- ねいるの部屋での化粧大会を企画する。(#9)
- 沢木桃恵(矢野妃菜喜)
- 十中八九、初対面で男子に間違えられる、この事にコンプレックスを持つ(#4)
- 一人称は僕、服装や身なりは男子(#4)
- 可愛いモノが好きなのに、可愛いモノを見に付けない(#4)
- 彫像はn夏の保健室で告白を受けたハルカ(#4)
- 沢木先生の姪(#5)
- 沢木先生は、保護猫をたくさん引き取っているような優しい人物と主張(#5)
- 6人の女子から告白された。女子にもてること自体はまんざらでもない(#5)
- 桃恵を女子として見てくれたハルカが、レズとして体を迫ってきて驚き拒絶した(#5)
- 他3人が沢木先生を悪人扱いする事に腹を立てている(#6)
- ねいるの部屋でのたこ焼きパーティーを企画する(#9)
- 男子にホモとして告白され、女子の恰好でデートして破談(#10)
- ゲーム内で栗田薫(心は男子)に女子として認められ告白され照れる(#10)
- 大戸アイ(CV相川奏多)
- 彫像
- 長瀬小糸(CV田所あずさ)
- 転入先で大戸アイの親友になる(#1)
- 飛び降り自殺する(#1)
- アイのゲーム内に彫像で登場(#1)
- アイから小糸にイジメの標的が変更に(#2)
- イジメの原因は沢木先生の贔屓されている思われているからと発言(#2)
- イジメで体操服と靴を汚され捨てられる(#2)
- イジメで服を脱がされ悪戯される(#2)
- アイにイジメの証拠動画の撮影を依頼したが上手く取れず。アイを許す(#2)
- 沢木先生に伏見がちに追従するイメージ(#2)
- 教室で沢木先生に泣きすがっていたのをアイに目撃される(#3)
- アイに沢木先生の絵のモデルを辞退するように言う。その後、沢木先生の絵のモデルをする(#5)
- アイとこっくりさんをして、小糸はその人と両想いか?訊ね、イエスと答えられる(#9)
- ちえみ
- 渾身全力キッスのピンク担当、川合リカの大ファンだった(#3)
- 小遣いもお年玉も全部リカに貢いでいた(#3)
- 万引きを換金してたのがバレてリカに拒否られた(#3)
- 死んだ時にはやせ細っていた(#3)
- ハルカ(本渡楓)
- 夏の保健室で桃恵に胸を触らせる(#4)
- 桃恵を女子として好きになり、桃恵にレズとして迫るも桃恵に拒絶される(#5)
- 長瀬小糸(CV田所あずさ)
- エッグ少女
- 西城くるみ(CV安西知佳)
- いじめに合い自殺?(#1)
- アイのゲームでクリア(#1)
- 過去に友達が欲しくてエッグを購入したことがある(#1)
- (ゲーム後)誰かの夢で彫像になっている(裏アカ)(#1)
- 鈴原南(CV佐藤聡美)
- みことまこ(CV井上麻里奈、CV田辺留依)
- 美和(CV花守ゆみり)
- 何日も同じ男に痴漢にあっていた(#4)
- ある日勇気を出して痴漢を訴えた事で痴漢は現行犯逮捕された(#4)
- その痴漢が父親の会社の専務で、父親は解雇(#4)
- その事で母親に、痴漢ぐらい我慢しろと責められた(#4)
- 可愛くありたい、でも、可愛い=痴漢の犠牲者の構図に納得がいかない(#4)
- 桃恵を守るため、ワンダーキラーに身体を触らせる素振りのフェイントを見せる(#4)
- 痴漢は死んでも嫌(#4)
- 桃恵を男子として恋をして消える(#4)
- 瑞希(CV古賀葵)
- 性別は関係ないと、桃恵が女子であっても愛してしまう(#4)
- いつまでも桃恵と居たいと願いながらキスを迫るが、触れる直前に消える(#4)
- 綾香(CV千本木彩香)
- 家出少女。 制服の上に、ジャンパー。マフラー。帽子(#5)
- 家庭内で愛されず、愛に飢えていた(#5)
- ビビッて、隣の駅までしか行けなかった小心者(#5)
- 家出で拾われた中年男性に身体を求められた?(#5)
- 度肝を抜くの意味知らず、頭は弱い(#5)
- 葵(CVLynn)
- グラサン。黒髪ロング。白いワンピース。グラサン(#5)
- ナルシスト。大人は醜く、少女の今が最高に美しく、ここで生を止めるのが美学(#5)
- しかし、死んだ事で(もしくはこの美学が)誰からも見向きされない寂しさ、虚無感を抱えた(#5)
- 吉田ヤエ(CV宮下早紀)
- 霊感が強く、悪霊、怨霊が見える(#6)
- 霊感の事を友だちも親も信じてもらえず、病院に入れられる(#6)
- 病院内は、幽霊のたぐいに加えて、さらに生霊が酷く悩まされる(#6)
- 誰にも理解されない孤独の中で、怨霊が見える恐怖に疲れて自殺?(#6)
- 志乃(CV島袋美由利)
- 阿波野寿(CV宮本侑芽)
- ねいると同じ、優秀な遺伝子配合で産まれた試験管ベイビー(#9)
- IQ高く、頭脳明晰、ジャパン・プラティのメンバ(#9)
- 生まれつき色素が少ないアルビノ(#9)
- 前向きで明るい。「人生を楽しみましょう」(#9)
- 雑誌「フォーチュン」の表紙を飾った事がある(#9)
- ねいるの会社のビルの地下にある医療センター長だった(#9)
- 精神医学の博士で生命の神秘を科学的に研究していた(#9)
- 自身で臨死実験を繰り返し、臨死体験中の快楽に溺れ、こちらの世界に戻って来れなかった(#9)
- 「死の誘惑」「あどけない悲しみさらわれる感覚」というワードをねいるに残す(#9)
- パラレルワールド物が好き(#9)
- 死後もパラレルワールドで離れて生きている、とねいるに言った。(#9)
- 政府による回収、大人たちに身体を解剖される事を嫌がり、ねいるに生命維持装置の停止を頼む(#9)
- ねいるの心から信頼できる、そして楽しみを共有できる友だちだった(#9)
- 栗田薫(CV三澤紗千香)
- 性同一性障害(身体は女子、心は男子)(#10)
- 合宿で剣道部顧問にレイプされ妊娠、その後中絶(#10)
- ゲーム内で男子の心で桃恵を好きになり、桃恵に告白しキスをして、煙に消える(#10)
- 西城くるみ(CV安西知佳)
覚書 第12話「」
覚書 第11話「」
覚書 第10話「告白」
- アバン
- OP
- 地下庭園でアカ裏アカに詰め寄るアイ、リカ
- アイ「二人ともジャパン・プラティに関係しているの?」アカ「何の事だい?」リカ「とぼけんな! 私は美咲さんがあんたらと話しているのを見たんだ」アカ「君たちは会社で寿を見舞ってたんじゃ、なかったのかい?」裏アカ「まあ、誤魔化せないな」ねいる「創始者よ。二人が、ジャパン・プラティの」ねいるの髪型に驚くアイとリカ。ねいる「何?」リカ「ねいる、キャラチェンか?」ねいる「変なら戻すけど」リカ「戻すな、戻すな。やっぱ、いいモンもってんじゃん」アイ「うーん。お姫様みたい。いや、王女様かな」ねいる「これ」リカ「え、誰?」ねいる「右がアカ。左が裏アカ」リカ「まーじ。アカ、めっちゃイケメンじゃん」裏アカ「俺は?」アイ「グレテそう」裏アカ「あのなー」アイ「で、二人は人間だったの?」アカ「今も人間さ。肉体を捨てて脳だけキープしている」アイリカ「えーっ、グロ過ぎ」裏アカ「昔は若き天才科学者。今は只の木偶人形」アカ「ん、うん。ま、聞きたい事は山ほどあるだろうけど」アイ「あ、桃ちゃんだ(SMS)」…「男子!」「ていうか、上いかない」ねいる「わかった」アイリカ「恋バナ、恋バナ」アカ「ぼくらに聞きたい事があったんじゃ?」裏アカ「恋バナには勝てんな」
- テーマパーク
- アイ「あ。桃ちゃーん」桃恵「髪型変えたんだ」ねいる「ええ。桃恵もいつもと違うね」アイ「うんうん」桃恵「そう?」リカ「わー。いいからさっきの続きを聞かせろよ」桃恵「あー。うん。今日デートした」リカ「どこで知り合ったんだよー。女子高だろ」桃恵「フォロワーさん。それで、始めて会った時に言われて」アイ「何を?」桃恵「告られて」アイ「いいなー」桃恵「でもー。次とか無いから」アイリカ「えー」アイ「なんで?」ねいる「デートしたら違った?」桃恵「うんん」桃恵「私、男子に告られたの初めてで、私なりに目いっぱい女の子っぽいカッコして、足なんか出しちゃって、待ち合わせ場所に行ったら、思いっきりドン引いた顔で見られちゃって」アイ「引くって、どうして?」桃恵「彼は私を男子だと思ってたんだ。うふふ。てゆー笑い話があった、って事」リカ「笑えないだろ。それ」桃恵「笑ってよ。じゃないと惨めになる。あー、これお弁当。得意料理だから食べてよ…」
- アイの部屋
- 机に向かって行き詰まっているアイ。
- (回想)学校、沢木先生に声をかけるアイ。ラベンダー色のコスモス?
- アイ「失礼します」沢木先生「どうしたの?大戸さん」「先生。学校辞めるって本当ですか?」「うん。なんとか絵描きとして食べて行ける目途が付いたからね」「逃げるわけじゃなくて」「逃げる?」「いえ」「大戸さん。小さいけど個展を開くんだ。よかったら見に来て」個展のチケット「潜熱」
- アイの部屋。個展のチケットをコルクボードに貼る。
- アイ「どうする? レオン君」レオン「あ~~~」
- 桃恵の部屋。ワンピースをカーテンレールに引っ掛けてる。桃恵は寝てる。ワニのパニックが桃恵の耳たぶを引っ張る。
- 今日のデートを思い出している桃恵「パニック。君は男子? それとも女子? いいよね。見た目で判断とかじゃなくて」桃恵を元気づけるパニック「がーが」桃恵「あー。好きな人と一緒になりたいなー」
- (桃恵のゲーム)
- 百貨店?アンチに取り囲まれている。
- 桃恵「ベニ」パニックがアンチを駆除してる。薫「ボク、栗田薫」薫を見る桃恵。薫「あーいや、私って言うのがなんか恥かしくて」桃恵「大丈夫だよ。あなたは私って感じだから。それともギャップ萌え狙い?」「君の名前は?」「沢木、桃太郎。まあ、何とでも」「桃。桃子? 桃恵? 桃子ちゃん」「桃恵」「ボク、君みたいな背の高いクール美形がどストライク」「あー、そう。わかった。君はそれでもいい、って方ね。ハルカと一緒だ」「ハルカ?」「女子だけど、ボクを愛してるって」「L(レズ)って事? 違う、違う」「違うの?」「ボク、心は男子なんだよ」「え」全てのアンチを食べ尽くしたパニック「わー」薫「すげーな、あのワニ」桃恵「ありがとう。パニック。おいで」薫「パニックっていうんだ」桃恵「お腹いっぱい?」煙が二人を覆う。薫「何だ、これ!」桃恵「薫君、大丈夫?」薫を見失い、走り出す桃恵。
- 剣道部顧問「会いたかったぞー。薫」薫「嫌だ! 離して」「こんな可愛くて色白。抱きしめると折れそうだ。心だけが男子なんて信じられるか!たわけ!」桃恵「薫君!」薫「桃恵!」剣道部顧問の頭に閉じ込められている薫。剣道部顧問「お前も、薫を狙っているのか?」桃恵「なんだ、こいつ」薫「剣道部の顧問だよ。相談に乗ってもらってたんだ。いい先生だと思ってたんだ。でも、合宿所で押し倒されて、ボク、妊娠したんだ。赤ちゃんには申し訳なかったけど、ボク、ボク…」桃恵「それ以上、言わなくていい」怒りを隠せず走りだす桃恵。剣道部顧問「俺は強いぞ」攻撃を弾きながら走り続ける桃恵「私も強い」剣道部顧問「ちあーっ!」桃恵「信頼させてから搾取する。この世で一番卑怯で嫌いなヤツだ」剣道部顧問「お前も薫を狙っているんだろう」桃恵「その、キショイ嫉妬ごと、ぶっ刺してやる!」鼻が切り落とされる剣道部顧問。桃恵「今開ける」剣道部顧問「私の上に、勝手に乗るんじゃない」投げ飛ばされ壁に当たる桃恵。剣道部顧問「私の薫に言い寄る男はみんな殺す。近づく足を切り、話しかける口を裂く」
- 百貨店?アンチに取り囲まれている。
- (アイのゲーム)
- アイ「桃ちゃんはどう? 大丈夫かな」裏アカ「お前はいつも他人の心配ばかりしてるけど、自分の戦いに集中しないと、足元をすくわれるぞ」アイ「分かってる。分かってるけど」アカ「それとも自分の心配を誤魔化すためにそうしてるのかい?」(回想)「潜熱」のチケットを見るアイ。沢木先生「描いた絵が賞をもらえたおかげだよ」「小糸ちゃんの?」「一番奥に飾ってある。君は是非、見て欲しいんだ」
- (桃恵乃ゲーム)
- 剣道部顧問「薫。自信を持ちなさい。お前ほどキュートな女を見た事がない」薫「ボクは…。ボクは男。男子なんだ」剣道部顧問の押さえつけを跳ね返し始める桃恵「そして、私は女子だー!」剣道部顧問を投げ飛ばす桃恵。シャツの胸を引きちぎりブラを見せる桃恵「勝負だ」剣道部顧問「なんと」剣と剣がぶつかる。桃恵「おととい、おいで」桃恵の剣が伸びて、顧問の頭部を割る。桃恵「跳んで!」ジャンプする薫。剣道部顧問「素晴らしい。改めて君を指導したい」爆発する剣道部顧問。
- 別れの駅のホーム。回送電車がまいります。
- ベンチに座る薫と桃恵。薫「次に生まれ変わったら、今度はボクが君を守ってあげる」桃恵「勘違いしないで。女子の誰もが守られたいって、思ってるわけじゃないよ」「そっか、ごめん。君はどうなの?」「私に選択肢なんてない」「そんなことない。君は素敵な女の子だよ」「あなたは、勇敢な男の子」「サンキュー。年下は平気?」「何歳下かにもよるけどね」「予約させてよ。それまで彼氏を作らないって」「予約? 薫く…」桃恵にキスをする薫。煙に消える薫。驚いた表情のままの桃恵。その後に真っ赤な顔で照れ、パニックに「しーっ!」
- 彫像の場所。彫像の周りに白と紫の布の囲い。
- 桃恵「何、これ」カウントダウン「5、4、3、2、1、0」布が落ちて彫像の方を見る桃恵。ひざまずくハルカ。こっちをみてにっこり微笑むハルカ「桃恵」ふらふらと歩み寄ってくるハルカ。抱きしめ合いそうになるが、すり抜けてハルカは消える。桃恵「え。でも、彫像が無い。終わったんだ。本当に終わったんだ」天井から水が落ちてくる。見上げる桃恵。
- 外、夕方。高圧電線。
- アカ「桃恵はもう、来ないよ」アイリカ「え」ねいる「ゲームクリアしたのね」アカ「ご名答。君たちも彼女の後に続けるよう、精進してくれたまえ」リカ「桃恵のヤツ、一抜けたってか。連絡くらいしろってゆーの」ねいる「そうね」アイ「ゴメン、やっぱり私、用事思い出した。先帰るね」リカ「何だよ、やっぱりって」ねいる「じゃあ、また」リカ「ラーメンでも食ってく?」ねいる「ええ」
- アイの家。母が夕食の準備中。
- アイ「ただいま」風呂に入るアイ。髪を後ろに縛り、両眼を出す。ヒールの靴を履く。母親「アイちゃん、どうしたの? こんな時間から」アイ「ちょっと、みんなと」「みんな?」「みんな」「そう。きちんと30分おきに連絡入れてね」「うん。行ってきます」電車の中でやや下を見ているアイ。ギャラリー。オッドアイの女性の絵。驚きながら見るアイ「私。ううん、でも違う?」沢木先生「君だよ。でも、大人になった君だ」「大人になった、私ですか」「誰かに似ているとは思わないかい?」「ママ」「そう。いつか君はお母さんのように素敵な大人の女性になる。やさしく強く美しく」「ママの事、愛しているんですね」「うん。心から」涙を流すアイ。沢木先生「その、ママの娘だから。君は自信を持っていいんだ」「先生」「ん」「私、聞きたい事があるんです。小糸ちゃんはなぜ死んだんですか?」
- 地下庭園。
- めくっていた本を閉じるアカ「僕たちの目論みは外れてしまうかもしれないねえ」裏アカ「そうだな」「タナトスに立ち向かうには、対極にあるエロスの戦士たちが必要だ。桃恵はもう一度、行ってくれるかな?」裏アカ「さあな。知っちまったからな。圧倒的な死の恐怖を」
- 桃恵の家の晩餐。母親と桃恵。唐揚げ。
- 怯えた表情の桃恵。
- (桃恵のゲーム)
- 彫像が消えたシーンの続き。水滴が天井から落ちてくるホーム。
- ハイフン「いっけないんだー。先生にいってやろ。おめでとう。ミッションコンプリートだよ。あの子は生き返った」桃恵「ベニ」「見逃してあげたい。自分の身の危険も顧みずって、友だち思いに免じて。でもなー、バレると私がフリルに怒られてしまう」「フリル?」「面倒くさいから単刀直入に聞く。お前ここで死にたいか?」ハイフンの細長い顔が開いて蝶々の羽になる。ビビる桃恵。とびかかるパニック。ハイフン「まあ、そうだよなー」鎌で口を切られるパニック。恐怖の表情、涙を流し、膝をつく桃恵「パニック…」ハイフン「なら、こいつで目をつむってやるか」何度もパニックを槍で突きさすハイフン「ワニは鶏肉に味が近いと言う」羽を閉じた顔。パニックの生肉を食べるハイフン「お前も食え」
- 彫像が消えたシーンの続き。水滴が天井から落ちてくるホーム。
- 再び桃恵の家の晩餐
- 流しでゲロを吐く桃恵。母親「大丈夫。桃ちゃん」桃恵の部屋。ベットでシーツをかぶり怯える桃恵「眠れない。眠れない。眠れない…」涙を流す桃恵。
- 地下庭園でアカ裏アカに詰め寄るアイ、リカ
- ED
覚書 第9話「誰も知らない物語」
- アバン
- テーマパークに4人で集まり、ねいるを囲う
- アイ「平熱だ」桃恵「脈も正常」リカ「それじゃまさか、会社が倒産したのか?」ねいる「してない」桃恵「もしかして、人を…」ねいる「殺してない」リカ「じゃあ、なんであんな事を」ねいる「家に遊びに来ないか、って話?」リカ「何か、理由があんだな」ねいる「なんとなく?」リカ「嘘つけー!お前はなんとなくで動く女じゃないだろー!」桃恵「じゃあ、ホントに遊びたいだけなんだ」ねいる「そう、ホントに」アイ「良かった。行く」ねいる「うん。アイはいつがいい?」アイ「じゃあ、日曜とかどうかな」リカ「よう、そうと決まれば作戦タイムだ」桃恵「楽しくなってきた」アイ「あ、私、なんかお菓子持って行こうかな。何が食べたい?」リカ「はい、とにかく高いヤツがいいです」アイ「ネイルに聞いてるの」桃恵「じゃあ、私、タコ焼き器持って行こうかな」リカ「そんなのよりさあ」桃恵「そんなの?」リカ「いいから聞けって」リカ「あ、日曜大丈夫だった?」ねいる「うん」アイ「ちょっとー、二人はー?」桃恵「もちろん、大丈夫だよ」リカ「いいに決まってる」
- テーマパークに4人で集まり、ねいるを囲う
- OP
- 日曜日
- ねいるの会社。4人に説明する秘書の田辺美咲
- 美咲「これは、社長の夢を録画したものです。ここで研究している技術を使えば、脳波を分析して被験者が見ている夢を映像化する事が可能です」リカ「夢じゃないけどな」桃恵「でも、現実とも言えないしね」リカ「凄いんだ。脳科学って」リカ「アイ、録画してもらえよ。妄想のエッチいヤツが貰えるぞー」アイ「リカと一緒にしないで」
- エレベータで地下に向かう4人と美咲
- リカ「まーさか、会社に住んでるなんて。社会科見学の気分だよ」桃恵「ねいるっていった何者?」ねいる「実像主義的な問いかけね」美咲「プラティという団体は御存じですか?」桃恵「はい。確か凄いIQ高い人達しか入れないって」美咲「ねいる様は、ジャパン・プラティのメンバーです」桃恵「へえ、やっぱり凄い頭いいんだ」ねいる「論理的な思考に長けているだけ」美咲「社長。御謙遜を」ねいる「私はメンバーの人口受精で産まれた」桃恵「ああ、それで最初から親が居ないって」リカ「まじか。親が誰か教えてくれねーの」ねいる「意味は無い。ただのカップリングの二人だから」リカ「自分の悩みがちっぽけに思えるわ」
- 地下9階
- 美咲「地下9階、着きました。ここからは医療フロアです」アイ「ねいるはお医者さんでもあるの?」ねいる「うーうん。個々の責任者は私じゃない。今は代理を務めているだけ」リカ「なー、未だ着かないのー?」ガラス越しにベットに置かれる赤蝶ネクタイの熊のぬいぐるみを見るアイ。リカ「うほほー」
- ねいるの部屋に到着
- 美咲「では、私はここで」ねいる「うん、ありがとう」リカ桃恵アイ「ありがとうございました」リカ「うふぇー。ここがねいるの部屋?」リカ「うは、本やば」モルモットを指さして桃恵「ねえ、ねいる。この子名前は?」ねいる「アダム」桃恵「触ってもいい?」ねいる「うん」リカ「片付けろよ、この紙」桃恵「おいで、おいで」アイ「どこで、たこパしようか?」ねいる「あ、ちょっと待ってて」
- たこ焼きパーティー中
- 桃恵「来週テストなんだよねー。全然勉強してないよー」リカ「私も。ねいるはいいよなー。こんなでっかい会社の社長だなんて。なんつーか。住む世界が違うってゆーかさー」ねいる「私は」桃恵「それより、リカ。そろそろじゃない?」リカ「おうーし、そんじゃやるか」化粧箱を広げるリカ。桃恵「なんか、色々楽しめるモノって、昨日リカと盛り上がって」化粧瓶を持ってアイ「綺麗な色」マニキュアのリカ「どうよ。大人っぽくない?」桃恵「みんなで、ネイルとかしてみよっかって」桃恵「やったことある?」目を輝かせるアイ「うーうん」桃恵「爪綺麗だね」アイ「え、そうかな」リカ「ねいるは私が」ねいる「やだ」リカ「大丈夫だよー。失敗しないから」
- リカがねいるの、桃恵がアイのネイルを塗る
- アイ「桃ちゃん、上手いね」桃恵「どうだろう。でも一応私、栄養士になりたくて。そっち系の学校に以降かなって」アイ「へー。凄いね。ちゃんと考えてるんだ」リカ「私ー、外国とか行ってみたい。英語で仕事すんのカッコ良くね?そんで、イケメンと国際結婚」ねいる「結局それ」アイ「私はどこに行きたいかな」リカ「あー、いやいや。旅行の話じゃねえぞ」アイ「あ、でも。一人暮らしはしてみたいかも」桃恵「あ、分かる。確かにそれも夢だね」桃恵「はい。出来た」アイの右手、水色のネイル、人差指だけ紫色のアイ「ここだけ違う色」リカと一緒に手を見せる桃恵「おそろい」アイ「ねいるは?ねいるの夢は何?」リカ「あー。まだ聞いてなかったか」桃恵「いつの間にか、全員言う流れに」ねいる「私は多分、ずっとこのままだと思う」アイ「え?」リカ「いや、さっきのはほらー。別に一生社長じゃなくても。あ、本が好きなら小説家とかは?」
- カーテンの前まで歩夢ねいる。
- ねいる「友だちを紹介するわ。みんなにも会って欲しい」桃恵「友だち?」カーテンを開けると寝室?ベットが二つ。部屋の角がカーテンで囲まれてる。それを開けるねいる。アイ「あ」カプセルの中で眠る少女。アイ「人が入ってる」ねいる「私と同じ、ジャパン・プラティで産まれた阿波野寿」アイ「寿、ちゃん」覗き込むアイリカ桃恵。アダムは彼女のペット。リカ「髪の色が…」ねいる「アルビノなの」桃恵「凄く綺麗」ねいる「アルビノは、周りに幸福をもたらすと言われている。実際、寿はいつも明るくて前向きだった。大いに楽しみましょう、って」アイ「だった」リカ「寝てるだけじゃ、ねえの」ねいる「植物状態なの」アイ「え」ねいる「寿は精神医学の博士で、生命の神秘を科学的に分析していた。特に死についてね。臨死実験を繰り返して、あげく、帰って来なくなった」桃恵「臨死実験…」ねいる「難問を解こうとするのは、科学者の性ね」アイ「友だち、だったんだよね」ねいる「うん。夢で寿に会ったの」アイ「夢?」ねいる「エッグの夢」
- (ねいるのゲーム、寿の夢)
- 巨大化した蛇(ピンキー)を触る寿。
- 寿「この子、凄いね」ねいる「ピンキーよ」寿「コーンスネイクの一種?」ねいる「さあ?」寿「久しぶりだね。ねいる」ねいる「寿!」寿「アダムは元気?」ねいる「ええ。あなたも元気そうね」寿「まあね。退屈はしていない。でも、良かった。あなたにサヨナラを言う機会をもらえて。神様に感謝しなくちゃ」ねいる「神の子じゃないでしょ。私達は」寿「神を信じられない科学者は無能よ」ねいる「私は根っからの科学者じゃない。知ってるくせに」寿「もちろん。ただの意地悪さ」ワンダーキラーの影が横切ったのに気付くねいる。寿「私を守るんでしょ。それとも、私に守って欲しい? あら、いいわね。素敵な武器。大いに楽しみましょう」
- ドクター関「見いつけたー」攻撃をしかける。ピンキーに助けられるねいる「ピンキー!」遠巻きに戦いを見る寿「何それ。面白い」ピンキーに二人乗りアンチから逃げるねいると寿。寿「飛ばせ、飛ばせー。急がないと追いつかれちゃう」ねいる「寿、何故死んだの? 何故戻って来れなくなったの」寿「脳内アドレナリンが出ると死の恐怖を超えるためにお花畑をみるという。私は一輪つんで、あなたに持ち帰りたかった。うふ」ねいる「ふざけないで!」後方のアンチに銃を撃つねいる「今度ふざけたら許さない」寿「あなたのいる世界の私は確かに死んだ。でも、だからこそ実感できたの。やはり、ねいる。パラレルワールドは存在するわ」ねいる「あり得たかもしれない世界の可能性。あなたの好きだった物語のジャンルね」寿「そう。パラレルに私達は生きている」ねいる「それは良かった。だけど私はもう、あなたに会えない」寿「会える事で満足するのは下世話だよ。遠距離で別れるバカップルじゃあるまいし」ねいる「そんな達観、まだ私には無い」寿「あの、タナト第四段階には、甘い蜜のような香りが漂っていた。食虫植物に捕食される虫になったような気分よ」ねいる「死の誘惑」寿「誘惑と言うより何だろう、身も心もさらわれる感覚ね」ねいる「さらわれる?何に」寿「あどけない悲しみに」ドクター関「ぺちゃくちゃとうるさいモルモットが」銃を発射するが、ドクター関の攻撃がピンキーにヒット。ピンキーから落下する二人。
- 寿「ピンキーは?」ねいる「大丈夫。すぐ再生する」「そう」「私は諦めない。どんな手を使っても、あなたを死に至った場所に行って、彫像になったあなたを生き返らせる」寿「死に至るビジョンをあなたは見ていない。抽象的な場所に行く事は不可能よ」ねいる「なら、私も臨死実験をして」「バカ言わないで。あの領域に行ったらあなたも死ぬ。そしたら、現実の私はどうなるの?」目を潰されて目くらうちのドクター関。寿「分かるでしょ、私の体はいずれ政府が回収に来る」ねいる「そんな事、私がさせない」「ただの入れ物よ。だけど私なりに愛着はあった。大人たちに触られたくない」「分かってる」「なら、私のして欲しい事も、分かっているはず」「いえ」「ダメよ。あなたはそんなに鈍くないでしょ」ドクター関の攻撃が近くに当たる。
- ねいる「何で。何でいつも勝手な事ばかりするの。あげくの果てに全部私に押し付けた」寿「独創的な研究方法だって、褒めてくれないの?」「人の気持ちなんか全然考えてない」「慣れてるでしょ」「だからって、普通死んだりしない」「普通じゃない方が楽しいじゃない」「私は全然楽しくない」「なんて顔してるの。大丈夫。新しいお友達ができたんでしょ」「なんで?」「前より、少し柔らかくなったから」「でも私達とは違う」「あなたは、人と縁を持てた。それはとても素敵な事。大事にしなきゃ」「あなたがそこに居ない」「別の世界線で、その子とも友だちになるよ」
- ドクター関に捕まる寿。ドクター関「やっと捕まえたぞ。調子に乗ってるガキめ。寿。お前だけは奇麗な体のまま、開胸しなくちゃ気が済まない」寿「あんた誰?」「私はなー、寿。お前に夢を医療センター長の座を奪われたドクター関だー! お前の体を事細かに分析して、もう一度あの栄光の日々に返り咲くのだー」「あー。私の身体に興味深々だった奴かー。これが私のトラウマか。確かにこいつにだけは解剖されたくなかった」ねいるの攻撃を食らい、寿を落とすドクター関「何?」落下する寿をキャッチするねいる。
- ドクター関「バカ者ー。私は世界の関。いくつもの博士号を持ち、フューチャーに論文が掲載された事もある」寿「私はフューチャーの表紙なった事がある」ねいる「私も」ドクター関。「へっ、認めんぞー。それならこの問題を解け。超難問だ。何と正解率ゼロ%。点ABCDを通る円の半径を求めよ。ぐはははは。天才にしか解けんよ」ねいる「私が抜いてあげる」寿「私も抜いてあげる」ドクター関「小便臭いガキには無理!」ねいる「あなたの度肝を抜いてあげる」ドクター関「なーら、堪えて見ろ!」ねいる寿「答えは、そんな円は存在しない」ドクター関「げ、バカな。こんな小娘たちが私も解けなかった難問を秒で」止めを刺そうとするねいる。寿「必要ない」注射器を自分に打って自殺するドクター関。ねいる「ドクターなんとか。プライドだけは高いのね」寿「プライドチキン」ウケるねいる。寿「そんなに面白かった?」ねいる「友だちが言いそうな事だったから」寿「ふふ」
- ねいるの夢の映像を見て拍手する美咲「ブラボー」銀幕で映像は続いている。寿「現実の私をよろしくね」ねいる「分かった」「何をすべきか、ちゃんと言葉にして」「なぜ」「あなたは言った事は必ずやる人だから」「あなたの生命維持装置を外す」「うん。いろいろゴメンね」「ホントよ」「ありがと」
- 巨大化した蛇(ピンキー)を触る寿。
- ねいるの部屋
- アイ「エッグに寿ちゃんは」ねいる「そう。もはや奇跡すら起きない。寿は死んでいる」リカ「だからって。身内でも無いのにそんな事勝手に」ねいる「分かってる。だけど、もたもたしていると政府が回収に来る。アルビノの天才は貴重なサンプルになる」アイ「サンプル」リカ「でも、それは理屈じゃん。そんな、まるで生きてるみたいに普通に眠ってるみたいなあの子を殺せるのかよ」ねいる「もう死んでる。ただの入れ物だ」桃恵「悪いけど私は見ていられない。あっちで、ミテミヌフリやアンチを切り裂くのとは意味が違う。そうでしょ」リカ「そうだよ、リアルじゃんか。そんなのいくら頼まれたからって、あんまりだよ。普通にやろうとするお前の神経疑うわ」ねいる「それなら、帰ればいい。別に見学してくれと頼んだわけじゃない」桃恵「そういう言い方は無いと思う。私達だって心配して」ねいる「何の心配?」桃恵「そりゃ、友だちだから。もし、そんな事をして、あなたがトラウマってゆーか、引きずるってゆーか」ねいる「そんな事なら問題ない。死んでる人間の呼吸機を止める事に、何のセンチメンタルも私には無い」生命維持装置の停止ボタンを表示させるねいる。リカ「あ、そーですか。頭がイイって怖いな」ねいる「私には人の情念のような暑苦しさの方が怖い」リカ「それ、私の事言ってんのかー、えー、おい」アイ「止めてよみんな。寿ちゃんに聞こえるよ」リカ「ま、それが普通の人間の感傷だよな。聞こえてるかもしれないって」ねいる「くだらない」アイ「ともかく、ねいるも、せめて一晩考えてからにして」
- ねいるの会社から帰る3人。
- アイ「やっぱり私戻る」リカ「おい!アイ」桃恵「アイは寄り添えるから。ねいるの気持ちも一人でいる方が返られるかも」リカ「まあ、そうか。何かねいるも意地張ってやがるからな。アイなら溶かすか」
- ねいるの部屋。電気を消して、プラネタリウムを付けている。部屋の前に立つアイに気付くねいる。
- 地下庭園。アカ裏アカがモニターの美咲と会話している。
- 美咲「死の誘惑の秘密。ねいる様が真相に近づいています」裏アカ「寿がヒントを与えたしね」美咲「あどけない悲しみ」裏アカ「お前は適当な事言って誤魔化していたけどな。へへ」アカ「少女達の自殺。本当の理由を言ったら、彼女たちは誰も戦わない」裏アカ「ああ。元々の原因は俺たち二人にあると知ったらな」美咲「そうでしょうか?私は逆に立ち向かってくれると思うんです。少女だから、同じ少女の悲しみを理解して」茂みに隠れてこれを見ている桃恵とリカ。リカ「何。どういう事?」「あの人も、アカ、裏アカと何か関係があるって事?」
- ねいるの部屋
- ねいる「止めに戻ったの?」アイ「寿ちゃんの事を聞きたくて」「そう」「寿ちゃんは他になんて」「他に?」「ねいるに相談してもらいたい理由」「大人たちに触れられたくない」「ほらね。そういう事まで話したら、二人はもっと理解してくれたよ」「そう?」「うん」ねいるは素直じゃないね」すすり泣くねいる「ちゃんと、押そうとしたけど、指が震えた」「うん。前にね、小糸 ちゃんとコックリさんした事があるの。小糸ちゃんはその人と両想いかどうかって。多分沢木先生の事だったんだろうけど。コインはイエスの方に、私は力を入れてなかったから小糸ちゃんが、って思ったけど。凄く嬉しそうだったの。あんな嬉しそうな顔、自分で力いれて動かしたのになるのかなって。もしかして、小糸ちゃんを喜ばせようと、知らず知らずに私が、って。でも、ホント分からない。それって、ファンタジー」「うん」アイ「二人なら、」アイねいる「ファンタジー」
- 地下庭園。碁を打つアカ裏アカ。
- アカ「寿の検体は明日の朝、回収予定だった」裏アカ「ああ」「その前になんとかしてやれって。ねいるのワンダーエッグを寿にしたのは君だろ」「ただの偶然だ」
- ねいるの部屋
- ねいる「ありがと」生命維持装置の光が消える。
- ねいるの部屋。いくつかの本をキャリーケースに入れて、アダムの籠を持って部屋を出て行くねいる。
- ねいる「今は酔うべき時です。時に虐げられる奴隷になりたくないなら、絶え間なく酔いなさい。酒でも歌でも道徳でも。なんでもお好きなモノで」寿「大いに楽しみましょう。一度きりの人生を」
- ねいるの会社。4人に説明する秘書の田辺美咲
- ED
覚書 第8話「明るい友だち計画」
総集編のため割愛
覚書 第7話「14才の放課後」
- 平日朝(リカ誕生日)
- 各自の朝。リカ桃恵アイは登校準備、ねいるは寝起き。LINEで会話。
- 誕生日を告げるリカのスマホ。思いついたように口紅を塗るが失敗。ネクタイを締めるアイの写真。
- アイ「どうかね」ねいる「いいかんじ」アイ「今日ってみんなひま?」コテで髪型整える桃恵「おはよう」「アイの校章ピンバッジ?」アイ「何時ごろならLINEしていい?」「ピンバッチ」「すぐなくす」ねいる「13時から会議アリ」「午前中ならOK」アイ「ケイタイ持ってく!連絡する!」ねいえう「(マッチョ)たえろ!」「うちの学校携帯可」「(ALWAYSマッチョ)」ねいる「ぱくるな」「まっちょ」リカ「これかわいい」「アイきゅんスカート短いぞ」
- 千秋(リカ母親)のバー。カウンターで突っ伏して寝る千秋。登校するために上から降りて来たリカ。
- 灰皿のタバコに水を差しコップを乱暴に置くリカ。音で起きる千秋「リカ。待って」「今日誕生日でしょう。好きなもんでも買いな」5千円をリカに手渡す。そのまま差し戻しリカ「これで、パパの事教えてよ」「あんたまさか、まだアレもってるの?」「ふーっ。あたしたちを捨てたパパにそんなに合いたい?」「ママを捨てたんでしょ」「なんでそういう言い方するの。あのね、リカにはまだ分からないだろうけど」「酒くさいっ」千秋を突っぱねるリカ。
- 各自の朝。リカ桃恵アイは登校準備、ねいるは寝起き。LINEで会話。
- OP
- 放課後
- 地下庭園前テーマパーク。すでに、アイねいる桃恵がテーブルで会話中。遅れてリカが合流。
- アイ「レオン君、小さい時も何でも食べちゃうの」桃恵「肉食な感じなのにね」ねいる「へえ、この子も雑食で」勢いを付けてリカ「よーーっ!」アイ「リカ!誕生日おめでとう」リカ「サンクス」桃恵「お祝いしなくちゃね」リカ「ヒッキー解除祝いも兼ねてねー。いきなりなんだもん。なんのお告げ?」アイ「うふん。なんか家で悶々と考えてても埒空かないかなって」リカ「うふん。悶々てー、やらしいなあ」アイ「そういう意味じゃない」ねいるの背中をタッチしてリカ「どうだかなっ」ねいる「大丈夫だったの。イジメとかあったんでしょ」アイ「それが不思議なんだけど、大丈夫だったの。休んでたせいかな。腫れ物扱いって感じ」桃恵「それって大丈夫なの?」アイ「うん。みんなのおかげ。孤立したって外には3人も友達が居るんだって」リカ「それな」アイ桃恵「な」桃恵「なんかあったら何時でも言ってよ」ねいる「いざとなったら、レオンに捕食させたら?アンチみたいもんだし」アイ「ありがと」ねいる「お礼はいらない」リカ「アイ。やっぱり友だちって素敵だな」アイ「リカちゃんも何かあったら何時でも言って」リカ「わかった。今日、みんなには私の愚痴に付き合ってーもらう」アイ「愚痴?」
- たけのこの里、フライドポテト、チョコサンドビスケットを食べるワンダーアニマル4匹。
- 机に写真を並べるリカ。「パパのファイブカード」桃恵「まさか、パパ活?」リカ「するか!」リカ「この中に私の本当のパパが居る。さあ、本物はだーれだ」アイ「リカちゃん?」リカ「この人なんか、ちょっと眉毛とか似てね、私に」桃恵「えぇっ」リカ「と言ってもー、正解は私も知らない。つかー、この中に居るのかどうかも怪しいけどねー」桃恵「どういうこと?」写真の母親を指さしてリカ「この女と約束したんだ。中学上がったらパパと会わせるって。約束、したんだけどさあ」
- (リカ回想)
- 千秋(それがさあ、ママにも分からないのよ。たぶん、その中の誰かだとは思うんだけどー。あっははっ。そんな顔しないの。リカは、正真正銘ママがお腹を痛めた娘なんだから。それは間違いなーい」
- リカ「それが一番たまんないつーの」神妙な顔をしてアイ「ひどい」リカ「だーろー。嫌なのさ、あの女は。私がパパと会って仲良くなるのが」桃恵「なぜ?」リカ「私が幸せになんのが許せないんだよ。自分が被害妄想の悲劇のヒロイン女だから」桃恵「ストップ。お母さんをあんまり悪く言わない方がいいよ」リカ「なんだよ。私の味方じゃねえの」桃恵「味方だから言ってるの」リカ「私だって自分の母親悪く言いたくないわ。だけど、あんたらのママとは全然違うんだ。自分の思い通りにならないとヒスは起こすわ、思い付きの嘘ばっかりつきやがるわ、ごめんなさいなんて言われた事もなーい。くそプライドだけはある勘違い女さ。もっと幸せになれたハズだって、自業自得のクセに。それで私の事だって憎んでるんだ。まるで私を生んだから幸せになれなかって、言わんばかりにね」桃恵「きっと、お母さんにも事情があるんだよ」ねいる「あなたの方も親を憎んでる。そういうの共依存って言うんでしょ。どこかで断ち切らないと何も変わらないんじゃ…」激昂するリカ「おりこうさんがわかった口きくんじゃねえよ。もういいよ」アイ「リカ!」桃恵「リカ!」立ち去るリカ
- 一人でソファに横たわるリカ
- ソファーに手をこすり汚れた手を見るリカ「きったね」ため息をつくリカ「はーっ」歩み寄ってくるアイ。リカ「アイは、追いかけてくると思った」アイ「リカは、追いかけて欲しいと思った。付き合うよ」リカ「何に」アイ「親の悪口」リカ「無理すんなよ」アイ「私だって色々あるよ。それに、私達、母子家庭ズだし」リカ「ネーミングセンス」
- 歩きながら
- リカ「アイ。今のリカちゃんは真面目バージョンだよ。だから」アイ「じゃあ。さっきはどうしたの?」「嫌な事、急に全部思い出しちゃってさあ。辛くなっちゃったんだ」「私もママの事、今は嫌い」「最近、自分もいつか、ああなっちゃうのかなあ、って思うんだ」「私達は大丈夫だよ」「だよな」
- バッティングセンター
- リカ「大人って時々、別の生き物に見える。好きで結婚したり、エッチするんじゃねえのかよって。私達が子供だからかっ。マジでわっかんねー」
- 声を聴いて見上げる桃恵「今の、リカだよね。意外と元気そう」ねいる「そうかしら」桃恵「大丈夫。きっとあしたになれば、またいつものリカに戻ってるよ」ねいる「私は女子社会に向いてないのかもしれない」桃恵「どうして?」ねいる「思った事を口に出してしまう。合理的に正しいと思う事を」桃恵「ねいるはいいよ、それで。みんながわかる、そーだねー、じゃ気持ち悪いから」ねいる「私には親との関係で悩む気持ちが分からない」桃恵「ママやパパとは仲いいんだね」ねいる「どちらもいない、はじめから」桃恵「えっ」ねいる「面倒がなくって、イイって事みたいね」
- 日が暮れて街の明かりを見るリカとアイ
- リカ「あの灯りの中の、一番小さい光が多分、ウチの店」アイ「へーっ」リカ「うん。アイはさあ、パパとはどれくらいあってるの?」アイ「うーん。月に一度くらい」リカ「良かったな。パパを取り上げるようなママじゃなくって。別れたって子供にとってはパパなのにさあ」アイ「うん」リカ「妄想しちゃうんだよ。会えないから、逆にいっぱい。美人はお財布持つ必要ないって、その優しい声しか覚えてない。顔が思い出せない」アイ「いつか、会えるよ」リカ「いつか。今会いたいんだ。今」涙が頬をつたうリカ。走り出して立ち去ろうとするリカ「しっとり終わり!先、帰るわ。ありがとうアイ」アイ「うん、バイバイ」
- 地下庭園前テーマパーク。すでに、アイねいる桃恵がテーブルで会話中。遅れてリカが合流。
- 夜
- (リカのゲーム)
- リカ「マンネン、アンチはまかせた」ワンダーキラーのムカデを見つけて志乃「先生!」リカ「こいつが今日のお題か」志乃「良かったね。これであなたも救われます」リカ「はあ?」ムカデ「むふふっ!」衝撃波で地面が凹む。
- (リカ回想)
- 帰宅時にバーを通過するリカ)
- 客「池田医院のさあ、銀ちゃんが…」「ママさん、お新香ある?「お、リカちゃんお誕生日おめでとう!」「えっ、今日誕生日なの?」「リカちゃんいくつになったの?」
- 千秋「あはあ。あ、おかえりー。リーカー。ケーキだけ先に食べる」無言で2階に上がるリカ。千秋「ふーっ」客笑い。
- リカの部屋でマンネン(亀)の甲羅をさするリカ
- カッターで手荷物リカ「きしょ。死ね」右の二の腕を切ろうとするリカ「うー。ダメ。ダメ」切れないリカ。リカの太腿の上のマンネンを見るリカ「かーめのマンネン。レディ」マンネン「?」「レディ。戻れだよ」
- 帰宅時にバーを通過するリカ)
- (リカ回想終わり)
- クレーターの中で吹き飛んだリカ。志乃「悩み事は無くなるのよ。全部、ぜーんぶ」リカ「こいつは、なんなんだ」「先生よ!私達をコスモの心理に繋げてくださるの」ムカデ「全てを私に委ねなさい。さすれば救われる」リカ「何言ってんだ。このオヤジ」攻撃を仕掛けてくるムカデ。走って避けるリカに針が一本刺さる。
- リカ「おーりゃー!」ムカデ「うわーっ」志乃悲鳴。リカ「よわ。とんだ見かけ倒し」志乃「なんてことするの、先生に向かって」リカ「先生?」「愛と宇宙とスピリチュアルよ!」「はあ?」「ママは身体が弱くて、パパは仕事が上手くいかなかった。呪われてるの前世のカルマで。だから執着を止める。物や事への。お家もお金も全部捨てて、やっと家族みんなで宇宙に繋がれたの」「アホか。騙された挙句の一家心中じゃんか」リカの右腕を触る志乃「あなただって辛いんでしょ」リカ「はあ?」ムカデ「一皮むけば同じなのに。皆つまらん美醜、優劣に捕らわれる。持つ者は奢り、持たざる者は妬む」リカ「自己啓発セミナーかよ」リカの右腕を握る志乃「アムカしてるくせに。消すのよ、自分を。そうすれば楽になれる」自分の右腕のリストカット後を見せる志乃。リカ「楽になれる」「ええ」
- アイ「アカ、リカちゃんの様子はどう?」アカ「自分の戦いに集中すしろ」「泣いてたから気になるの」裏アカ「やべーかもな」アカ「裏アカ」アイ「お願い。どうなってるか教えて」裏アカ「リカは、戦うのをやめちまったよ」
- ムカデ「私の腕に抱かれる者は、宇宙の神秘と繋がれるのだ」志乃「まだ、力んでる。大丈夫」リカの右腕を注射針で切るムカデ「ほら、痛くないだろ」リカ「うん」ムカデ「何も恐れることはない。ちっぽけなお前が広大なエネルギーの一部になれるのだ」リカ「ちっぽけな私」志乃「先生と一つになるのよ」ムカデ「誰かを羨んだり憎んだりする事もない。自らの業を消し繋がるのだ」リカ「それもいい。ううん。それがいいね」ムカデに覆い隠されるリカ。その会話をポマンダーを通して聴くアイねいる桃恵。
- アイ「リカちゃん。騙されちゃダメだよ!」リカ「アイ?」「うん。私だけじゃない。みんないるよ」桃恵「リカ、あなたらしくないよ。こんなとこで終わってもいいの?」リカ「あたしらしいって何だよ」ねいる「リカ、しっかりして」みんな「リカ…」リカ「もう、疲れちゃった」ムカデ「力を抜き、身をゆだねなさい。うっへっへっへっ」志乃「そうよリカさん。私もそれで救われたんだから」リカ「私も、救われたい」涙を浮かべるリカ。
- アカ「一人、失うか…」裏アカ「のようだな」
- ムカデ「さあ、命のハグだー」リカ「パパ」
- マンネンがムカデからリカを守る。リカ「ん、マンネン」志乃「なんなのこの亀。邪魔しないで」リカ「マンネン。お前はアンチ対応だろ。そうか、刷り込みをしたから、私をママだと。ママを守らないとって」ポマンダーを通して、アイね桃恵「リカちゃん」「リカお願い」「リカ戻って来て」「リカここにいるよ」
- リカ「マンネン! あっぶね。もう少しで自己中マジクソ母親になるところだった。ママが一つだけ正しい事を教えてくれた。女に金を要求する男は全部偽物だって!」ポマンダーを握り締めるリカ。ムカデの攻撃を跳ね返す。
- 志乃「本物よ! 先生は本物。宇宙とチャネリング」リカ「勝手に信じてろ。どっちでもいい。チャネリングでもイカリングでも」ムカデを攻撃しひるませる。回転しながら空を飛ぶマンネンに飛び乗るリカ「あははっ。マンネン行くよ! あなたのハートにズッキューン、バッキューン」リカのナイフとマンネンの死ぬムカデ。
- リカにかぶさり乗るマンネン。リカ「重い。重いって。よしよし」志乃「あなただって、弱いくせに。アムカしてるくせに」リカ「弱いよ。だから大事なモノ捨てなくていいように、これでバランスとってたんだよ。私は弱い。だけど、それがまんま私なんだ。自分を傷付けてでも私は生きてやる」
- (リカのゲーム)
- 翌日、地下庭園
- 地下庭園。アイねいる桃恵。リカを見つけて駆け寄るアイ「うわーん、リカー!」リカ「こっちが命のハグだろ」リカのグータッチ後にハグする桃恵「リカ」歩み寄るねいる「リカ。死なないで。うふ」リカ「あんたもね。さあ、今日は何して遊ぼうか?」アイ「何する、何する」
- (時間戻って、)深夜?
- 閉店して一人千秋が飲むバーに2階から降りて来たリカ。
- 千秋「あんた、まだ起きてたの」リカ「お腹空いた」「冷蔵庫にケーキあるよ。クリーム、カチカチだろうけど」バーカウンターの厨房側に座りケーキを食べるリカ。千秋「ホント、あっという間。気付いたらお婆ちゃんね」リカ「まだ40じゃん」「38よ」酒をあおる千秋。リカ「ホントだ。カッチカチ」千秋「どうせ、リカも私を捨てるんでしょ」リカ「うん。でも今じゃない」少し間を置いて千秋「そ」
- ED
覚書 第6話「パンチドランク・デー」
- 1日目夜
- (アイのゲーム)
- 学校の廊下を逃げるアイとヤエ
- ミテミヌフリが赤い仮面を外し緑の顔になって襲ってくる
- アイ「こいつら、ミテミヌフリじゃない」アカ「アンチだ。君たちはこの世界で目立ちすぎたという事だよ」アイ「アンチって?」裏アカ「ミテミヌフリの中から嫉妬や羨望で君たちへのアンチが産まれた。顔をさらす勇気は無いが狂気は十分。徒党を組むと強い。下手すりゃボス並みに」アカ「逃げて。あるいは隠れて。狙いは君たち、脚光を浴びるヒーローだ」アイ「私達がヒーロー」
- 体育倉庫に隠れるアイとヤエ
- アイ「傷、大丈夫」ヤエに包帯を縛る。アイ「よし。名前は?」ヤエ「吉田ヤエ」「ヤエちゃんね。チャイムが鳴るまでここに隠れていよう」アカ「戦わなければミッションはクリアできない」裏アカ「まあ、今日の所は現状維持だな。対策は考えてある」アイ「でも、ヤエちゃん怪我してる。私のせいで」アカ「問題ない。エッグに戻れば最速で十分再生される」
- アイ「クソ。見つかったか」アカ「決められた時間まで、エッグの子を守る。それが、最優先だ」
- 裏アカ「社会の基本は、ホウ・レン・ソウ。声に出して共有しろ」ねいる「私達の最大の目的は、」リカ「ワンダー」桃恵「エッグ」アイ「プライオリティ」
- 学校の廊下を逃げるアイとヤエ
- (アイのゲーム)
- OP
- 大戸家。天気は曇り
- アイの寝室にアイを起こしに来る母親
- 母親「アイちゃん。ほら、朝ごはん食べるよー」アイ「昨日は大変だった」「ほら、起きて手伝って」「分かった」「アイちゃーん」「アイ」「分かった!」
- すまほで、ねいる達とSMSしながら朝食
- 母親「これも食べる?」アイ「うん」「今日のお昼、アイちゃんの好きなオムライス作っておいたからね」「ホント。やった」「あと、夜はすき焼きするからね」「なんで?」「なんでって。アイちゃんすき焼き好きでしょ」「いつもは特別な日だけじゃん」「そうだっけ。そっかぁ」「アイちゃん。今日は先生とちゃんとお話ししてみない? 先生すごくアイちゃんの事気にかけてくれてる。これからの事、ちょっとづつでも考えて見ない? どうかな?」怒った表情のアイ「考えとく」「アイちゃん」「考えておく!」「はい、はい」
- SMSで地下庭園は明日にするとメッセージするアイ。ベランダでため息。
- 2日目昼
- 無人テーマパークで、アイと待ち合わせの3人
- 桃恵「それで、そのまま学校いったの?」リカ「そう。口紅テッカテカの目はパンダ」「パンダ?」ねいる「来た」リカ「来た?」ねいる「けど。スキップしてる」リカ桃恵「え?」
- コーンを蹴り飛ばすアイ。桃恵「どうしたんだろう」ねいる「分からない。何かあったのかも」桃恵「こういう悪夢を見た事がある。酷い結末だったよ」リカ「しばらく、様子みよう」
- コーンを持って看板を殴り飛ばすアイ。ガラスが割れる音。
- 地下庭園で、エッグ購入後の4人。アイだけ少し離れてしょげている。
- アカ「おめでとう。なんとか逃げ出せたようだね」リカ「それにしても、アンチだってさ。勝手にヒーロー扱いだって、私らだって好きでやってるわけじゃないのに」アカ「残念だが理屈は通用しない。どの時代、どの世界でも出る杭は打たれる」リカ「ふん」ねいる「対策は考えてある、だったわよね」アカ「ああ。ほら、ちょうど来た」3人「ん」
- 箱を持って歩いてくる裏アカ「まいどー」アカ「あの中に、君たちをサポートしてくれるモノが入っている」裏アカ「ま、よーするに、お助けアイテムってヤツだな」桃恵「なんだろ」リカ「さー。まー、普段使いは期待して無いよ。そんないいモノあるなら、最初っから出せよ」アカ「これはとても貴重なモノなんだ。簡単に無くされたら困るからね」裏アカ「甘えるんじゃない、ボケ。って事だ」
- 箱の中を覗き込むリカ桃恵。4つのアクセサリー。リカ桃恵「クッソ可愛い」アカ「サービスしよう。勿論、一人一個だよ」アイ「ペンダント?」桃恵「これは、ポマンダーだね」リカ「へー」ねいる「で、どうやって使うの?」アカ「まずは、こちらの世界で羽化させる。そんなに難しくは無い。体温に反応するから両手で包んで優しくこすってやればいい。ああ、ここでやってはダメだ。うちに帰って一人の時に開けないと」桃恵「どうして」アカ「刷り込みが必要なんだ。最初に視線を交わしたものを親だと認知する。ベニと唱えれば卵からかえる。戻す時はレジ」ねいる「ラテン語ね」リカ「イケメンのママになりたいなぁ」
- リカ「ねえ、ねえ。どんなタイプが入ってんだろ。刷り込み前なら交換っこもありだよ。ねいる、私のと替えてみるか?」ねいる「イヤ」リカ「ふんっ。一番ブスなお助け行きやがれ」桃恵「あははは」
- 心ここにあらずのアイ。桃恵「アイ」ねいる「何か、あったの? 様子が変だから」アイ「長くなりますけど…」
- 屋上でラブレターを持つ桃恵。泣きながら走り去る女子生徒。冬制服。同じ曇天。
- 社長室で一人になったねいる。
- 公園の遊具の中のリカ。
- アイの自室の二段ベッドの下の段の中のアイ。
- ポマンダーを羽化させる4人「ベニ」
- 桃恵はワニ、ねいるは蛇、リカは亀。アイはカメレオン。手のひらサイズの爬虫類が登場する。
- カメラ目線のねいる「蛇」、右腕の上を歩く亀にリカ「もしもーし」手のひらで跳ねるワニにおっかなびっくりの桃恵、頭の上にカメレオンを乗せて変な顔のアイ「リアクション困る」
- 無人テーマパークで、アイと待ち合わせの3人
- 夜
- (アイのゲーム)
- エッグの割れる音。吉田ヤエ登場。
- ヤエ「また」アイ「大丈夫、今回はお助けキャラがいる。ベニ」カメレオンがアンチを食べる。アイ「食べちゃった!」裏アカ「彼らはアンチが大好物なんだ」アカ「嫉妬や底意地の悪さが彼らの飯の種さ」迫りくるアンチの群れ。アイ「じゃ、お願いね」カメレオン「フエー」
- 女子トイレ
- アイ「アンチはどうにかなりそうだね。どしたの?」「ヤエちゃんはどうして自殺なんか?」ヤエ「見えるの」「見える?」数珠をいじりながらヤエ「死んだ人とか。強い怨念が」アイ「シックスセンスってヤツ?」「ほらぁ、そうやってみんな信じてくれない。とてつもなく怖いモノが、私にだけは見えるの」アイ「ごめん。私には分からない」ヤエ「友だちも気味悪がっていなくなった。親も先生も信じてくれない。それどころか、頭がおかしいって病院に入れられて。でも、ホントに怖かったのはそれからだった。その病院には、それこそ沢山の人の怨念が溢れてて、幽霊が見えるのなんかより、ずっとその人達の声や、恐ろしい顔が頭に一日中流れ込んできて、わーーん」
- アイ「いい、落ち着いて。私はドックからくるボスから備えるから」ヤエ「もう、居る!」アイ「え」吹き飛ぶアイ。
- (アイの回想)
- 1日前の夜。風呂上がりのバスタオルを頭にのせたアイ。沢木先生「大戸さん。こんばんわ」目を背けながら「こ、こんばんわ」母親「ご飯だから、早く髪乾かしてきなさい」沢木先生「あ、手伝いますよ」母親「いえいえ、大丈夫ですから。先生は座っててください」アイ「え、一緒に…」
- すき焼き鍋を囲む3人。母親「どうぞ」沢木先生「ありがとうございます」一口も付けずに、アイ「ごちそうさま」母親「アイちゃん。ちょっと待って。アイちゃん。ママたち、お話があるの」アイ「学校なら、まだもう少し…」母親「そうじゃないの。とにかく座って」アイ「うん」
- 母親「落ち着いて聞いてね。ママたち、お付き合いしようかと思うんだけど」驚くアイ。母親「勿論、あなたの賛成がなければ、そうするつもりは無いから」沢木先生「うん」
- 昼間のエッグ購入後のテーマパーク。浮かれる桃恵「叔父様とアイのママが。てことは私達、親戚って事になるんだねー」リカ「なーにはしゃいでんの」桃恵「いや、だって。ね、アイ」リカ「これが喜んでる顔かよ」桃恵「反対なの?」アイ「好きにすればいい。私には関係無いって」ねいる「ま、精一杯の抵抗ね」アイ「あと、将来絶対面倒みない。一緒にも住まない。どっかに預けてたまにしか会いに行かない、って」リカ「いいねえ、ガツンときた」
- 桃恵「どうして。ホントのパパが可愛そうって」アイ「ううん。離婚は住んでるし、パパの方にも新しい人が居るかもしれない」桃恵「だったら、別に問題は」リカ「問題はある。はーっ。桃恵。人の話聞いてないのか?」桃恵「小糸ちゃんて子の自殺に、叔父様が関わっているかもしれないって話でしょ。だから、あり得ないって」リカ「あり得たらどうする?先生はママより年下だろ。年下の内縁の夫って事になるんだ」桃恵「だから?」リカ「だからって。内縁の夫の虐待なんて後を立たないだろ。連れ子の息子なら暴力、娘なら性的な」リカ「悪いけど、あなたのママが付き合ってきた男と叔父様を一緒にしないでほしい」リカ「なんだと!」ねいる「つまり先生は、私達の様な若い子が好きで、ママはダミー。狙いはアイの可能性もあるってこと?」桃恵「ないない。叔父様はアイが私の友達だって知ってるのよ」
- アイ「そんな風には思わないよ。ただ私は小糸ちゃんの事がうやむやになるのが」リカ「マジ再婚ともなれば、ママのためにも先生を庇わざるおえない」桃恵「信じられない。呆れた」アイ「ごめん、桃ちゃん。そういうつもりじゃ」アカ「一体なんの話をしてるんだか」裏アカ「知らん。少なくとも、あのネックレスにどんな服が似合うのか?って話じゃないぞ」アカ「生死を賭けた戦いより、家庭問題が重要だったりもする」
- リカ「あーあ。結局真相は小糸ちゃんを生き返らせないと分からないって事だよなー」ねいる「オッカムの剃刀。話を複雑にさせている要素がありそうね」リカ「なーになに? まーだなんかあるの」ねいる「アイも先生が好き」アイ「えっ」リカ「ぬふっ。あーっ、いえーっ」ねいる「単純な理論が最良である」アイ「何言ってるのねいる。違う、そんなこと」リカ「あははー。エモい。それは複雑でエモい」アイ「違うから。それこそあり得ないから」
- エッグの割れる音。吉田ヤエ登場。
- (アイのゲームに戻る)
- 女子トイレ
- 腰砕けに後ずさりするヤエ「止めて!来ないで。私だって好きで見えるんじゃない。私はあなたの友達でも何でもない!」とびかかり武器を構えるアイ。何も見えないが、襲われ吹き飛ばされるアイ。ヤエ「もう止めて!」アイ「来てる? でも、私には」ヤエ「お願い。その子は殺さないで!」数珠を投げつけるヤエ。
- アイ「数珠」数珠に触れると数珠が光だす。アイのフラッシュバック。桃恵「小糸ちゃんて子の自殺に叔父様が関わっているかも知れないって話でしょ」母親「ママたち、お付き合いしようかと思うんだけど」アイにも怪物少女が見える。ねいる「話を複雑にしてる要素がありそうね」沢木先生「コンプレックスを持つ必要はないよ。とても魅力的な瞳だからね」ねいる「アイも先生が好き」泣きながら、アイ「違う。違うから」
- 怪物少女の攻撃を受けとめて血しぶきをとばすアイ「違うから」怪物少女「まさか」アイ「違うって言ってるのに!」怪物少女の攻撃をかわしボールペンを拾うアイ「とさかに来たー!」怪物少女に攻撃が当たる。怪物少女「お姉ちゃん。私が見えるの?」アイ「でも、友だちにはなれない」アイに抱きつくヤエ。抱きしめるアイ「辛かったね。こんな化け物たち、たった一人で」涙を浮かべながらヤエ「信じてくれるの」アイ「もちろん」ファンファーレ。煙に消えるヤエ。
- アイのベッド
- ポマンダーをお腹に乗せているアイ「名前はレオン君。まんまだけど。ベニ。レジ。ベニ」母親「先生、お帰りになられるわよ」沢木先生「いいです、いいです。大戸さん、また来週」不貞腐れて毛布をかぶるアイ。
- (アイのゲーム)
- 3日目昼
- 食卓。オムライス。書置き
- 夕方
- お風呂。湯船につかり上を見上げるアイ
- 母親の声「ただいまー。アイちゃんお風呂?」アイ「おかえり」母親「もう。脱いで脱ぎっぱなし。ママいつも言ってるでしょ、お洗濯に出す時はポケットを裏返してって。ポケットに入ってたモノ、ここ置いておくからね」いきなり風呂から飛び出してくるアイ。驚く母親。服を着ていきなり外出しようとするアイ。母親「ちょっと。アイちゃん。風邪ひく」アイ「大丈夫」母親「そんな恰好で、どこ行くの?」アイ「学校」母親「えっ」
- 雨の中走るアイ。全力疾走。途中でコケそうになる
- 学校の正門。雨があがり、青空が垣間見える
- 女子生徒「沢木ー、ばいばーい」沢木先生「さようなら」
- アイ「先生」気付かない沢木先生。走り寄るアイ。腕を掴まれる沢木先生「大戸さん?」驚きから笑顔に。沢木先生「どうしたの?」呼吸が粗いアイ。沢木先生「大戸さん。空、明るくて綺麗だよ。通り雨だったんだね」アイ「私。私…。学校行きます!」左目をさらす笑顔のアイ。
- お風呂。湯船につかり上を見上げるアイ
ED
覚書 第5話「笛を吹く少女」
アバン
- (ねいるのゲーム)
- 夜のベイブリッジの上。銃撃戦。
- 銃弾を避けてヨダレに走って接近するねいる。
- ヨダレ「怖がることはない。俺は神様なんだから」ねいる「なんなのアイツは。それにこの匂い」
- ヨダレに何かを投げつける綾香「何が神様よ。何もしないっていたじゃない!」
- ヨダレ「クソ家出少女。世間知らずな馬鹿ども。資本主義の大原則はギブ&テイクだ。ギブ&ギブなんて存在しない」ガトリング砲乱射。「俺は神様で、愛は俺なんだ。愛が欲しくて来たのに俺を拒むのか」
- ねいる「勝手なことしないで」綾香「ごめん。アイツの匂いも見た目も生理的に無理だったみたい」「あなたたちの考えはいつも理解しがたい。でも、そこだけは同意よ」
- ヨダレ「おいでー。遠くには行ってないんだろ。あの時も家から一駅しか離れられなかったもんな。結局ビビって逃げ帰っても、家に居場所なんてなかったもんなあ。親に愛されないお前なんか、俺しか愛してやれないてぇのに。家出して一瞬でも救われただろう。あれはガス抜きだよ。そういう関係を築いていければ良かったんだよ。わかるだろ。互いのガスを抜き合おう」
- ねいる「私が抜いてあげる」発砲。吹き飛ぶヨダレ。下半身が消失。走り寄って武器を突きさす。ねいる「私があなたの度肝を抜いてあげる」とどめを刺されて血しぶきをあげるヨダレ。
- 走り寄ってくる綾香。「凄い、凄い。でも、度肝って何?」ねいる「ふぅ。でも、しばらくご飯が不味くなりそう」
- 花火。綾香「ありがとう」ねいる「別にあなたのためじゃない。ギブ&ギブなんて気持ち悪いから」「そうだよね。でも、嬉しかった。誰かに守られるのって。えへへ」コンパスを見つめるねいる「そういうもの」
- 夜のベイブリッジの上。銃撃戦。
- (ねいるのゲーム)
- OP
- アイの家の玄関。
- チャイムを押すねいる。桃恵「ちょっと、遅れちゃったね」リカ「ここ分かりにくいんだよ」ねいる「静かにして」扉を開けるアイ「迷った」緊張のねいる「うんうん。あ、これお土産」アイ「ありがとう。あ、入って。狭いけど」「おじゃましまーす」
- 手土産を母親に渡すねいる「青沼ねいるです」母親「まあ、ご丁寧に」リカ「ママさんこんにちわー」母親「あら」桃恵「こんにちわ」母親「あらあら。あなたが沢木先生の」桃恵「あっ。沢木桃恵です。姪です」母親「綺麗なお嬢さんねぇ」リカ「ママさん、あのケーキある?ねいるのお菓子も出して」母親「はいはい。こんなにお友達がたくさん。良かったわねぇ、アイちゃん」アイ「もうっ!」
- アイの部屋
- リカ「お願い、お願い、お願い」ねいる「ホント、図々しい奴ね自分のまだ残ってるじゃない」リカ「ケチぃ」桃恵「まあまあ。でもホント、アイが叔父様の生徒だったなんてね」リカ「学校じゃ、女子の人気ぶっちぎりらしいよ。そりゃそうだ。アンタも男だったらお付き合いしたいくらい。チュ」桃恵「よしてよ」アイ「小糸ちゃんも先生を好きだったみたい」桃恵「小糸ちゃんって?」ねいる「アイが助けようとしている子」桃恵「へぇ、そうなんだ」
- リカ「あー。凄い事気付いちゃったかも」ねいる「何、どうしたの?」「じゃ、言うけど、アイの親友の小糸ちゃんは実は先生と付き合ってたんだよ。で、何かトンデモない事があったんじゃ」
- 玄関。ピンポーン。来客。
- 沢木先生「あれ。来客中ですか」「そうなんです、アイにお友達が」
- アイの部屋
- 桃恵「ちょっと待ってよ。叔父様はそんな人じゃないよ。家に保護猫をたくさん引き取ってるくらい、優しいひとなんだから」リカ「猫が好きなだけなんじゃなあい」ねいる「表と裏の顔は違うかも」リカ「それな。教師が生徒に手を出してヤバくなってポイって。あっち向いてポイって」桃恵「ありえないって」リカ「妊娠してたりして!」アイ「妊娠!?」ねいる「妊娠」リカ「そ。妊娠」激怒する桃恵「いい加減にして」
- アイ「ゴメン」リカ「冗談だって。悪かったよ」アイ「小糸ちゃん、なんで死んだりしたのかホントに分からないから、つい」リカ「ふぅ。ママさんに相談してみたら? 先生から何か聞いてないかー、とか。ほら、毎週アイを訊ねてくるのも、もしかして証拠でも握ってんじゃーって」桃恵「ん、んっ」リカ「って事かもしれないじゃん」アイ「聞けないよ。ママ、 先生を凄く信頼しているし、私は心配ばっかりかけてるし。ケガの事だって、私が貝になってるからママも触れてこないのに」リカ「貝ねえ」
- 笑うねいる。一同「ん」リカ「何。何かのアレルギー」ねいる「いや、貝になってるの想像できるから」「だってぇ」「でも、寝てる間に戦いに出てるって聞いたら、余計心配するだろうね」リカ「下手すりゃ、お薬かもなあ」桃恵「それこそ、信じるわけ無いよ」ねいる「そう。だから他の誰にも話せない」リカ「私達だけの、誰も知らない物語だね」アイ「誰も知らない…、物語」
- リビング
- 沢木先生「桃恵が」母親「ええ。先生に似てたからすぐ」「校区が違うのにどこで知り合ったんだろう」
- (回送)
- 美術室
- 沢木先生「コンプレックスを持つ必要はないよ。とても魅力的な瞳だからね」アイ「はい」「僕の目からどうみえるのか? 完成したらそれを自信にして欲しい」「自信なんか」
- 夕方
- 小糸「先生は次の展覧会にかけてるみたいなの。賞を取ってプロの絵描きで食べて行きたいって」アイ「私の絵を?」「自信ある? 無かったら辞退した方がよくない? 先生の人生がかかってるんだから」「私」
- 渡り廊下から美術室を望む。ひぐらしの鳴き声。
- 小糸がモデルに沢木先生が絵を描く。それを不安げな顔で見るアイ。
- 美術室
- アイの部屋。ジェンガ。
- リカ「私もアイのママさんみたいな人が良かった」アイ「なんで? リカのままは?」「ウチの毒親は酷いから、多分私産まれた時に母親の顔を見て、『やべ、こいつ親でいるより一生女でいたいタイプだ。どうしようー」って、ぜってー思った」桃恵「うふふ。はい次、リカの番」アイ「確かに、ママは、仕事も家のことも、完璧にこなせる人。でも、それで多分パパは出て行っちゃったんだと思う」リカ「プライド高い男あるあるだなあ。出来る女は逆に男をダメにする」
- ねいる「なんで私を見るの」リカ「あんたの番だから」ねいる「時代錯誤な馬鹿女」リカ「誰が馬鹿やねん」ねいる「やめろバカ」桃恵「割と仲良しなんだね」アイ「だね」ねいる「違う」リカ「こっちはどーかなー」こらえきれずに笑い出すねいる「あははははっ」
- (ねいるのゲーム)
- 橋の上の無数のミテミヌフリ
- 葵「ねぇ、あなたトリートメントしてる? ちょっと髪が痛んでいるようだけど」ねいる「勝手に触れないで」「束縛は嫌、私の自由にさせて。まあ、いいわ。ねえ、私の髪綺麗でしょ。枝毛一本だってない。今が一番綺麗なの。若さって、何者にも変えられない」「興味ない」
- 葵「聞いてくれないの? 何故私が死んだかって」ねいる「私は目的を果たすだけ」
- 一本隣の端にワンダーキラーの影を見てねいる「下がって」発砲。
- 葵「少女から大人になる。さなぎが羽化する奇跡の美しさ。束の間よ。その儚さから力強さに移る驚異の美の瞬間は」
- 巻き毛「鏡よ、鏡。世界で一番美しいのは誰? ケケケケ」高速で飛び回る巻き毛。走って逃げるねいる。
- 葵「やがては劣化する。ウチのママなんてブタよ。いくら脂肪吸引しても、ヒアルロン酸で誤魔化しても劣化なんて止まらない。というより、止めようとする行為自体が醜いったらありゃしない。あなたも綺麗じゃない。何故死なないの?何故一番美しいその時に死なずに意味のない生に執着するの?」
- 苦戦するねいる「やっかいね。どうやって倒せば」巻き毛「鏡よ、鏡。世界で一番美しいのは誰…」葵「ねえ、どうして死なないの? ねえ、どうして?…」
- 橋の上の無数のミテミヌフリ
- (ねいるのゲーム続く)
- マンション工事現場
- 道路を横断しはじめるリカ「来てない、来てない」ねいる「すぐそこが横断歩道なのに」「待ったらイヤじゃん」ついてゆくアイねいる桃恵
- アイ「桃ちゃんて結構あるよね」桃恵「うん、実は結構ある」
- 高架下を歩く4人。リカ「わーっ」ねいる「リカ、うるさい」アイ「いえぇーい」ねいる「アイ!」桃恵「響いてる、響いてる」
- 田んぼの中を歩く4人。アイ「ここって、何育ててたんだろうね」リカ「てーか、腹減った」
- ボーリング場のある閉鎖された建物入口。
- 桃恵「うーん、6回くらいかな」ねいる「6回って、多いの少ないの」桃恵「さあ」アイ「それってー」桃恵「全員女の子。みんな真剣に告ってくるから大変なんだ」アイ「憧れかなあ」リカ「宝塚みたいな」アイ「うん」アイ「でも、桃ちゃん。そんなは嫌だよね」桃恵「うん」リカ「神様って残酷ねえ」
- 施設内スピーカーから。アカ「君たち、持ち込みは禁止だよ。というより早くエッグを買って帰るんだ」リカ「ワンゲームやらしてよー。これ一種のグループセラピーみたいなもんだからさー」アイ「そうそう、一人じゃないんだって思うための」桃恵「じゃないと、私達自殺しちゃうかもー」ボーリング場に電気が入る。アカ「ワンゲームだけだよ」リカ「やったー」
- ボーリングに興じる4人。アイ「前はピンまで届かなかったのに、マッチョになってる」スマホでアイを撮るリカ「エッグ様様だねえ。今度は桃恵ねー」桃恵「うん」リカ「お、ヤバ。完全にデート写真じゃん」桃恵「女子と写るといつもそうなっちゃうんだ。ほら」リカ「ふーん、あ、ホントだー。あ、この写真合可愛いじゃん」桃恵「これ、ハルカが撮ってくれたんだよね。ハルカは女の子として私を見てくれたんだ」アイ「自殺した友達?」桃恵「うん。だけど保健室でいきなり服を脱いで」リカ「言い寄られたんだ」桃恵「私は怖くて突き放してしまった」リカ「分かる、分かる。女子で友達だと予想外に怖くなる」桃恵「悪寒が走っちゃうんだ。ぞわっ、ぞわーって。どうすれば良かったんだろ」4人沈黙。
- リカ「まあ、暗い話はよそう。他にもゲームはたくさんある。パーッと遊ぼうぜ」アイ「うん、そうしよ」アカ「何言ってるんだ、ワンゲームだけって約束だったじゃないか」4人「えーっ」アカ「エッグを買え、ここは…」電気が消える。直後に施設内全体の電気が付く。アカ「裏アカ!」裏アカ「ま、いいじゃねえか。よく遊び、よく戦う、さ」
- ゲーセンを歩く4人。アイ「うわー」リカ「それ何。アイー」
- レーシングゲームをする桃恵とねいる「まんざら、もてることが嫌いじゃないでしょ。女子相手でも」桃恵「それは、インスタとかでも女子のフォロワーは大事ってゆーか」「中途半端ね」「その気は無かったけど、楽しくなってきちゃったって事、あるじゃん」「そう? そうかも」
- 地下庭園途中のエッグのプラントを歩く4人
- リカ「結局、一度も勝てなかった」桃恵「あーゆーの、割と得意なんだよ」
- ねいる「(プリクラを)始めて取った」アイ「私も」
- 地下庭園でシートの上に座り込む4人。アカ「もう十分だろ。早くエッグを買って、帰ってから眠るんだ」リカ「ねえ、行きたくないなあ。今最高に楽しいのにー」桃恵「うん。こんなの久しぶり」アカ「全く。君が甘やかすから」裏アカ「戦士の休息って奴だろ。甘やかしの内には入らないよ」アカ「休息のし過ぎで君みたいにゆるゆるになられても困る」裏アカ「固いよ、お前」
- 桃恵「そういえば、ねいるの連絡先って聞いてもいい?」ねいる「ええ、あなたのも教えて」桃恵「ああ、うん。私のはこれ」
- 寝そべって空を見つめるリカ「もう、止めねえ。エッグ買うの」桃恵「えっ」リカ「考えてみれば、ちえみの奴は勝手に死んだんだ。そりゃ確かに原因は私かもしれない。でも、死ぬのなんて反則だし、そこまで責任感じる必要ある?」ねいる「本気?」リカ「だって、そうじゃない?」ねいる「やっぱりアイが見たのは、小芝居ね」リカ「違う!女だから、その時その時で感情は爆発するだろう」桃恵「ちょっと、リカ」リカ「桃恵はどうなんだよ。責任あるか? そりゃあ、罪悪感はあるよ、私だって。でも、自分の命の危険顧みずってまで、責任感じる必要性なくないか?」桃恵「それは…」アイ「リカ。もう止めようよ」リカ「アイなんて、もっとだろ。勝手に死んだんだぞ。相談もなく。アイのせいじゃない。それなのになんで行く必要があるんだよ」アイ「私は、小糸ちゃんがどうして死んだのか、ホントの事知りたいから」リカ「興味本位で死ぬかもしれないんだぞ。ウチの親はともかく、あんないいママさんがいるのに、悲しませていいのかよ。第一、小糸が生き返りたいと思っているかどうかも分かんないじゃん!」アイ「そんなこと…」リカ「へーっ、小糸の彫像が生き返りたいって、話したわけ?」アイ「なんで、そんな事いうの!」桃恵「リカ、止めてよ」リカ「悪役やってやってんだ! 友だちなら出来たじゃんか!」
- ねいる「ごめん、私は行く。わるいけど、行かなくちゃならない」リカ「なんでだよ。なんで自殺するような。そんな自己中のために…」アイ「リカ。ねいるは妹さんを助けに…」ねいる「違う」リカ「何が違うんだよ」ねいる「妹は私を刺した。そして逃げて橋から飛び降りた」アイ「そんな」ねいる「ICUから目覚めてその話を聞いた」リカ「だったら、なおさらそんな妹なんて」ねいる「今でも傷が疼いて眠れない。でも、あっちに行くようになってから、だいぶ薄れたの。忘れようとすると、呪いの様に傷跡が疼く。だから行く。他に理由は無い。自分のため」
- 裏アカ「行きたくなきゃ、行かなくてもいい。罪悪感やなぞなぞなんて、それこそそのうち薄れて忘れちまう。いいんだよ。お前らは行かなくても。よかったね。なーに、思春期ってそんなものさ」
- (ねいるのゲーム続き)
- 再び橋の上。
- 葵「美しさはメタモルフォーゼする一瞬の季節。生から死もそれよ。美しい肉体を自ら殺す事もメタモルフォーゼ。醜く老いてゆくのも、老いに抵抗するアンチエイジングも、まるでコメディ。あははははっ」
- ねいる「どこかに本体がいるはず。一体誰が。誰…? 誰」葵に銃を向けると巻き毛が葵を庇う。
- ねいる「私があなたの度肝を抜く」発砲。葵の髪の毛が一部吹き飛ぶ。爆発する巻き毛。
- 葵「どうして」ねいる「別に。ただ、あなたにムカついたの。本当は後悔しているんでしょ。だって、もう誰も綺麗だって言ってくれないから」眼鏡の下から一滴の涙、煙に消える葵。コンパスを持つねいる。花火。ねいる「なぜ、死なないのか? 私を死に誘惑したのね」
- 再び橋の上。
- (ねいるのゲーム終わり)
- 地下庭園
- エッグを買うねいる。
- アカ「お見事」裏アカ「反抗期さ。行くなと言えば行きたがる。それが自分のアイデンティティを作り上げると知っているから」アカ「ぷっ。あははははっ」
- ガチャの前のアイ、桃恵、リカ「アイ、金貸して」アイ「持ってない」リカ「まったまたー」
- アイの家の玄関。
- ED
覚書 第4話「カラフル・ガールズ」
- 2話の続き?
- (桃恵のゲーム)
- 寝台車で向かい合って会話する桃恵と美和
- 美和「私、美和です」桃恵「美和ちゃんね。僕は桃…」「桃?」「まあ、何とでも」「あ、じゃあ、桃太郎さん?」「うふふ、じゃあ、それで」
- 美和「私、痴漢にあったんです。毎日同じ人だったんですけど、あの日は勇気を出してその人の腕を掴んだんです。この人痴漢です、って」
- 桃恵「大丈夫だった?」「はい、すぐに周りの人が取り押さえてくれました」「良かった」「でも、何で私って。私そんなに女の子らしい方じゃないのに。よくわかりません」「そうだな」
- 美和「ない、ですよね」「そんなことないんじゃない」「ホント?」「でも、そのオジさん、パパの会社の専務だったんです」「え」
- 美和「パパはクビにされました。ママは何でそれくらい我慢できなかったの?触られたって事は可愛いからって事じゃない、って。うっ、う」泣きだす美和
- 美和「私が可愛いから選ばれたんだって…」
- 桃恵「落ち着いて。君は全然悪くない。悪くないよ。ね」桃恵の胸で泣く美和「桃太郎さん」
- 桃恵「大丈夫。僕が守るから」「ありがとう」「肩幅、広いですね」「普通じゃない」
- (桃恵のゲーム)
- OP
- (アイとリカのゲーム)
- 霧の森を走るみことまことアイ
- みこ「逃げてばっかじゃダメだよ」アイ「そんな事言ったって」まこ「そうだよ、戦わないと」アイ「この霧じゃ無理だよ」
- 花畑で石化したリカ
- アイ「それに私ひとりじゃ」みこ「アイちゃん」見えない所からのマダムサチコの触手に押され気味なアイ
- まこ「アイちゃん。これ何かに使えないかな」みこ「私のも」2本のペンライトを受け取るアイ「ペンライト?ありがとう」
- ペンライトが武器化。六本の触手に立ち向かうアイ「こりゃいいや」「よっしゃ。かかってこい」
- (桃恵のゲーム)
- 桃恵と会社の専務の戦い。桃恵の武器は雨傘。フェンシングスタイル?
- 押され気味の桃恵
- 会社の専務「触って欲しいんだろ。大人には分かるんだよ。いくら欲しいのか言って見ろ!」
- 美和「奥さん触ればいいでしょ!好きで愛し合って結婚したんだから」
- (アイとリカのゲーム)
- アイ「いい加減、出てこい!」マダムサチコ「やだねー」
- 矢の束が飛んでくる。みこ「アイちゃん」矢をかわす。「アイ大丈夫?」
- マダムサチコ「油断大敵」触手が伸びてアイに巻きつき投げ飛ばされる。
- 高笑いのマダムサチコ「どっちがいい?串刺しか、石にされるか」「どっちもイヤ」「なら、串刺しだ!」
- (桃恵のゲーム)
- 「メスにはそういう時期があるんだ」会社の専務の攻撃を受け止める桃恵。寝台車のガラスが割れる。美和「桃太郎さん」
- 桃恵「出てきちゃダメだ」「触られて喜んでるエロガキのクセに。ちゃーんと気持ち良くしてやるからさあ」「クソ野郎」
- 美和「わかった。触らせてあげる」
- (アイとリカのゲーム)
- アイ「みこちゃん、まこちゃん」まこがスマホでゆーゆの曲を再生し、触手が直前でストップしている。
- アイ「この音楽は?」まこ「ゆーゆのファンなら、ゆーゆが見ている前で、ファンを串刺しに何て出来ない」
- まこ「アイさん、ペンライトを上に」「振って」「照れずに」
- みこ「あ。まこちゃんえらい」アイ「ホントだ、早く追いかけなきゃ」
- (桃恵のゲーム)
- 制服のリボンを解きながら前の会社の専務に向かって歩き出す美和
- 美和「ホントはドキドキしてたの。スリルとサスペンスってゆうか。可愛いからでしょ、私が」
- 会社の専務「そりゃそうだ。ようやく分かり合えた」
- (アイとリカのゲーム)
- 森の奥にマダムサチコ本体の影を発見するアイたち
- みこ「アイちゃん」「うん」
- (桃恵のゲーム)
- 美和「ええ。やさしくしてね」会社の専務(幼児言葉)「もちろんだよ。ほら、バンザーイ」シャツを脱がして掲げる会社の専務
- こらえていた攻撃を必死で跳ね返す桃恵「うああぁぁ」会社の専務に走って接近する桃恵
- (アイとリカのゲーム)
- マダムサチコに走って接近するアイ「うああぁぁ」「もう、トサカにきたぞぉ!」
- (桃恵のゲーム)
- 桃恵「うあぁ」攻撃を左手で受け流す。右手で傘をさす桃恵「おとといおいで!」
- (アイとリカのゲーム)
- マダムサチコをぶった切ったアイ
- (桃恵のゲーム)
- 会社の専務の頭に突き刺さった桃恵の傘
- 会社の専務「うーむ、騙したな」美和「あったりまえでしょ。あんたとなんか、死んでもイヤ」血しぶきが桃恵の頭にかぶる。
- 会社の専務「女はすぐ騙す」
- (アイとリカのゲーム)
- マダムサチコ「なんちゃって」復活し触手でアイを取り押さえるマダムサチコ「バーカ、バーカ。馬鹿ガキは、みんな大人の餌食さ。うはー、うーぁははは」逃げようともがくアイ。迫りくるマダムサチコ
- リカの武器が地面に刺さる。リカ「あなたの急所にズッキュン、バッキュン」マダムサチコをぶった切る
- アイ「リカ!」リカ「私らはこの世界で不死身。時間で修復されるってわけ」「あっ。そっか」「さっさと片付けよ」「だね」「ユニット再結成」「うん」
- マダムサチコ「カラフルに行きたいねえ!」
- 武器を構えるリカ「うふっ。そーりゃーあ」マダムサチコの迫りくる触手を受け止めて切り刻む。
- ジャンプしてマダムサチコにとびかかるアイ「せーーーっの」アイの武器でぶっ叩かれて飛び散るマダムサチコ。リカ「やり過ぎ」「ふん」リカとアイのハイタッチ。
- (桃恵のゲーム)
- ホームの電光表示「回送、列車がまいります」美和を後ろから抱きしめながら回送列車を見る桃恵
- 目をつむりながら喋る美和「たった一日だけどあなたに恋をしました」「ありがとう」「あなたに出会えて本当に良かった。このまま消えてもいいですか?」「うん」
- ホームのベンチに横に倒れ込む桃恵「はーっ。疲れたぁ」
- ★桃恵のゲーム終了★
- (アイとリカのゲーム)
- 彫像に触れるリカ「やった。体温が戻ってる」まこ「私達、あなたたちのファンになっちゃった」みこ「ホント、ホント。デビューしたら駆けつけたい」アイ「いやいや。デビューしないから」まこ「ファン一号だよねえ」みことまこ「ねえー。バイバーイ」煙と消えるみことまこ
- ★アイとリカのゲーム終了★
- (アイとリカのゲーム)
- 翌日?昼
- ねいるの病院
- 前屈をするねいる。医者「いくらなんでも、まだ退院は早すぎる。筋肉はコツコツ取り戻してゆくしかないんだよ」
- いきなり走り出しジャンプひねりながら着地、まるで体操選手のように。
- 医者と看護師に挨拶するねいるとアイ「お世話になりました」アイ「予定より早く出れたね」
- エレベータ。ねいる「アイとエッグのおかげ。あっちでの戦いは私達の体に凄い負荷をかけるみたい」「高地トレーニングみたいな」「そう」「そう言えば、私、うっすら腹筋割れてきたような」「運動部にでも入って試してみたら」「あっ、アイは学校行ってなかったね」
- バス乗り場を歩くアイとねいる。ねいる「別に学校だけが社会じゃない」「でも、親の目もあるし」「私も学校に行ってない」「何か言われない」「別に」「そっか」
- ねいる「この後は?」「エッグ買いに行こうかなって」「私も行っていい?」「もちろん!」
- 歩みをとめるねいる。アイ「ねいる?」「乗って」「えぇっ」「ひとつ寄らなきゃだけど」リムジンの前に立つねいる。アイ「はい」
- リムジンの後部座席
- アイ「あ、そうだリカちゃんなんだけど、悪い子じゃなかったよ」「そ」「天邪鬼っていうか、態度とホントの気持ちは違うっていうか」「お財布取り戻すためじゃないの」「ううん。それは口だけだよ多分」「だといいけど」
- どこかのでかい建物のホールを歩くねいるとアイ。アイ「おっきい。パパの会社?」
- エレベータのボタンを押すねいる「アイは、人を信じやすい。 すぐ許しちゃう」「さっきの話」「うん」「だよね。ダメダメなとこだ」首を横に振るねいる「素敵なとこ。ダメだけど、素敵なとこ。そういう子が時々いてくれないと、私たちが救われない」
- 46階に到着するエレベータ
- 秘書「お待ちしておりました」「うん。友だちの大戸アイ。こっちは第一秘書の田辺美咲」「こんにちは、大戸さん」「あっ、こんにちわ」「社長、退院おめでとうございます」「うん」アイ驚いて「はーっ、社長ー!?」
- ねいるの病院
- 夕方
- 桃恵の帰路?
- (声のみ)アカ「他にもエッグに挑戦している子がいるんだ」
- (回想)地下庭園(昼?)
- 桃恵「どんな子?」裏アカ「ひまわり。かな」桃恵「なにそれ」裏アカ「見れば分かる」アカ「クセがある子たちだけどね。でも、みんないい子だよ。仲良くね」
- (回想終わり)桃恵の帰路
- 桃恵「ひまわりね?」すれちがいざまのアイ「ナックのポテト食べた事ないの?」ねいる「ええ」「カリカリでね。温かいとすっごく美味しいんだよ。冷めたらちょっと微妙なんだけど」「そうなんだ」「あっ、でもでも。オーブンで暖め直すという裏技があって…」
- 桃恵の帰路?
- 翌々日?
- ★桃恵のゲーム開始★
- ハチ女に押さえつけられ電車に叩きつけられる桃恵
- ハチ女「ココは女性専用車両よ。クソ男、乗りたきゃ出しな。ちょんぎってやる!」「クッ。私はこの車両に乗る権利はあるんだ」「何が言いたいんだあんたは」「つまり、僕も女子だって話」触手を切り落とす桃恵
- ハチ女「ひえーっ。まさかっ」桃恵「おとといおいで」
- ホームの電光表示「回送、列車がまいります」
- 瑞希の前に立つ桃恵。瑞希「桃太郎さん」「僕のホントの名前は桃恵。沢木桃恵」「ホントに女の子なんですね」「騙すつもりはなかったんだけど。私っていうよりは、僕って感じじゃない?」
- 瑞希「関係ないです」「お」「あなたが女の子でも、私好きになっちゃいました。愛してる。消えたくない。ずっと一緒に居たい」キスをしようと唇を知被ける瑞希。触れる直前に煙に消える瑞希。
- ホームの端に立つ彫像(ハルカ)を見つめる桃恵
- 彫像のうなじに手の甲を振れる桃恵「うん。暖かい。意外と多いもんだね、ハルカ。君と同じ愛してるなんて」
- (回想)真夏の保健室。コオロギの声?
- 向き合う桃恵とハルカ。桃恵の手を取り自分の胸に当てるハルカ。セーラー服。ハルカの右手にシュシュ。
- ハルカ「触って」桃恵を抱きしめるハルカ。呆然気味の桃恵。
- 彫像の横
- うずくまる桃恵
- ★桃恵のゲーム終了★
- ★桃恵のゲーム開始★
- 翌々日夜?
- 地下庭園入口の公園
- 一人歩く桃恵
- 地下庭園入口の公園
- 別の日?
- 地下庭園
- 藤棚の下をくぐって出て来たリカ。ベンチに座るねいる気が付く。読書していたねいると目が合う。横に座るリカ
- リカ「私、お財布忘れちゃったのー。よかったらぁ」「よくない。あなたワザと持ち歩かないんでしょ」「だってぇ、パパが美人は財布持っちゃいけないって。それにぃ、私のお財布ちゃんが遅刻してるんだもーん」
- ねいる「アイはお財布じゃないでしょ」「冗談じゃん」「なら、面白くないからやめて」「はんっ」
- 通りかかる桃恵が二人に気付く。桃恵「あ、あの。私…」リカ「すっごいイケメン。ホストみたい」「ホストって…」「でも、男の子も居るんだぁ。て、当たり前かぁ。男も自殺するもんねぇ」
- ねいる「アカ。どういう事。男子は居ないハズよ」アカ「うん。男子と女子の自殺は意味合いが違うからね。男は目的脳、女は感情脳」裏アカ「女は衝動的で他人の恋に影響されやすいからなぁ」リカ「人間関係とか?」裏アカ「それも、ある」
- アカ「死の誘惑があったとしたら?」ねいる「死の誘惑?」リカ「こっわー。でも、なんか分かるかも」
- アカ「誘惑に惑わされ後悔しているかもしれない。そういう子供達を生き返らせたいと願う子のためにこの場所はあるんだ」裏アカ「だぁかぁら、性別であーだこーだ言うなよ」リカ「そーだよ、差別は良くねーよ」「はあ?」
- 地下庭園に向かう建物の前(観覧車が見える)
- 窓ガラスに映る自分の全身を見て泣きだす桃恵。偶然通りかかるアイ「あの。大丈夫?」
- 慌てて涙をふく桃恵「僕、あ、いや。私、今どう見える?」「えっ、泣いてる女の子」「ホントに?」「泣いてる、モデルみたいな、女の子」
- 桃恵「ひまわり」「あ、これ。お気に入りだから、こればっかり着ちゃう」「でも、凄く可愛い」「ありがとう」
- そこに通りかかるねいるとリカ
- アイ「モデルさんはみんな、首筋から鎖骨のライン、凄いって感じなの」「詳しいの?」「ちょっと。小さい頃によく見てて」「へえー」「うちのママ、昔ファッション雑誌の編集長やってた事があって」
- 歩いて近づいてくるねいる。アイ「あ、ねいる。見て見て、首。すっごい綺麗じゃない?モデルさんみたーい」「ホントだ。すらっとしていて長い。それに咽ぼとけが無い」「喉ぼとけも好きなんだよねー」「私も。喉ぼとけ好き。セクシーで好き」「だよね」「こりこりしてそう」「わかるー」
- リカ「わっかんね。ほんじゃぁ、私の首は?親しみやすくていい首だろ」アイ「仔犬みたい」「犬?、犬?! クンクンクンクンクン。お金貸して」ねいるとアイ「バカ」桃恵「うっふふ」リカ「笑うなっての」「だって、ゴメン」笑い出す四人。
- リカ「笑い過ぎだってーの。早くエッグ買いに行こうぜ」アイ「うん」リカ「そういや、名前は?」「私、沢木桃恵」アイ「ん?沢木」
- 地下庭園
- ED
覚書 第3話「裸のナイフ」
- (リカのゲーム)
- OP
- 1日目昼
- 地下庭園
- エッグを2個買うアイ(1個はねいるの分)
- 登場するなり、腹痛で倒れるリカ
- アイ「大丈夫。どこが痛むの」リカ「ア、アバラが痛い。折れちゃってるかも」
- アイ「病院は?」リカ「あーっ、こっちの体にダメージなんて聞いてないし」
- アカ「とても残念だけど、僕たちの預かり知る所ではないよ」裏アカ「自己責任だってよう」「慣れろよう」
- 痛みの芝居をやめるリカ「こんなとこにも、悪い大人」「へ」「あ、もう平気平気」
- リカ「私、川合リカ。可愛いリカ。覚えやすいっしょ」「あなたも友だちを助けに?」
- リカ「その目、カラコン?」「へ」「別の色はめるの面白ーい。バズるかも」「あ、いや。これは」
- リカ「気にしてたー。ゴメンネー」「それよりさー、私、お財布忘れちゃったの。悪いけど、貸してもらえないかな」「え」「2回目からお金取るなんて、聞いてなかったしさー」
- 裏アカ「言ったよ、間違いなく」
- リカ「まーた、お財布取りに帰るのめんどいし。お願い、絶対返すから」「え、うん、いいよ、分かった」
- 裏アカ「絶対ねぇ」
- リカ「ありがと」握手会の握手「また、リカに会いに来てね」「なんちゃって」
- 地下庭園
- 1日目夜
- ねいるの病室
- アイは自宅のソファ、ねいるは病室のベッドでSMS。リカの事を少し会話。
- ねいるの病室
- 2日目朝
- 大戸家
- 冷蔵庫のカットフルーツのタッパを取り出すアイ。
- 玄関の外、リカが座り込んで待っている。
- 驚くアイ「うわっ、リカちゃん。何で私の家へ」
- リカ「あいきゅん、あいやん、あーちゃん、あいぴー、あいじょりーな。なんて呼ばれてた」
- アイ「大戸さん、あんまりあだ名とかは」
- リカ「あー、そんな感じ。昨日こっそり付けたの。」「そうか、お金の」「ごめーん。また忘れちゃったぁ」
- 病院廊下
- リカ「誰か入院してるの?」「うん、ねいるって子」「ねいるが、寝ている。あはっはーん」
- 病院病室
- 先生「無理なリハビリは良くない」「平気です」「うーん、ちゃんと身体を休ませないと、治るものも治らない」
- 入口のアイに気付くねいる。リカが扉をガラっと空ける
- リカ「大丈夫ですよ、私達、まだ若いから」先生「若さを過信しちゃ、いけないよ」「ですよねー、気を付けまーす」
- 怪訝な表情のねいる。カットフルーツを食べるみんな。
- リカ「頂きまーす」「いただきます」「いただきます」
- アイ「あ、そうだ、これ。無理はしないでね」エッグをねいるに差し出す。
- ねいる「うん。わかった。ありがとう」
- アイ「この子は川合リカちゃん。エッグを買っている時に」「そう」
- リカ「超絶可愛いリカちゃんで、覚えてねー」ねいる「嫌だ」「ツンデレ系ね、あなた私とユニット組まない?私ジュニアアイドルだったの、知らない?渾身全力キッスって」「知らない」「解散したのよー。私以外がブス過ぎて。ねぇ、あなたとなら人気出るかも」「興味ない」
- ねいるがつまもうとするキウイを先に取るリカ「ざーんねん」「キウイうま」
- アイ「あ、私は」「うん、カモシカのような足ね。バックダンサー、どう?」「バック…」
- 大戸家玄関
- 音を立てずに玄関を入るアイ
- 母「アイちゃん。あら、いらっしゃい。お友達?」
- いつの間にか居たリカ。「川合リカです。可愛いリカで覚えやすい」「ちょっと」
- 沢木先生「おかえりなさい。お友達かい。今日の所はこれで。お友達も一緒みたいですから」「あー、はい。そうですね。すみません先生」「いえいえ、僕なら大丈夫です」「今日はありがとうございます」
- リカ「すっごいイケメンのパパだね」「パパじゃない」
- 母「ほらほら、あがって。ロールケーキ後で持っていくわね」
- 大戸家アイの部屋
- リカ「顧問の先生? あっ。つか、あなたヒッキーだったの?」アイ「うん、新学期から行ってない」
- リカ「あっ。あなた、かまちょね。顧問のイケメン先生に心配させようとしてでしょ」「違うよ。小糸ちゃんが死んじゃったから」「小糸ちゃん?」
- アイ「うん。たった一人の友達だったんだ」「うはぁー、止めてそんな暗い話。ケーキが不味くなっちゃう」
- アイ「リカちゃんだって、友だちを助けに」「友だちじゃない。私のファンの子。なんでも奢ってくれた私のお財布ちゃん」「お財布ちゃん…」
- リカ「パパがねぇ、美人は財布持つ必要ない。誰かが勝手に出してくれるから。ま、離婚しちゃったけど。はっ、エッグのお金は返すよ、絶対」アイ「絶対ね」
- ロールケーキを食べる二人
- リカ「ちえみが死んでから私、金欠。だから、助けてお財布を取り戻す、って感じよ。ちえみってさぁ、ブスですっごいデブなんだよ。手汗もキモいくらいかくし。友だちって言うには恥ずかしくない?」アイは怒ってる。
- アイ「見た目で、友だちを選ぶの?」「うん。それ食べないの?ねぇねぇ」「あげない」
- リカ「その小糸ちゃんて子は可愛かった」「うん、可愛いっていうより、綺麗」「ねいるちゃんはクール系だけど、小糸ちゃんは優しい感じ。おしとやかで清純って言うか」「あはっ、やっぱ顔じゃん」「違う!あ」
- コップの麦茶をこぼすアイ。リカの足にかかる。雑巾を探しに部屋を出るリカ
- リカ「アイーっ。パジャマ貸してぇー」「ん」
- 大戸家
- 2日目夜
- 大戸家アイの部屋
- ねいるとアイのSMS。リカに気を付けろ、とねいる。枕営業分からないアイ。
- 大戸家風呂場
- 湯船につかるリカ。右の二の腕に多数の切り傷の後。(自殺未遂?)
- 湯船のへりにリカのポーチと折り畳み剃刀(武器?)
- 着替えを脱衣場に置くアイ「親に連絡したの?」「あんな女、どーでもいい」「一皮むけば、ヌメヌメよ、みーんな」「長風呂するとカサカサになるよ」
- お湯で顔につけるリカ「もう切らないよ。約束だから」
- (回想)学校の教室
- 扉を開けるアイ。「小糸ちゃん。部活終わった…」
- 沢木先生と小糸抱き合ってる。泣きじゃくる小糸「アイ」沢木先生「大戸さん」
- 勢いよく扉を閉めるアイ「ごめんなさい」廊下を走り抜け下駄箱へ。息切れするアイ。蝉(ひぐらし)の鳴き声
- 布団の中
- 夢から覚めるアイ。隣に寝ていびきをかくリカ。二人ともエッグを手にしてる。
- アイ「小糸ちゃん。どうして。原因は沢木先生なの?」
- 扉を開くと海岸。
- ★ゲーム開始★
- お花畑、断崖絶壁、海、遠くにビルの峰。
- リカ「ほら。あそこにいるのが私のお財布ちゃんのちえみ。こっからだと、ちょっと痩せて見える」
- アイ「なんで」花びらが喋る。アカ「同期したんだよ」「同期?」裏アカ「同じ時間にとても近くで眠ったんだね。それで」
- アイ「同期した。でも、どうして私の夢じゃないの?」裏アカ「思いが強い方に引っ張られっるんだよ」「そんなはずない!この子は友だちの事をお財布ってゆうような、そんな」
- 欠伸をするリカ「ねー、せーので割ろ」「ん-ん」「せーの」
- エッグ少女「みこちゃーん」「まこちゃーん」「会えた会えた。また会えた―」リカ「知り合い?」「私達、ゆーゆの大ファンで」「ね」「そう、オフ会とかライブとかねー」
- アイ「ゆーゆ?」リカ「歌手よ。自殺した」
- みこ「私達大ファンだから」まこ「大至急、ゆーゆを追っかけて死んだの」
- アイ「そんな、軽い」リカ「簡単でも軽くも無い。熱狂的なファンて要するにそういう事」「とりあえずこの子たちを」「日が沈むまで守れOKね」「ミテミヌフリは居ないみたいだね」「傍観者のこと?いるよ。下が海水浴場だから」
- 崖をよじ登ってくるミテミヌフリ。
- まこみこ「きゃー。何あれ可愛い」
- アイの武器を見てリカ「いいなー。これと取り換えて欲しいっ」言い終わる前にダッシュで走り出すリカ「あっ」走り出すアイ
- ミテミヌフリを倒してゆくアイとリカ。少し息が合っていない。
- リカは左肩をミテミヌフリにやられる。
- アイ「こう開けていると、やりずらいかも」「あっ」灯台に走ってゆく4人。
- リカの右腕の傷をみてアイ「あ、傷が治ってない」「あー、これは大丈夫。これは自前だから。若気のなんちゃら」 「はーい、おしまい」
- アイ「ちえみちゃんの事、ちゃんと教えて」「アイには関係ないでしょ」「そんなことない」
- リカ「売れないアイドルの握手会なんてシュールなのよ。少ない人数がグルグルなんども回る」
- リカ「ちえみはねぇ、バカ。それこそ何周も何百周も、私のためにおこずかいもお年玉も全部つぎ込んで、当然みたいにニコニコして、私に。お金持ちの金づるだって信用していたのにさ」
- リカ「ある日、町で万引きしてるの見つけちゃってさ。あっははっ。それを換金してたのよ。」アイ「うん」神妙な顔になるリカ
- まこ「分かる。その気持ち。分かります」みこ「私達もパパ活したもんね」
- リカ「私は嫌だった。だからファンと友達になんかならないって。第一、デブは一緒に居たら恥ずかしいから無理って。もう来ないでって。その後、他のファンの子が教えてくれた。ちえみが死んだって。骨と皮のミイラみたいって。忘れたくても忘れない。こんなのちえみじゃない」
- ガラスを破ってミテミヌフリ。アイ「逃げて」 撃退するリカ
- リカ「あのちえみにもう一度合えるなら、私は何人だってぶっ殺す」「リカちゃん」
- 灯台の螺旋階段を逃げるみこまこ。ミテミヌフリを追いかけて続くリカ。後れを取るアイ。つまづくアイ。
- アイ「分かった。私も心のどこかで恨んでいたんだ。友だちなのにどうして相談してくれなかったんだって」「あの子達の様に一緒に死んでくれって頼まれたら。私は」
- アイ「どうしてっ」「私はーっ」急に力強くなるアイ。殺気。ミテミヌフリを次々倒すアイ。
- アイ「リカちゃん。私も一緒にぶっ殺す」「はぁっ?」
- 灯台のてっぺんで外に出るアイとリカ
- マダムサチコ(ワンダーキラー)「私も一緒に死にたかった。ゆーゆと」みこまこを触手で巻きつける。
- アイ「巻きつけ系?」リカ「SMですか」
- まこ「この人、ゆーゆのストーカーで逮捕された阿佐ヶ谷マダムのサチコ」
- アイ「サチコ」リカ「どこにでもいるのよ。一線超えちゃう妄想ちゃんが」
- マダムサチコ「お前らが騒がしいから、ゆーゆに会えないだろ。ゆーゆはガキなんか好きじゃない。熟女好きなの」
- アイとリカ飛びかかる。
- みこ「助けてー!」
- 触手を切りみこまこを取り戻すアイとリカ
- マダムサチコ「何なんだ。お前たちは」
- アイ「この子達を守る」リカ「化け物からね」みこまこ「あーあん」リカ「バックダンサーから昇格」
- マダムサチコ「小娘が。お前らがチヤホヤされるのは今の内だよ」アイ「いや、おばさんみたいには」リカ「ならない、ならない」みこまこ「うんうん」
- マダムサチコ「お黙りっ!」口から泥を吐く。
- 泥をかぶるリコ。足から固まってゆく。
- アイ「リカ。大丈夫」リカ「身体が動かない。ちょっとヤバいかも。アイ。頑張れ」力ない声でサムアップのリカ
- アイ「そんな。リカ。リカ」
- 触手を広げるマダムサチコ
- 大戸家アイの部屋
- ED
覚書 第2話「友だちの条件」
- 1日目午前
- 雑木林そば
- キャリーバッグを引きながら歩くねいる、質問攻めのアイ
- 公園、ひまわり壁画、池をまたぐ歩道、水面を見る
- ねいる「あなたは誰のために戦っているの?」
- アイ「もちろん小糸ちゃんのため」「友だちなんだ」
- ねいる「本当は自分のためじゃない?」「今の自分が嫌い。だから行く。怖いけどまた行く。嫌いな自分を変えたいから」
- アイ「あなたも?」ねいる「一緒にしないで、私は私が大好き」
- ねいる「妹だから」「私が死なせた」アイの方を始めてみるねいる
- 雑木林そば
- OP
- 大戸家
- アイ帰宅。母出迎え、担任の先生も
- 下を向き何があったか話さないアイ。先生「そんなに嫌われているのかな」アイ「別に嫌ってはいないです」
- 大戸家
- 1日目夜
- 大戸家
- ベッドでスマホ見るアイ
- (回想)午前の公園のバス停
- アイに名刺渡すねいる、「私は奇数日、あなたは偶数日にエッグを買う。お互い二度と会わなくて済む」
- バスに乗るねいる。「GudLuck、連絡先悪用しないでね」
- ★ゲーム開始★
- 理科実験室
- エッグを割らなければ静かな学校
- カーテンにくるまって遊んでいてこけてエッグ(鈴原南)が割れる
- 一度、理科室の外に出て気合を入れるアイ。
- 校内放送で行進曲。
- 理科室の窓からのぞく南。南の手を取って廊下を逃げるアイ
- 南はレオタード姿、新体操のリボン、白い眼鏡、紫ピンクのアイライン
- 廊下
- 赤小人が廊下の向こうから迫ってくる
- 4色ボールペンで戦うアイ、さっそくダメージくらう、逃げ出す���
- 仏花の扉に逃げ込むアイと南
- 屋上
- 自己紹介。アイ「安心して、小糸ちゃんを守るためにあなたを守る」
- 南「友だちなんですね」「羨ましいな、私も友達いたら…」
- 南「新体操部なんです」「体系を変えるな…て先生に叱られてばかりでした」
- 南「凄い、私にも気合と根性があれば」
- 南「私一度、朝練をサボってやろうと決心した事があったんです」「布団から出ないぞって」
- 南「朝の通勤ラッシュ、味わって見たかったんです」
- 南「でも、意気込んでたせいか、朝までずっと眠れなくて」
- 南「結局、徹夜で朝練に参加したんです」
- 南「徹夜で朦朧としていたんで、先生に一杯気合入れられちゃいました」
- 南「私も大戸さんみたいに強かったら」
- アイ「大丈夫。私が守るから一緒に生き残ろう」「はい」
- 空調室外機。アカ「それだけじゃ、友だちは生き返らない」
- 裏アカ「捕らわれの乙女を解き放つには、ワンダーキラーを倒さなきゃね」「何それ、どういう事」
- アカ「名前があった方が分かりやすいかと思ってね」
- アイ「生き残ればいいだけじゃないの?!」
- 裏アカ「逃げてるだけで、物事が解決するわけないじゃないか、戦えよ若者」
- アイ「戦えって言ったって」
- アカ「ワンダーキラーはエッグが持つトラウマの形、二者は必ず引き付ける」
- 裏アカ「ワンダーキラーを倒して……」
- 扉を壊して新体操部顧問登場。
- 顧問「不良娘に感化されたの。ちょっと目を離すとこれだ」
- 顧問「サボってんな練習しろ鈴原」「返事!」
- 南「すみません、先生」直角謝り。
- アイ「南に近づくな。もう、とさかに…」
- 南「違うの、私がダメな子だから」「すみません、もっと頑張ります」
- アイ「何言ってんの、それが辛くて絶えられなかったんでしょ」
- 南「私、根性無くて。だから先生は私のためにって」
- アイが武器出現させるが、南が顧問に謝る。
- 顧問が化け物に変化。
- アイ「南、そいつから離れて。私が…」
- 吹き飛ばされるアイ、意識遠のく。
- (回想)学校ゴミ捨て場
- 小糸の体操服と靴が汚され捨てられていた
- 小糸「古典的な嫌がらせね」「小糸ちゃんがどうしてこんな、私と友達だから」
- 小糸「違うよ、沢木先生に私が贔屓されているって、ヤキモチ焼かれてるみたいなの」
- 小糸「転校生だから仕方ないのにね」「女の嫉妬で怖いね」
- アイ「笑ってる場合じゃないよ」
- (回想)教室のロッカーの中
- ロッカーの外で小糸がいじめにあっているのを聞きつつ、目を伏せるアイ
- 女生徒2名「(笑い声)ちょ、ヤバいヤバい」「こっち向きなって」「ほら」
- 小糸「お願い、やめて」
- 人がいなくなってから、ロッカーから出てくるアイ「大丈夫」
- ブラウスのボタンをかける小糸「撮れた?動画」
- 屋上
- 顧問に吹き飛ばされ傷だらけであおむけになり目を開くアイ、階段を下るアイ
- アイ「ごめん。私怖くて。仲間はずれが怖くて」
- (回想)教室
- 撮れたスマホ動画は、証拠にならない映像
- 小糸「怖かったんだよね、ごめんね」アイ「ごめんなさい」
- 小糸「大丈夫。頑張ってくれたって、分かるから」「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい…」
- 体育館扉
- 洗濯機。裏アカ「南は哀れだよ。お前のどこが強いんだろうな」
- アイ「うるさい。私は変わるんだ」4色ボールペンを持って武者震い
- アイ、扉から体育館に入る。顧問に首を掴んで持ち上げられ平手打ちされる南。
- 顧問「生理で体系変わるなんて、新体操舐めてんのか、オラ」
- 南「ごめんなさい、許してください」
- 舞台袖から舞台に回るアイ。
- 顧問「これは体罰なんかじゃない、愛のムチだよ。お前を愛しているからこそなんだ」
- 顧問「お前がいい子になった後で、苦しまない様に終わらせてやるからね」
- 南「ありがとうございます」
- 南が舞台のアイに気付く。行き絶え絶えで「大戸さん」
- アイ「体外にしろよババア!」武器を持って攻撃に近づく、吹き飛ばされる
- 南「やめて、いけないのは私なの。もうほっておいて」
- 南「私が愛が足りなくて、根性が無くて、ブスでおどおどしていて、何もかも、だから」
- アイ「このかまってちゃん。それって、誰かに見つけて欲しい、愛して欲しいって事だよ」
- アイ「だからほっとかない。ほっとけないよ」
- また、一方的に吹き飛ばされるアイ
- 南「先生やめてください!」顧問の手をひっぱりお願いする。「私言うこと聞きますから、何でもやりますから」
- 南を振り飛ばす顧問
- 南のリボンを拾うアイ「よっしゃ。これなら戦える」
- 乳首から紫のペンキ?をアイの顔にかける。目潰し
- 南「飛んで!」アイリボンで体育館のハリを掴んでジャンプ
- 南「右に避けて、後ろから来る」ドッグランに落ちるアイ
- 顧問「お前さっきから何してる。私に逆らうのか?私を裏切るのか?私の愛のムチを」
- 顧問「黙ってちゃ分からないだろ!どうなんだ逆らうのか?」
- 直角謝りの南で、歯を食いしばる南
- 顧問「返事しろ!鈴原」
- 南「(小声で)ここよ。私は、ここに居るわ」
- アイが顧問にリボンで攻撃。怪物にリボンで振り回されるアイ
- 顧問「馬鹿な子供達。私は協会に顔が効くの。選手の選考も相談されるの」
- アイ「だから、どうだってんだよ、この野郎!」
- アイに殴りかかる顧問「愛のムチなのよ」南「避けて」
- アイの顔にかすり血が出る。4色ボールペン武器化。
- アイ「悪いけど、ただのパワハラですから」化け物消滅。
- ホッとした笑顔の南。ひっくり返るアイ「南、大丈夫」
- 座って手を繋ぐアイと南、アイはペンキで目が見えないまま。
- 南「ありがとう、アイちゃん」「南とリボンのおかげだよ」
- 南「すっごい勇気振り絞った。私もっと早くアイちゃんに会いあかったな」「うん」
- 南「そしたら、ナックで、ゲームしたり。普通の女の子みたいに」「うん」
- 南「私の事、ときどき思い出してくれる」「南」
- 煙になる南。アイ「ちきしょう」
- ★ゲーム終了★
- 理科実験室
- 大戸家
- n日目夜
- 病院の廊下
- 廊下のベンチに座るアイと母親。アイの首はギプス
- 手術室に運ばれてゆくねいる。動揺するアイ
- ガーデン
- 新しいエッグ購入するアイ
- アカ「一つでいいのかい」「ねいると違って懸命だね、急がば回れだ」
- 裏アカ「あいつは、死んだのか?」「分からない」「助けに行っててめえが死んだら世話ないわ」
- アイ「お前らに何が分かる。ねいるは妹を助けにいってるんだ。一刻も早く救いたいって」
- アカ「それはどうかな」裏アカ「あいつも本当は死にたいのかもしれない」「え」
- アカ「だから、恐怖を感じない」
- 水中に何か落下する映像。
- 廊下でまっすぐこっちを見ている小糸、後ろを先生が通り過ぎて、伏見がちにそれを追う小糸
- 湯船のお湯から顔をあげる小糸
- 病院の廊下
- m日目
- o日目昼
- 病院、屋上
- 端まで歩くねいる。ビニール袋を持ってついて行くアイ
- アイ「リハビリは順調?」「まあね」「よかった」
- ねいる「友だちになったら何をするの?」「一緒にナック行ったり」「行って何するの?」
- アイ「私もあなたも食べるの。ポテトとかハンバーガーを、それを同じテーブルで同時にする?」
- ねいる「それって楽しいの?」「どうだろ」
- ペットボトルのジュースをねいるに渡すアイ「はい」「ありがとう」
- 蓋を開けて匂いを嗅ぐアイ「これ、めっちゃいい匂いする」突き出すアイ
- ねいるも嗅ぐ「ホントだ」「ね」遠くの景色を見る二人
- 鼻でジュースの匂いを吸い込むねいる「たまにはいいかもね」
- SMSでサムアップの画像を返信するねいる。驚くアイ
- 目を合わさず遠景を見ているねいる。視線はそのままで口元が緩む。アイの口元も。
- 病院、屋上
- ED
覚書 第1話「子供の領分」
- 1日目早朝
- 住宅街の交差点
- カナブン(尻尾発光)の死骸を拾い墓を作り埋める
- カナブンは生きておりアイに話しかける(ここから夢、現実?)
- 「夢?」裏アカ「夢じゃダメか?」アカ「現実の方が良かった?」
- 裏アカ「初回はサービスだ、次からは財布を持ってきな」「いくら」
- アカ「大丈夫、絶対気に入るよ、なにせ特別なガチャだからね」
- アカ「君の欲しいモノが入っている」
- 裏アカ「嘘つくな、あるだろ」アカ「友だちさ」
- 大戸家
- 自室ベッドで目覚めると背中にエッグ(西城くるみ)
- 寝起きで水、リビングでウォーキングマシン、風呂で湯船に水出し、昼食は一人TKG、夕方ベランダでアイス、夜学校の先生来訪、で1日終わる
- 住宅街の交差点
- 2日目早朝
- 大戸家
- 昨日の場所に向かうため、玄関扉を開く
- カバンの中身は、スマホ、キャラメルコーン(あとでくるみが食べる)、エッグ
- ★ゲーム開始★
- どこかの学校の廊下
- ロッカーに「死ね」のいじめの女子生徒2名
- 顔モザイクに口紅
- 嘲笑の校内放送「見て見ぬふり」
- ロッカーに「死ね」のいじめの女子生徒2名
- トイレに逃げ込むアイ
- トイレットペーパーが喋る。アカ、裏アカ「エッグを早く割れ」
- ぶつけて割ったエッグから女子生徒(西城くるみ)登場
- 身だしなみ整えるくるみ
- 廊下で待つアイ
- 校内放送で行進曲
- 茶色髪、ロール髪を右側シュシュで止める、左側髪の毛ピン止め、左耳に大きなイヤリング
- 両手に斧の顔モザイク女子生徒
- 不気味な赤小人
- 斧が飛んできて、くるみの左腕に直撃、流血
- 斧女子生徒から逃げる二人
- 「何あれ」「知ってるでしょ。見て見ぬふりよ」「何それ」「知らない」
- 赤小人に挟み撃ちにされ逃げ場を失う二人
- アイの脇腹、流血
- 「非常口」マークのロッカー発見。逃げ込む二人
- 食堂の様に広い教室
- 打ち解ける二人
- アイの傷は消える(=夢)が、くるみの傷は消えない(=現実)
- 多色ボールペン
- チャイムが鳴るまで逃げ続ける死のゲーム
- くるみ「あなたは目と心臓さえやられなければこの世界では不死身」
- キャラメルコーンを食べるくるみ
- くるみもエッグを買って友達を欲した過去がある。
- くるみも友達居なかった(上っ面の同調の友達は居た)
- 「親友は大事」「彼氏って別れちゃうけど、親友は永遠でしょ」
- 「彼氏いたの?」同時に返事で二人とも黙る。
- 赤小人の気配。アイの手を取るくるみだが、アイは一緒には行かない。
- 「ごめん」「何で謝るの。悪いのはあいつらじゃん」「ごめんね」
- 「私は襲われない」頭を抱えるアイ
- 廊下を歩くアイ
- 多色ボールペンを持つアイ
- 白い花(すずらん、菊?…)が床に散らばる(葬儀を連想)
- 大きな白い扉
- 屋上
- 大きな銅像(小糸)
- アイの学校
- 教室のベランダから見下ろす
- 女子生徒の飛び降り自殺死体、「小糸ちゃん」イワシ雲
- フェンスを握り泣き崩れるアイ
- 小糸との出会いの回想
- 転入生「長瀬小糸」
- アイの隣の席
- 雨、校舎の外階段で一人スマホゲームのアイ
- アイを見つける小糸。「一緒に帰ろう」
- 「え」「何その反応。傷付くなぁ」「ここ静かでいいね」
- 隣に座る小糸。目を合わせないアイ。
- 「私なんかと一緒に居るとまずいと思う」「どうして」「ブスだから」
- 顔を掴んで向き合わせる小糸。オッドアイに気付く。
- 小糸を拒否して、傘もカバンもおいて逃げ出し、雨の中をとぼとぼ帰るアイ
- 帰宅して母親に八つ当たりするアイ
- 大戸家を訪問する小糸(部屋に入ると裸足)
- 二段ベッドの上段シェルターに上がり込む小糸。
- 「オッドアイっていうのよね」「神秘的。隠す事ないと思う」
- 図々しく横になる小糸
- アイからいじめ告白
- アイの足を触り「綺麗よ」「私と友達になって」「親友になろうよ」アイを抱きしめる小糸
- 「だめ、じゃないけど」「けど」「なれたら嬉しい」「私も」
- 再び屋上
- 銅像(小糸)に寄り添い涙を流すアイ
- 「私のせいだ」「私が裏切ったから」「初めて出来た友達だったのに」
- 銅像も涙を流す。「小糸ちゃん」その涙を顔で受け、飲みこむアイ。
- 眼下の離れた屋上で、大きく拍手、ダブルピースのくるみ
- くるみに迫ってくる赤小人と斧女子生徒
- 「もう少しでチャイムなのに」逃げるくるみ
- 多色ボールペンを持って、屋上を並走して走るが行き止まりアイ
- 「横断歩道はみんなで渡っても怖いんだ」「もう見て見ぬふりはしない」
- 助走ジャンプ。多色ボールペンが武器に。
- 斧女子生徒をぶったたくアイ「もう、とさかに来たぜ」
- 破裂して飛び散る血しぶき。
- 赤小人たち撤収。
- 啞然顔のくるみ。唖然顔でダブルピースのアイ
- 握手。名前交換。
- 「アイちゃん。お別れだね」「私の事、忘れないでね」
- 爆発とともに煙となって消えるくるみ
- 裏アカ「残念。助かるのはお前だけ。」アカ「でも元気出さなきゃダメだよ。親友を取り戻したいなら」「へ?」
- 再び屋上の銅像
- 銅像の手を握るアイ
- 「少し暖かい」「ねぇ、もっともっと守ったら小糸ちゃんは生き返るの」「そうなんだね」涙目のアイ
- どこかの学校の廊下
- ★ゲーム終了★
- 大戸家
- 2日目朝
- アイの部屋
- 母「アイちゃーん、ご飯(朝ごはん)」
- スマホいじってアイの顔を観ない母
- 目玉焼き、ハム、キャベツ千切り、プチトマト、味噌汁、ご飯
- 鼻血と脇腹の出血。(リアル世界で傷を受けるシステム?)
- アイの部屋
- 2日目夜
- 病院、アイの病室
- すすり泣く母。学校の先生。
- 「いったい何が」「分からないんです、もしかして夜抜け出してどこかで事件に」「しっかりしてください」
- 「小糸ちゃん…」
- 午前中の住宅街
- 例の場所に向かって走るアイ
- カナブンとの会話「お財布は?」「持ってきた」
- カナブンとの会話。アカ「やは、ケガの具合はどう?」「なんとか」「お財布は?」「持ってきた」
- 例の場所
- 「何人守れば小糸ちゃんは生き返る?」「同時に何人か守ったらその分早く?」
- 裏アカ「欲張りなアホだなあ、守れなきゃお前も助からない」
- アカ「それにね、敵があんなに楽とは限らない」裏アカ「所詮見て見ぬふり、烏合の衆さ」
- 「くるみちゃんはどうなったの?」裏アカ「お前の友達と一緒だ、どっかの世界で彫像になっている」「彼女の友だちがあの世界に行かなければ永遠にそのまま」
- 培養される大量のエッグ
- 「くるみちゃんも自殺したの」アカ「ノーコメント」裏アカ「ノーコメント」
- 洞窟を抜け、藤棚を抜け、洋館前のガーデン
- アカはブレザー姿、ヒビ割れ眼鏡、文庫本。裏アカはチーマーっぽい。碁を打っている。
- 先客は青山ねいる、大量にエッグを購入(少なくとも12個)
- 一瞬アイと目が合うが、その後遠くの空を見る。
- 病院、アイの病室
- 続く